小さくて可愛らしい葉と、繊細で柔らかな印象が魅力のアジアンタム。観葉植物として以外にも、フラワーアレンジメントやプリザーブドフラワーなどさまざまな形で楽しむことが出来ます。
また風水としての効果も高いアジアンタムの育て方についてご紹介します。
アジアンタムの育て方のコツとは?手順と注意点
1)アジアンタムの紹介
(1)アジアンタムとは
アジアンタムはシダ植物の一種で、世界の熱帯~亜熱帯にかけて200種類が分布しています。日本には8種類自生しており、フラワーアレンジメントやプリザーブドフラワーとして人気が高いです。また小さな緑色の柔らかい葉が茂り、可愛らしい姿は観葉植物として楽しまれてもいます。
葉は水を弾く特徴があり、シダ植物の仲間のため花や実は付きません。現在は熱帯アメリカ原産の「アジアンタム・ラディアヌム種」と、園芸品種が「アジアンタム」の名前で広く流通しています。
(2)科目・原産地
科目:ホウライシダ科ホウライシダ属
原産地:日本を含む世界の温帯・熱帯・亜熱帯
(3)草丈・開花期
草丈:5cm~100cm
開花期:なし
(4)名前の由来
ギリシア語の「a(無)」と「dianotos(濡れる)」の合成語から来ており、この「濡れない」という意味が、葉が水を弾く特徴を示しているとされています。
(5)期待できる効果・効能
風水では「陰の気を吸い取る」とされています。また、葉が生い茂るさまは金運や商売運が上がるとも言われています。
(6)栽培の難易度・耐寒性・耐影性
難易度:簡単~普通
耐寒性:弱い
耐影性:普通
2)種類の違いはあるの?アジアンタムの5つの種類と特徴
(1)アジアンタム・ラディアヌム
鮮やかな緑色の葉を茎の先にたくさんつけるのが特徴的な品種です。アジアンタムの中でも主流品種で、アジアンタムといえばこの品種を指すことが多いです。
(2)アジアンタム・ミクロフィラ
他の品種よりも小さな葉が特徴的な品種です。新芽は赤茶色をしていますが、紅葉すると黄色に近い黄緑色になります。その可愛らしい姿で人気が高いです。
(3)アジアンタム・フリッツルーシー
園芸品種の中でも、室内観賞用に改良された品種です。葉が小さくて、茎が立ち上がる特徴を持っています。
(4)アジアンタム・スノーフレーク
観賞価値が高いことから、近年人気が出てきた品種です。葉の葉脈に沿って、白い斑がまばらに入っているのが特徴的です。
(5)アジアンタム・ペルビアナム
イチョウのような大きな葉が特徴的な品種です。新しい葉が出ると、葉先が微かにピンク色へ変化します。アジアンタムの中でも大型種で、エクアドルからボリビアにかけて自生しています。
3)グッズを準備しよう!育てるのに用意するグッズ5選
(1)グッズの名称
用土・肥料・鉢・シャベル・ジョウロなど
(2)選ぶ基準
用土は水はけの良いものを選びましょう。また、鉢は苗よりも一回り大きなサイズを用意しましょう。
(3)初期費用
2、000円~3、000円前後
(4)入手方法
園芸店やホームセンター、インターネットなどで入手出来ます。
4)正しい手順で栽培を!栽培の4STEP
(1)STEP1:苗植え時期
5月~9月にかけて苗植えの適期です。日が直接あたらない、明るい日陰を選んで植え付けを行います。予め庭土を掘り返して土を作っておいて、2週間ほどしたら苗を植え付けましょう。鉢植えの場合には、苗よりも大きな鉢の底に軽石と土を入れてから、苗を植え付けます。この時にしっかりと手で押し固めて、水やりを行いましょう。
(2)STEP2:肥料
生育期には、月に2回程度薄めの液体肥料を与えます。肥料は濃すぎると根を痛めてしまいますので注意しましょう。また、冬場は肥料を与える必要はありません。
(3)STEP3:増やし方
株分けで増やすことが出来ます。大きく育った株を、ナイフで2つ~4つに切り分けて、根についた土を3分の1程度落としましょう。次に葉も半分ほど取り除き、それぞれ別の鉢に植えれば完成です。その後は新芽が出るまでの間、土を乾燥させないように水やりを続けて、日陰で管理していきましょう。
(4)STEP4:植え替え
植え替えは、2年~3年に1回を目安に行います。鉢植えの場合には、鉢底から根が出てきたり、葉の色が薄くなってきたら植え替えのタイミングです。根についた土を3分の1程度落としたら、1回り大きな鉢か、または新しい庭土に植え替えを行います。
5)要チェック!アジアンタムを効果的に育てる8つのコツ
(1)土の種類・鉢植え
土を自分で配合する場合には、赤玉土(小粒)5:腐葉土3:川砂2の配合土がおすすめです。また、市販の観葉植物用の土でも構いません。
(2)苗の植え方
特に気をつけることはありませんが、優しく丁寧に植えてあげることと、地植えの場合には太陽の位置を考えて植え付けを行いましょう。
(3)剪定・日常の手入れ
乾燥に弱く葉が傷みやすいため、傷んだ葉はチリチリになってしまいます。一度傷んだ葉は元には戻らないため、根元から切り取るようにしましょう。
(4)肥料・水やり
湿度を好み乾燥を嫌うため、水やりは土が乾燥する前に行いましょう。気温の高い夏場には、朝夕の1日に2回行います。また、葉は水を弾く特徴があるため根元に水を注ぐようにします。水やりとは別に霧吹きで湿度を保つのがおすすめの方法です。
(5)季節ごとの手入れ
寒さに弱いため、15度以下になる時には室内に取り込みましょう。最低でも5~8度の室温を保つように心がけましょう。
(6)日当たり・置き場所
アジアンタムは直射日光に弱く、半日陰で元気に育つ種類です。日光の当て過ぎには注意して、明るい日陰で育てるようにしましょう。
(7)増やし方
植え替えに合わせて株分けを行うと効率的でおすすめです。
(8)虫対策・健康的に育てるコツ
湿度の高さから、ナメクジやカタツムリの被害には遭いやすいです。見つけ次第駆除しましょう。
6)ここに注意!育てる時に特に注意すべきこととは?
(1)肥料を与えすぎない
肥料を与えすぎると、根が傷んで枯れてしまうので肥料の与えすぎには注意しましょう。
(2)乾燥させない
アジアンタムは乾燥を嫌う植物です。日光の当たり過ぎや乾燥から直ぐに傷んでしまうので、1年を通して湿度を保つように気をつけましょう。
※アジアンタムは小さくて可愛らしい葉が魅力的な観葉植物です。室内にインテリアとして飾ることで緑が心を癒してくれ、また風水としても効果的です。
まとめ
1)シダ植物の仲間で、葉は小さくて可愛らしく、水を弾く特徴がある
2)水はけの良い土を好み、肥料は与えすぎないように注意する
3)直射日光と乾燥に弱いため、半日陰で水を切らさないように育てる
4)寒さに弱いため、15度を下回る場合には室内へ移動させる
5)観葉植物やフラワーアレンジメント、プリザーブドフラワーや風水としてなど楽しみ方は豊富