アスパラガスといえば、スーパーや食卓でおなじみの野菜ですよね。でもお店で買うとなると、意外と安くなかったりもします。
そんなアスパラガスを、自宅で育てて節約しながら食べたいという方のために、今回はアスパラガスの育て方・栽培のコツについてご紹介します。
目次
アスパラガスの育て方解説!栽培の8つのコツと注意点
1)アスパラガスの紹介
(1)アスパラガスとは
今では食べる印象の強いアスパラガスですが、日本に初めて輸入された1780年頃には、主に観賞用の目的で栽培されていました。
その後栄養価が豊富ということと、食感と旨味の良さから食用にされていき、現在ではその多くが食用として栽培されています。
(2)科目・原産地
科目:ユリ科クサスギカズラ属
原産地:南ヨーロッパ~ウクライナ地方
(3)草丈・開花期
草丈:1m
開花期:4月~5月(ただし植え付けから収穫まで2~3年はかかる)
(4)名前の由来
ギリシャ語が語源で、意味は「新芽」です。古代ギリシャ時代に栽培が始まり、そこからヨーロッパへと広がりました。
(5)栽培の難易度とその理由
アスパラガスを育てるのは、上級者向けです。それというのも、種を植えてから収穫までに、2~3年程度かかるからです。
その代わり、一度生育すれば毎年収穫が可能で、大体10年程度は持ちます。その上、一度育った後はさほど手入れや世話も掛からないため、
仮に初心者が育てても、我慢強い方であれば栽培は可能です。
(6)期待できる効果・効能
観賞用としては目に癒しをもたらしてくれます。食用としては、カロチンやビタミンB・C、食物繊維等が豊富に含まれており、また貧血や疲労回復にも効果があるとされています。
2)アスパラガスの6つの種類と特徴
(1)グリーンアスパラガス
最も一般的に流通している品種です。特徴として、栽培時に日光を浴びるため茎が緑色になり、食感は歯ごたえがあって甘みと風味が豊かです。
(2)ホワイトアスパラガス
日光を当てずに栽培するため、茎から穂先まで名前の通り真っ白な色が特徴的です。加工されていない生のものはかたく、一般的には皮をむいてから調理します。独特の甘みとほのかな苦みがあります。
(3)ミニアスパラガス
グリーンアスパラを、まだ若い内に収穫したものをいいます。柔らかく、甘みがあって食べやすいため、生のままサラダなどでも用いられます。
(4)紫アスパラガス
全体が紫色のアスパラガスです。香りが良くて甘みがあり、柔らかいため生で食べることもあります。また、紫色の色素はポリフェノールによるものなので、加熱すると緑色になります。
(5)さぬきのめざめ
香川県のオリジナル品種として誕生しました。特徴として一般的なものよりもサイズが大きく、また太さもありますが、食感は柔らかくてジューシーで、甘味もあります。
(6)アスペルジュ・ソバージュ
見た目はアスパラガスに似ていますが、まったく別の種類です。フランス原産の山菜の一種で、やや粘り気のある癖のない味と、歯ごたえが特徴的です。
3)アスパラガスを育てるのに必要な7つのグッズ
(1)グッズの種類
用土、育苗ポッド(種から育てる場合)、鉢植え(一株の場合)、プランター(複数株の場合)、ジョウロ、シャベル、支柱
(2)グッズを選ぶ基準
アスパラガスは5~10年持ちますので、鉢植えもしくはプランターは、丈夫なものを選びましょう。
(3)初期費用
1,500~3,000円で、個人差があります。
(4)入手方法
園芸店やホームセンターなどで入手出来ます。
4)アスパラガスの4つの栽培ステップ・スケジュール
(1)ステップ1:種まき時期
発芽適温が25~30度と高いため、種まきは3~5月に行います。種は30度程度の水に一晩浸けておけば、発芽率が上がります。
育苗ポットに小粒の赤玉土のように、清潔な土を入れたら、乾燥しない程度に水やりを行い管理しましょう。その後発芽~草丈が10cm以上に生長したところで、鉢もしくは
地に植え替えを行います。
(2)ステップ2:肥料
市販の培養土で大丈夫ですが、もし自分で配合する場合には、赤玉土7:腐葉土2:バーミキュライト1、石灰を用土10リットル当たり10~20g、また化学肥料を用土10リットル当たり10~20gで混ぜ合わせましょう。
(3)ステップ3:支柱の時期
アスパラガスは成長すると、1m程度まで茎が伸びます。茎葉は細くて倒れやすいので、ある程度草丈が伸びたら、支柱で株を支えるようにしましょう。
(4)ステップ4:収穫時期
植えつけてから2~3年目の春から収穫が可能になります。芽の長さが15~20cm程度になったら収穫の適期ですので、株元をナイフで刈り取って収穫していきましょう。
5)アスパラガスを効果的に育てる8つのコツ
(1)土・鉢植えのコツ
土:アスパラガスは多湿が苦手なので、鉢植えもしくはプランターの底には、水はけの良くなる赤玉土を、底が見えなくなる程度に敷き詰めましょう。
鉢植え:アスパラガスは深く根を張るので、鉢植えは深型のものを選びましょう。
(2)日常の手入れのコツ
定期的に、有機肥料をたっぷりと与えるようにすると、太く健康的なアスパラガスが育ちやすくなります。
(3)肥料・水やりのコツ
肥料:アスパラガスは酸性土壌を嫌うため、必ず用土を中和させるようにしましょう。
水やり:アスパラガスは土が乾燥すると、急激に生育が悪くなるため、夏場などは特に水切れに注意しましょう。
(4)日当たり・置き場所のコツ
アスパラガスは日当たりの良い場所を好みますので、なるべく日に当たる場所に置くようにしましょう。
(5)増やし方のコツ
アスパラガスは収穫の適期にすべて収穫してしまうと、翌年以降の成長に影響が出てしまうため、収穫し過ぎずに新芽を数本残しておくようにしましょう。そうすることで、翌年以降の収穫量が増えます。
(6)虫対策・健康的に育てるコツ
アスパラガスにつく害虫として、ハムシやヨトウムシ、ヨモギエダシャクやアザミウマ、オオタバコガなどがいます。
被害が深刻になる前に、定期的に草刈りなどを行い、害虫の発生しにくい環境を整えていきましょう。
(7)季節による注意
アスパラガスは、冬季には枯れて、春になるとまた芽を出します。そのため、冬に枯れた部分は、早めに地上部を株元から切り取るようにしましょう。
(8)収穫のコツ
植え付けを行った一年目には、株を大きく成長させるために、収穫は行わないようにしましょう。
6)アスパラガスの収穫後の効果的な用途とは
(1)食事
アスパラガスはサラダやソテーなど、様々な料理に用いることが出来ます。
(2)観賞用
アスパラガスは食用以外にも、収穫せずにそのまま観葉植物として育てることが出来ます。
7)アスパラガスを保存する場合の2つのポイント
(1)常温保存
穂先を上に立てた状態で、水を入れたコップに浸けておくだけで、一週間程度は保存が可能です。水は毎日取り換えましょう。
寝かせて保存すると、すぐに萎びてしまいますので、注意しましょう。
(2)冷凍保存
予め食べやすい大きさにカットした後で、加熱処理を施し冷凍保存することも可能です。
8)アスパラガスを育てる魅力とは
(1)家庭菜園で経済的になれる
アスパラガスは一旦成長すれば、毎年のように収穫が出来る野菜です。そのため、家計に優しく助かります。
(2)観賞用としても楽しめる
アスパラガスは、観賞用としても成長させることが出来るため魅力的です。涼し気な葉の様子は、見ていて心を落ち着かせてくれます。
今回のまとめ
1)アスパラガスの紹介
2)アスパラガスの6つの種類と特徴
3)アスパラガスを育てるのに用意する7つのグッズ
4)アスパラガスの4つの栽培ステップ・スケジュール
5)アスパラガスを効果的に育てる8つのコツ
6)アスパラガスの収穫後の効果的な用途とは
7)アスパラガスを保存する場合の2つのポイント
8)アスパラガスを育てる魅力とは
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