白やピンクの花が愛らしいアベリアは、生垣や公園などでたくさん植えられているのを見かけることがあります。暑さや寒さにも比較的強い性質をしているため、コツさえ掴めば初心者でも家で育てることが出来ます。今回はアベリアの育て方についてご紹介します。
アベリアの育て方を紹介!栽培の5大ステップと注意点
1)アベリアの紹介
(1)アベリアとは
スイカズラ科の常緑低木で、日本にも2種が自生しています。多くの園芸品種が栽培されており、生垣や公園、また道路脇の植え込みなどでよく植えられています。枝は多数に分かれており、花は釣鐘形で赤みのある白色をしていますが、品種によって花色が異なります。
(2)科目・原産地
科目:マツムシソウ目スイカズラ科
原産地:園芸種
(3)草丈・開花期
草丈:50cm~2m
開花期:5月~10月
(4)名前の由来
アベリアの名前の由来は、中国を訪れたイギリスの医者であり、植物学者のエイブル(Abel)を記念して付けられたとされています。
(5)期待できる効果・効能
花を眺めることで感じられる高揚感やリラックス
(6)栽培の難易度・耐寒性・耐影性
難易度:初心者向け
耐寒性:強い
耐影性:やや強い(半日陰)
2)種類の違いはあるの?アベリアの4つの種類と特徴
(1)エドワード・ゴーチャー
成長速度は遅いものの、花付きが良いのと性質が強いのが特徴的な品種です。花は品のあるピンク色をしています。
(2)サンライズ
若葉には黄色い縁取りが入っており、その縁取りが秋頃には赤オレンジのような色に変わる姿が美しく特徴的な品種です。花は白色をしています。
(3)フランシス・メイソン
葉に黄色の縁取りが入るのが特徴的な品種で、花は白色をしています。
(4)コンフェティ
葉に白い縁取りが入っており、秋頃には赤く色づくのが特徴的な品種です。花は白色をしています。
3)グッズを準備しよう!育てるのに用意するグッズ
(1)グッズの名称
用土・肥料・鉢植え・シャベル・ジョウロ・園芸バサミなど
(2)選ぶ基準
地植えの場合には鉢植えは不要です。
(3)初期費用
2、000円~3、000円程度
※個人差があります
(4)入手方法
ホームセンター、園芸店、インターネットなどで入手可能です。
4)正しい手順で栽培を!5つの栽培ステップとは
(1)ステップ1:種まき時期
種まきの適期は3月~4月です。種は小さいため、ハガキなどの厚紙の上に乗せて、指で軽くたたいて均等にピートバンへばらまきます。次にふるいを使って土を被せたら水やりをして、土が乾かないように管理します。そうすれば1年後の3月~4月頃にに新芽が伸びてきます。
(2)ステップ2:苗植え時期
地植えの場合には、特に土の種類は選びませんので、日当たりを計算した上で、暖かい時期に植え付けましょう。鉢植えの場合も暖かい時期に植え付けを行います。植え付けたら日当たりの良い場所で育てましょう。
(3)ステップ3:肥料
ほとんど与える必要はありませんが、4月・6月・8月に1回ずつ、窒素分の多い緩効性化成肥料を追肥として施しましょう。
(4)ステップ4:増やし方
挿し木で増やすことが出来ます。適期は6月~8月にかけてです。新しい枝の途中部分を、8cm~10cm程度の長さに切り分けて、挿し穂を作ります。次に水を入れた容器に1時間程度つけて、水揚げをします。また、水につけている間に、平鉢などに鹿沼土を入れて平らにならしておきましょう。水揚げした挿し穂は、予め用意しておいた土に、枝の2分の1程度が埋まるように挿します。その後は受け皿で底面配水をして、水をよく染み込ませて半日陰で管理しましょう。
(5)ステップ5:植え替え
真夏と真冬の時期を除いたどの季節でも植え替え可能です。よく広がるため、複数株植える場合には、株と株の間を2m程度開けて植えましょう。
5)要チェック!アベリアを効果的に育てる8つのコツ
(1)土の種類・鉢植え
鉢植えで育てる場合は、用土は赤玉土(小粒)を主体にして、川砂や堆肥、バーミキュライトを混ぜたもの用意しましょう。
(2)苗の植え方
苗を植える際に、ゆっくりと効くタイプの肥料を一緒に混ぜておくとより元気に生長してくれます。
(3)剪定・日常の手入れ
地植えの場合は11月~12月下旬と、翌年の1月~4月下旬に剪定を行います。強く刈り込む必要はありませんが、小まめに樹形を整えてあげましょう。また、鉢植えの場合には毎年剪定を行っても構いません。
(4)肥料・水やり
乾燥に強いため、地植えの場合は一度根づいてしまえば特に水をやる必要はありません。鉢植えの場合は、生育期には土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。また秋~冬は水やりの回数を減らして、乾かし気味に管理しましょう。
(5)季節ごとの手入れ
寒さや暑さにある程度強いため、特別な手入れは必要ありません。
(6)日当たり・置き場所
半日陰で元気に育ちますので、夏場の直射日光などには気を付けましょう。
(7)増やし方
挿し穂を作る際には、あまり細い枝を使うのは避けるようにします。葉を2枚ほど残して、下葉はしごいて取り除きましょう。
(8)虫対策・健康的に育てるコツ
害虫がつきにくいため、特別な対策は必要ありません。
6)ここに注意!育てる時に特に注意すべき2つのこと
(1)肥料と水は少なめで良い
地植えは一度根付けば水やりは必要ありませんし、鉢植えも生育期以外はそこまで過剰に水を与えなくても大丈夫です。また、肥料も追肥を行ったらその後は特に必要ありませんので、与えすぎないようにしましょう。
(2)花を重視するなら刈り込みはやり過ぎずに
アベリアの花をたくさん咲かせたいという場合には、あまり刈り込み過ぎないようにしましょう。樹形のバランスを整えたい場合にはこまめに刈り込んで問題ありません。
7)成長後の楽しみって?アベリアの効果的な用途とは
アベリアは昔は街路樹や道路の中央分離帯の木として用いられていましたが、最近ではガーデニングで人気の種類です。家の生垣や庭にたくさん植えて、白やピンクの花を楽しむのにおすすめです。
今回のまとめ
1)アベリアの紹介
2)種類の違いはあるの?アベリアの4つの種類と特徴
3)グッズを準備しよう!育てるのに用意するグッズ
4)正しい手順で栽培を!5つの栽培ステップとは
5)要チェック!アベリアを効果的に育てる8つのコツ
6)ここに注意!育てる時に特に注意すべき2つのこと
7)成長後の楽しみって?アベリアの効果的な用途とは