芽キャベツ

丸くて小さな姿が可愛らしい芽キャベツ。つけ合わせやシチューなど、調理方法はさまざまで、栄養もとっても豊富です。

一度育てれば長期間収穫を楽しめますので、自宅で栽培するのにおすすめです。可愛くて栄養豊富な芽キャベツの育て方をご紹介します。






【4ステップ】芽キャベツの栽培方法!育て方のポイント


1)芽キャベツの紹介

(1)芽キャベツとは

キャベツの栽培変種で、一つの株にたくさんつくため「子持ちキャベツ」とも呼ばれています。一般的なキャベツの芽とは異なり、茎の先端にある葉の付け根にピンポン玉程度の大きさの芽がいくつもつくのが特徴です。

キャベツ同様にビタミンやミネラルを豊富に含んでおり、特にビタミンCを多く含んでいます。主に食料として摂取します。

(2)科目・原産地

科目:アブラナ科アブラナ属

原産地:ベルギー

(3)草丈・開花期

草丈:60cm~80cm

開花期:4月~5月

(4)名前の由来

芽キャベツは、葉の付け根のわき芽にあたる部分にできるためこの名がついたと言われています。

(5)育てる難易度・耐寒性

難易度:普通・中級者向け

耐寒性:強い

(6)期待できる効果・効能

がん予防・美肌効果・便秘改善など

2)芽キャベツの2つの種類と特徴の違い

(1)芽キャベツ

キャベツの変種で茎は直立し、葉の付け根部分にたくさんの芽が結球しているのが特徴です。

(2)プチヴェール

アブラナ科の一種でキャベツの仲間です。平成2年に静岡県で芽キャベツとケールを交配させて生み出された比較的新しい品種です。

芽キャベツ同様に葉の付け根部分にいくつもの芽を出しますが、結球はしません。そのため、見た目はとても小さなフリルレタスのようにも見えます。味は上品でほんのり甘みを感じさせ、とても美味です。

3)栽培するのに必要なグッズ6選

(1)グッズの名称

用土・肥料・支柱・シャベル・ジョウロ・ハサミなど

(2)選ぶ基準

プランター栽培の場合はプランターを用意します。また、種から育てる場合にはビニールポッドを用意しましょう。

(3)初期費用

2、000円~4、000円前後

(4)入手方法

インターネットや園芸店、ホームセンターなどで入手出来ます。

4)正しい栽培方法を!芽キャベツの4つの栽培ステップ

(1)ステップ1:種まき・苗植え時期

種まきの適期は、4月~5月にかけてと、8月~9月にかけてです。ビニールポットに種を2~3粒ずつ巻き、葉が出てきたら間引きを行います。その後本葉が4枚~5枚になるまで育苗したら、プランターや畑に植え付けを行いましょう。

苗植えの場合は5月~6月と、9月~10月が適期です。苗を選ぶ際には本葉が4枚~5枚程度ついていて、茎の太いしっかりとした苗を選びましょう。葉が黄色くなっているものは避けます。

(2)ステップ2:植え付け方法

株間を50cm~60cm程度空けて植え付けていきます。植え付けの後には乾燥予防のためにマルチングを行うようにしましょう。わらや刈草などで行うのがおすすめです。

また、支柱を立てて風対策も行いましょう。初期の生育次第で樹高の伸びの良し悪しが決まってくるため、しっかりと生育させます。

(3)ステップ3:肥料

芽キャベツは長い期間収穫可能なため、肥料は切らさないようにしましょう。本葉が6枚~8枚の時期に追肥をしたら、その後は月に1度の目安で肥料を与えます。肥料は化成肥料がおすすめです。

(4)ステップ4:収穫時期 

品種によって多少異なりますが、基本的には10月下旬頃~翌年の2月頃まで長期間収穫を行えます。手で触った時に、かたく締まっているものから優先して収穫していきましょう。

Gardening tools on old wooden background

5)ここが重要!効果的に栽培する7つのコツ

(1)土の種類・鉢植え

芽キャベツは酸性の土は好みません。排水性と保湿性のある土を好むため、プランターで育てる場合には野菜用の培養土がおすすめです。畑など地植えで育てる場合には、又根が出来ないように予め石をきれいに取り除いておきましょう。

堆肥や元肥を入れる2週間前には石灰を入れておき、堆肥と元肥を入れたらよく土になじませておきます。土の状態が整ったところで植え付けを行うようにしましょう。 

(2)植え付け方

畑へ植えつける際に排水が悪い場合には、畝を高くするようにしましょう。

(3)剪定・日常の手入れ 

わき芽が結球してきたら、下葉を徐々に取り除き摘葉を行います。摘葉をすることで日当たりと風通しが良くなり、芽キャベツが元気に育ってくれます。芽キャベツの結球部分を傷つけないよう注意して、1cm程度離れた部分をハサミで取り除きます。

(4)肥料・水やり 

植え付け後にたっぷりと水を与えたら、その後は土が乾いたら水を与えるようにします。

(5)季節ごとの手入れ

芽キャベツは冬の寒さには-5℃まで耐えられますが、夏の高温多湿には弱いです。23℃以上になると結球不良や病害の発生が増えてしまうため注意しましょう。

(6)日当たり・置き場所 

日当たりを好みますが、夏の直射日光には注意して、プランターの場合には明るい日陰に移動させるなどしましょう。

(7)虫対策・健康的に育てるコツ 

アブラムシやヨトウムシが発生することがありますので、見つけ次第駆除するようにしましょう。

6)芽キャベツの収穫後の効果的な2つの用途とは

(1)下茹でしてつけ合わせにする

芽キャベツは巻きが固く、苦味があって火が通りにくいです。そのため、予め下茹でしてアクを抜いておけば、後はサラダや炒め物、つけ合わせとして用いることが出来ます。

(2)揚げ物やシチューなどメインにもなる

芽キャベツは調理法がたくさんあります。メインディッシュのつけ合わせにもなりますが、芽キャベツを揚げたりシチューに入れたりすれば、メインディッシュとしても活躍してくれます。

7)注意!保存する場合の2つのポイント

(1)冷蔵保存

洗わずに通気性があるビニールバックなどに入れて、冷蔵庫で保存すると生の状態で1週間程度はもちます。

(2)冷凍保存

さっと固めに茹でたら、小分けして冷凍しましょう。解凍する際は自然解凍で、お浸しや和え物などに用いるのがおすすめです。






今回のまとめ

1)芽キャベツの植え付け時期は春と夏の1年に2回

2)草丈が60cm~80cmと伸びるため、株よせや支柱を立てて倒れないようにしましょう

3)収穫時期が遅れると葉が開いてしまうため、なるべく早めの収穫を行いましょう

4)芽キャベツの連作は出来ないため、2年以上間隔を空けるようにします

5)冷蔵保存の場合は洗わずに、冷凍保存の場合は軽く下茹でをしておきましょう

6)調理をする場合には予め下茹でをしてアクを抜くのがポイントです