ユリオプスデージーは、花の少ない真夏や真冬の時期でもその可憐で明るい花姿を楽しむことが出来ます。暑さにも寒さにも強く育てやすいため、ガーデニング初心者にはおすすめの草花です。
愛らしい黄色の花で庭を彩りたい人のために、育て方をご紹介します。
育て方8選!ユリオプスデージーの育て方のコツとメソッド
1)ユリオプスデージーの紹介
(1)ユリオプスデージーとは
キク科の常緑低木で、南アフリカを中心に分布しています。葉や茎に細毛が生えていて、開花期が長く、全体が灰白色っぽく見えるのが特徴です。ユリオプスデージーによく似た種類でマーガレットコスモスがありますが、こちらは葉に細毛がなく、光沢があるのが特徴です。暑さにも寒さにもそこまで弱くはないため、初心者でも育てやすい草花です。
(2)科目・原産地
科目:キク科ユリオプス属
原産地:南アフリカ
(3)草丈・開花期
草丈:90cm~100cm
開花期:11月~5月
(4)名前の由来
ユリオプスは、ギリシア語の「euryops」が語源とされており、意味は「大きな目を持つ」です。また、デージーは、「デージー(ヒナギク)」の花に似ているためつけられたとされています。そのため、ユリオプスデージーは、「大きな目のようにぱっちりと咲く、デージーに似た花」という名前の由来からきているようです。
(5)期待できる効果・効能
冬でも明るく可憐に咲く花の鑑賞を楽しめます。
(6)栽培の難易度・耐寒性・耐影性
難易度:簡単
耐寒性:普通
耐影性:やや弱い
2)種類の違いはあるの?ユリオプスデージーの種類と特徴
(1)ティアラミキ
種がほとんどつかず、園芸品種の少ないユリオプスデージーの中では貴重な八重咲品種です。一重咲きの園芸品種よりも耐寒性に強い特徴を持ちます。
(2)マーガレットコスモス
ユリオプスデージーとよく似た花を咲かせるキク科の草花ですが、ステイロディスカス属に属しており、葉に細毛がなく光沢がある特徴などが本種とは異なっています。
3)アイテムを準備しよう!育てるのに用意するアイテム5選
(1)グッズの名称
用土・肥料・鉢・シャベル・ジョウロなど
(2)選ぶ基準
鉢植えで育てる場合には、苗よりも一回り大きな鉢を用意しましょう。
(3)初期費用
2、000円~3、000円前後
(4)入手方法
園芸店やホームセンター、インターネットなどで入手出来ます。
4)正しい手順で栽培を!栽培の4STEP
(1)STEP1:植え付け時期
植え付けの適期は、3月~5月と、9月~10月にかけてです。地植えの場合は水はけがよく、また通年日当たりの良い場所を選んで植え付けましょう。鉢植えの場合には、鉢にポットから抜いた苗を入れたら土を被せて水やりを行います。
(2)STEP2:肥料
鉢植えの場合には、真冬の時期とと8月を除き、液体肥料を施します。また、春から秋の生育期にかけては緩効性の化成肥料も併用すると良いでしょう。正し、真夏に肥料を与えるのは避けます。地植えの場合には肥料は特に必要ありません。
(3)STEP3:増やし方
ユリオプスデージーは種がつかないため、挿し木で増やします。挿し木の適期は、4月~7月か、9月~10月にかけてです。充実した茎を選んだら、5cm程度に切り取って川砂やバーミキュライトなどの清潔な用土に挿しましょう。
(4)STEP4:植え替え
植え替えの適期は、植え付けと同様です。根の成長が早いため、1年~2年に1回を目安に植え替えを行いましょう。鉢植えの場合には、鉢から抜いた株のまわりの土を半分くらい落としたら、枯れた根をキレイに取り除き、1回り大きな鉢に植え替えます。この時必ず新しい用土を使いましょう。また、地植えの場合はそのままで植え替える必要はありません。
5)要チェック!ユリオプスデージーを効果的に育てる8つのコツ
(1)土の種類・鉢植え
用土は水はけが良く、有機質に富んだ用土が適しています。市販の草花用の用土でも可能です。
(2)苗の植え方
苗の植え方で特に気を遣うところはありませんが、鉢植えで育てる場合には、鉢を地面に直接置いてしまうと、鉢底から根が伸びて、根を張ってしまうことがあります。鉢を移動させない場合には、根を張ったところから水分を吸収してくれるため萎れにくくなりますが、頻繁に場所を移動させる場合には根が張らないように注意しましょう。
(3)剪定・日常の手入れ
枝分かれしにくいため、まだ小さい内から芽先を摘み取ってワキ芽を伸ばすようにします。そうすることで、バランス良く茂った形になりやすくなります。
(4)肥料・水やり
乾かし気味に育てますので、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。多湿を嫌うため、水の与えすぎは厳禁です。
(5)季節ごとの手入れ
多湿に弱いため、雨の多い時期には鉢植えならば軒下に移動させて管理しましょう。また、冬場は強く凍らせなければ冬越しできますので、日当たりの良い場所で管理しましょう。
(6)日当たり・置き場所
1年を通して日当たりと水はけの良い場所で育てましょう。鉢植えの場合には梅雨の時期や冬場には適した場所へ移動させるようにします。
(7)切り戻し
5月~6月と、9月~10月にかけてが切り戻しの適期です。強い切り戻しでもよく耐えてくれますので、自分の好きな大きさに仕立てられます。
(8)虫対策・健康的に育てるコツ
アブラムシが発生することがありますので、見つけ次第駆除するようにしましょう。また、発生しにくいように日頃から風通しを良くするなどの管理も怠らないようにしましょう。
6)ここに注意!育てる時に特に注意すべきこと
(1)日当たりを好む
夏の暑さにも比較的強いため、通年でよく日の当たる場所で育ててあげましょう。日光不足になると弱ってしまいやすくなります。
(2)肥料を与えすぎない
肥料を与えすぎると茎が伸びすぎてしまうため、あまり与えすぎないように注意しましょう。
※ユリオプスデージーは、冬でも明るく可憐な花を咲かせてくれます。そのため、真夏や真冬でもガーデニングを華やかに彩ってくれます。
まとめ
1)南アフリカ原産で、丈夫で初心者でも育てやすい
2)水はけの良い土と、日当たりの良い場所に植えればどんどん育ってくれる
3)切り戻しに強いため、自分の好きな大きさに仕立てることも可能
4)乾燥には強いが、多湿には弱いため梅雨の時期や水のやり過ぎには注意する
5)花が咲きにくい真夏や真冬でも明るく華やかな姿を楽しめる