南国を思わせる華やかな色合いが魅力のブーゲンビリア。贈り物やシンボルツリーとしても最適なブーゲンビリアですが、初心者でも楽に育てられることをご存知ですか。
水やりや寒さ対策などのポイントを押さえて、初心者でも苦労のしない育て方をご紹介します。
【5STEP】ブーゲンビリアを上手に育てる手順を解説
1)ブーゲンビリアの紹介
(1)ブーゲンビリアとは
オシロイバナ科のつる性低木で、イカダカズラともいいます。茎の部分には先の曲がったとげがあり、毛を密生する卵状の葉を互生します。花色はピンクや赤など南国をイメージさせる明るい色で、薄紙のような質感の花びらを咲かせるのが特徴です。
花の香りはほとんどなく、その華やかな見た目からシンボルツリーや低木として人気が高いです。熱帯性の低木なので暑い地域では問題なく育てられますが、寒い地域では温室で育てるなどの必要があります。
(2)科目・原産地
科目:オシロイバナ科ブーゲンビリア属
原産地:中央~南アメリカ
(3)草丈・開花期
草丈:0.5m~3m
開花期:5月~10月
(4)名前の由来
ブーゲンビリアの名前の由来は2説あります。1760年代にブーゲンビリアの花を発見したフランス人探検家の、ブーガンヴィルにちなんで付けられたとする説と、フランスの植物学者フィリベルト・コマーソンが花を発見し、友人のルイス・デ・ブーゲンビルの名を冠したとする説です。
(5)期待できる効果・効能
観葉植物としての楽しみ
(6)栽培の難易度・耐寒性
難易度:初心者向け
耐寒性:やや弱い
2)種類の違いとは?ブーゲンビリアの3つの種類と特徴
(1)ブライダルブーケ
八重咲タイプで縁が淡いピンク色をしており、中心に向かって白や緑とグラデーションがかかった花が特徴的な品種です。その清楚な花の雰囲気から、結婚式の装花にリクエストされることもあります。
(2)ミセス・バット
バッティアナタイプの元祖とされ、様々な品種の母体となった品種です。グラブラとペルウィアナの自然雑種で、主に地植えやギフト用として重宝されています。
(3)サンデリアナ
花つきが良く、なだれるように花が咲き誇る印象の強い品種です。春、秋、冬とほぼ1年中花が咲き続けるのが特徴的です。
3)ブーゲンビリアを育てるのに用意する5つのグッズ
(1)グッズの名称
用土・肥料・シャベル・ジョウロ・剪定バサミなど
(2)選ぶ基準
鉢植えで育てる場合には鉢を用意しましょう。5号の鉢植えで1株が目安です。
(3)初期費用
3、000円前後
(4)入手方法
インターネットや園芸店、ホームセンターなどで入手可能です。
4)STEP解説!ブーゲンビリアの5つの栽培手順
(1)ステップ1:土作り
ブーゲンビリアを育てる際には、まずは土作りから行っていきます。地植えの場合は予め掘り起こした庭土に、腐葉土とバーク堆肥を3割ほど混ぜておきます。
さらにそこに化成肥料を混ぜたら3週間ほど寝かせておきましょう。鉢植えの場合は赤玉土4:腐葉土3:軽石2:鹿沼土1の割合で混ぜ合わせた土に化成肥料を加えておき、苗植えの2週間前から寝かせておきましょう。
(2)ステップ2:苗植え時期
ブーゲンビリアの種は市販されていないため、苗から育てるのが一般的です。苗植えの適期は5月~7月頃です。
深さのある鉢の底に軽石と土を入れたら、根を傷つけないように苗を取り出します。次に苗を鉢の中心に置いたら周りに土を入れ、暖かくて日当たりと風通しのよい屋外で育てましょう。
(3)ステップ3:肥料
5月~9月にかけて花が終わった後と剪定した後、また芽吹き後にそれぞれ化成肥料を施しましょう。開花直前に肥料を与えると花付きが悪くなるため、開花直後には肥料を与えないように注意します。
(4)ステップ4:増やし方
挿し木で増やすことが出来ます。挿し木の適期は6月~7月です。10cm程度で切った枝を、30分ほど水に挿して吸水させます。
次にピートモスや川砂などを入れた鉢に挿し、ビニール袋を被せて水分の蒸発を防ぎます。その後は明るい日陰に置いて、乾燥させないように時々水を与えて管理しましょう。1ヶ月半ほどで根が出て来ますので、生長をはじめたら徐々に明るい場所に慣らしていきましょう。
(5)ステップ5:植え替え
植え替えの適期は4月~5月にかけてです。1年~2年に一度、一回り大きな鉢に植え替えを行いましょう。
根の生育が旺盛なので、鉢植えに根がパンパンに広がっていたら植え替えのタイミングです。植え替えの方法は、植え付けと同じです。
5)ブーゲンビリアを効果的に育てる8つのコツ
(1)土の種類・鉢植え
鉢植えを室内で育てる場合には、用意する土の腐葉土をピートモスに変えても問題はありません。
(2)苗の植え方
地植えで育てる場合には、高い畝を作り根を傷つけないようにしましょう。
(3)剪定・日常の手入れ
本格的な剪定は、6月中旬~8月にかけての、花が終わったタイミングで行います。伸びすぎた枝があれば切り戻しを行い、樹形を整えていきます。葉を茂らせ過ぎずに、幹に日光が当たる程度の形で整えましょう。
(4)肥料・水やり
ブーゲンビリアは水を与えれば与えるほど、枝葉が伸びて花が咲きにくくなってしまう特徴があります。そのため、4月~10月の花芽をつけはじめた頃から、土が乾いてから水を与えるようにして、乾燥気味に管理しましょう。
真夏の時期は葉がしおれてきたらたっぷりと水を与えます。また、冬場は土を乾燥させることで耐寒性が増すため、さらに水やりを控えます。基本的にはやや乾燥気味で育てることで、しっかりと花が咲くようになります。
(5)季節ごとの手入れ
10℃以下になると枯れてしまいますので、冬場には室内で移動させるか、マルチングをして防寒対策をしっかりと行いましょう。
(6)日当たり・置き場所
日当たりを好みますが、直射日光が当たり過ぎても花が咲かなくなってしまいます。午前中にしっかりと日に当て午後は明るい日陰で、夜には人工的な灯りが当たらない場所で管理するのが理想的です。
(7)増やし方
挿し木をする枝を選ぶ時には、本年伸びた枝で、生長が止まり堅くなったものが根が出やすく成功率も高いのでおすすめです。
(8)虫対策・健康的に育てるコツ
基本的に害虫は付きにくい種類ですが、アブラムシが発生することがありますので、見つけ次第駆除しましょう。
6)要チェック!育てる時に特に注意すべき2つのこと
(1)10℃以上の環境を保つ
ブーゲンビリアは寒さにあまり強くありません。10℃以下の環境下では枯れてしまいますので、常に10℃以上の環境が保てるように、冬は室内に移動させるなどしましょう。地植えの場合にはマルチングをして防寒対策を行います。
(2)初心者は鉢植えで育てよう
ブーゲンビリアは初心者でも比較的簡単に育てることが出来ますが、初めての場合には鉢植えで育てるのがおすすめです。鉢植えなら寒くなった時には直ぐに移動させることが出来ますし、一株を集中的に育てられるため管理も難しくはありません。
7)ブーゲンビリアの成長後の効果的な2つの用途とは
(1)贈り物に最適
ブーゲンビリアのように華やかで育てやすい品種は、プレゼントとして喜ばれます。特に女性へのプレゼントとして人気が高いため、自分で育てたものを贈りものとして活用すると貰う側も喜んでくれることが多いです。
(2)シンボルツリーになる
ブーゲンビリアは大きなもので3mまで成長しますので、玄関の側や庭に置いておくと、一気に家の入口や庭を華やかに飾ってくれます。
今回のまとめ
1)植え付けを行う前にまずは土作りから始める
2)肥料は即効性の液体肥料よりも、遅効性の化成肥料の方が向いている
3)10℃以下の環境にならないように注意します
4)増やす際は挿し木で増やせる
5)水やりはやり過ぎず、やや乾燥気味に育てる
6)成長後はプレゼントやシンボルツリーとして活用できる