見栄えのする大鉢仕立てのものから、可愛らしいミニ観葉まで幅広い楽しみ方ができるドラセナ。丈夫で環境を選ばないので、初心者でも簡単に育てられるのも魅力のひとつです。
今回はそんなドラセナの育て方・ステップ・グッズ・栽培のコツをご紹介します。
目次
ドラセナの育て方解説!栽培の7つのコツと注意点
1)ドラセナの紹介
(1)ドラセナとは
ドラセナは、飲食店やオフィス、公共機関などでもよく目にする非常にポピュラーな観葉植物です。葉の形や色、樹形などのバリエーションが豊富なためインテリアとしても人気があります。
(2)科目・原産地
ドラセナはリュウゼツラン科ドラセナ属の常緑低木で、原産地はアフリカ熱帯雨林気候区です。種類が多く、アフリカ全土に分布する低木種だけでも50種以上になります。
(3)草丈・開花期
樹高は、2メートル程度の低木から20メートル以上にも成長するものまで様々です。5~10年に1度、甘い香りのする花をつけます。
(4)名前の由来
ドラセナ属の中に、幹や葉を傷つけると赤い樹液を出す種類があります。この樹液は「竜血」と呼ばれ、薬用など様々な用途のために高値で取引されていました。属名の「ドラセナ」はラテン語で「雌の竜」を意味し、「竜血」にちなんで名づけられています。
(5)育てる難易度・耐寒性・耐陰性
ドラセナはとても丈夫で初心者でも育てやすい植物です。耐陰性も高く与えられた環境に良く順応するため、室内でも良く育ちます。但し寒さには弱いので冬の管理は注意が必要です。
(6)期待できる効能
観葉植物には空気清浄効果があることが知られていますが、中でもドラセナは、NASAにより空気清浄効果が認められています。
シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドを除去するだけでなく、キシレンやトルエン、アンモニアなども吸着して部屋の空気を綺麗にしてくれます。
2)ドラセナの5つの種類と特徴
ドラセナには多くの種類がありますが、ここでは代表的な5種類をご紹介します。
(1)ドラセナ・コンシンネ
太い幹から、細長い葉が上に向かって真っすぐに伸びる姿が特徴的な観葉植物です。紫色の縁取りが入ったシャープな葉が美しく、インテリアとしても人気があります。耐陰性はありますがどちらかというと日光を好むので、直射日光を避けた明るい室内が最適です。
(2)ドラセナ・フレグランス
強い香りの花をつける品種で、「ニオイセンネンボク」という和名を持ちます。アフリカに自生しているものは樹高6メートルにもなりますが、鉢植えにするとそこまで大きくなることはなく
ミニ観葉から150cm程度の大鉢まで様々なサイズで楽しめます。ドラセナ・フレグランスの中の代表的な品種である「マッサンゲアナ」は「幸福の木」という別名でも有名です。
(3)ドラセナ・リフレクサ
インドやマダガスカル原産の大型の品種です。幹や葉が柔らかく、優しい雰囲気を演出してくれます。リフレクサの中でも、ソング・オブ・インディアという品種は鮮やかなクリーム色が入った美しい葉で人気があります。
(4)ドラセナ・サンデリアナ
笹に似た葉が特徴的な品種。日本でも「開運竹」「ミリオンバンブー」「マンネンダケ」という別名で、縁起のいい植物として親しまれています。
(5)ドラセナ・ドラコ
生命力が強く「長寿の木」とも呼ばれます。幹を傷つけると赤い樹液を出すので、「竜血樹」という別名もあります。流通量が少なく、希少種価値の高い品種です。
3)ドラセナを育てるのに用意する3つのグッズ
ドラセナは観葉植物として販売されており、購入後しばらくはそのまま楽しめるようになっています。ですので、購入直後は植え替えのための用土や植木鉢は必要ありません。ここでは、観葉植物のドラセナを購入する際に一緒に用意しておきたいものをご紹介します。
(1)肥料
5~9月の生育期に、緩効性肥料を与えます。600g入り1000円前後でホームセンターや園芸店で購入できる「マグァンプK」がおすすめです。
(2)霧吹き
室内で育てていると空気が乾燥して葉に元気がなくなることがあるので、週に1度くらいを目安に、霧吹きで葉水を行います。霧吹きは、100円ショップで手に入るもので十分です。
(3)剪定ばさみ
観葉植物は放っておくと枝葉がどんどん伸びて樹形が悪くなってしまいます。また、葉が多くなりすぎると風通しが悪くなって病害虫が発生しやすくなるので、適宜、剪定する必要があります。
剪定ばさみは安いものだと1000円程度からありますがネット通販などよりは、園芸店などで実物を確認して購入することをお勧めします。
4)ドラセナの3つの栽培ステップ
(1)ステップ1:置き場所を決める
ドラセナは環境順応性が高く育てやすい植物ではありますが、せっかく買ったのだからできるだけ環境の良い場所におきたいものです。真夏の直射日光の当たらない、日当りと風通しのよい場所で育てるようにしましょう。
(2)ステップ2:剪定
ドラセナは生命力が強く上に向かって旺盛に伸びるものが多いので、切り戻しや剪定を行って、株が大きくなりすぎないように気を付けます。切り戻しの適期は4~5月、剪定の適期は5~7月になります。枯れてしまった葉も、こまめに取り除くようにしましょう。
(3)ステップ3:植え替え
鉢植えを購入して2年ほどたつと、鉢いっぱいに根が回って鉢底から根が伸びてくるようになるので、一回り大きな鉢に植え替えます。寒い時期は株が弱っているので、植え替えは5~9月の間に行うようにします。
5)ドラセナを効果的に育てる7つのコツ
(1)土の種類・鉢植え
株が成長すると根詰まりを起こして枯れてしまう恐れがあるので、一回り大きい鉢に植え替えます。この時、鉢が大きすぎると根の量に対して土の量が多くなりすぎ、
土がなかなか乾かずに根腐れを起こしてしまう恐れがありますので注意してください。用土は、観葉植物用に配合されたものを使用すると手軽です。また、水はけをよくするために、鉢に用土を入れる前に鉢底石を入れておきます。
(2)日常の手入れ
耐陰性は高いのですが、日照不足になると葉の色つやが悪くなるので、できるだけ日当りのいい場所で管理するようにします。また、葉の幅の広い種類はホコリがたまりやすいので、時々葉の表面を軽く拭いてあげましょう。
(3)肥料・水やり
生育期はよく水を吸うので、鉢土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。冬はそれほど水を必要としなくなりますので、土の表面が乾いてもすぐには与えず、数日してから与えるようにします
肥料は、5~9月の間に緩効性肥料を2ヶ月に1回の目安で与えます。冬期は肥料を与えません。
(4)日当たり・置き場所
日当りが良く、風通しの良い場所で管理してください。但し、夏の直射日光は避けるようにします。
(5)増やし方
さし木で簡単に増やすことができます。切り戻しの際に切り落とした茎を、5~10cmほどの長さに切って川砂に挿します。乾燥に気を付けて日陰で管理すると2ヶ月前後で芽が出てきますので、適当な鉢に植え替えます。
(6)季節による注意
熱帯原産で寒さに弱いので、冬はできるだけ10℃以上の環境で管理するようにします。
(7)虫対策・健康的に育てるコツ
空気が乾燥すると、葉の裏にハダニが付きやすくなります。もしダニがついてしまったら、すぐに殺ダニ剤を散布してください。ハダニは湿気を嫌うので、葉にこまめに霧吹きで水をかけることである程度の予防は可能です。
6)ドラセナを育てる時に特に注意すべき3つのこと
(1)丈夫な植物だけど油断は禁物
丈夫で初心者でも育てやすいからといってほったらかしにしておくとすぐに枯れてしまいます。日照や水やりに気をつけて、こまめに管理するようにしましょう。
(2)日当りに気をつける
熱帯産の植物なので日光を好みますが、日陰に置いていたものをいきなり直射日光に当てたりすると「葉やけ」を起こすので徐々に光に慣らしていく必要があります。また、真夏の直射日光も葉やけの要因になります。
(3)植え替えは生育期に
株が大きくなりすぎて植え替えをしなければいけない状態だと気づいても、それがもし冬期であったら春まで我慢してください。株の弱っている時期の植え替えは、失敗のもとになります。
7)ドラセナの成長後の効果的な3つの用途・楽しみ方とは
(1)インテリアとして
ミニ観葉から大鉢まで様々なサイズがあり、葉の色や形も豊富なので、お部屋のテイストに合わせて好みの種類を選ぶことができます。
(2)空気を綺麗にする
ドラセナは呼吸することによって空気清浄効果をもたらしますので、シックハウス症候群などが気になっている人にはぴったりです。
(3)運気を上げる開運グッズとして
「幸福の木」と呼ばれる種類のドラセナは、幸運を呼ぶ植物としても有名です。実際の効能はわかりませんが、お部屋に飾るだけでテンションが上がるのではないでしょうか。
8)ドラセナを育てる3つの魅力とは
(1)育てやすい
頑健な植物なので、園芸初心者でも安心して育てることができます。育て方のポイントさえ押さえれば、大きく育てることも可能です。
(2)種類が豊富
株の大きさ、葉の形や色のバリエーションが豊富で、どんなインテリアにも合わせることができます。
(3)簡単に増やせる
挿し木によって比較的簡単に増やすことができるため、好みのドラセナを家中に飾ることも可能です。
今回のまとめ
1)ドラセナの紹介
2)ドラセナの5つの種類と特徴
3)ドラセナを育てるのに用意する3つのグッズ
4)ドラセナの3つの栽培ステップ
5)ドラセナを効果的に育てる7つのコツ
6)ドラセナを育てる時に特に注意すべき3つのこと
7)ドラセナの成長後の効果的な3つの用途・楽しみ方とは
8)ドラセナを育てる3つの魅力とは
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