観賞用や食用、ハーブや漢方として幅広く利用されているパセリ。家庭でも簡単に栽培でき、万能野菜として名高いパセリの保存方法について、皆さんはしっかりと理解されているでしょうか。今回は、万能野菜パセリの保存方法についてご紹介します。
パセリの保存法って?冷蔵・冷凍保存の4つのコツと注意点
1)パセリの紹介
(1)パセリとは
パセリはセリ科の越年草で、別名を「オランダゼリ」といいます。主に野菜用として世界中で広く栽培されており、植物の中でも全草無毛が特徴的です。葉や茎の部分には強い香味があり、古代ローマの時代からハーブとして活用されている、歴史の長い植物です。
(2)科目・原産地
科目:セリ目セリ科
原産地:地中海沿岸
(3)草丈・開花期
草丈:20cm~40cm
開花期:6月~7月
(4)名前の由来
パセリの名前の由来は、地中海沿岸の岩場に多く自生していることから、ギリシャ語の「petroselinon(岩場のセロリ)」と呼ばれたことからきています。また、和名の「オランダセリ」は、18世紀頃にオランダから日本に持ち込まれたことからこの名が付いたと言われています。
2)種類の違いは?パセリの6つの種類と特徴
(1)瀬戸パラマウント
丈夫で作りやすく、耐暑性や耐病性にも優れているため家庭菜園やプランター栽培で人気の高い品種です。園芸店やホームセンターなどでもよく見られます。
(2)中里パセリ
耐暑性と耐寒性が高いため、秋から冬にかけての栽培に適しています品種です。また収穫後の日もちも良いため、全国で栽培・出荷がされています。
(3)イタリアンパセリ
別名を「フレンチパセリ」といいます。他の品種に比べて葉が平たく、苦味が柔らかく、また風味や香りが強いのが特徴的です。細かく刻まれたものは、よく料理のソースやドレッシングなどで利用されています。
(4)ハンブルグパセリ
別名を「ルートパセリ」といいます。見た目はまるで白いニンジンのようで、葉と根の部分を食べます。ハーブよりも野菜として利用されることが多い品種です。
(5)コリアンダー
別名を「中国パセリ」といいます。葉の部分以外にも、根や果実などが食用に利用されており、中国では漢方としてもよく利用されている品種です。
(6)チャービル
フランス名をセルフィーユといい、「希望のハーブ」と呼ばれて親しまれている品種です。また、「グルメのパセリ」とも言われています。海外では、キリストの復活祭の前にこのハーブで作ったスープを飲む習慣があり、その繊細で美しい姿は食用以外にも、観賞用や花束のアレンジとして使われることもあります。
3)健康チェックを!パセリの良い状態をチェックする項目とは?
(1)健康的なパセリの状態
葉がみずみずしく緑色が鮮やかです。また、葉はもちろん葉先までしゃきっとしています。匂いは香味が強く感じられ、触ってもすぐくたびれません。また、歯ごたえもしっかりしています。
(2)食べるのを避けたほうが良い状態
鮮度が落ちたものは、葉の色が黄色っぽく変色してきます。香味は弱まり、触ってもへなへなと頼りない状態で、歯ごたえもあまりありません。
4)保存方法の解説!冷蔵保存の4つのコツとは
(1)目安の保存期間
2日~3日程度。香りが薄れてくるため、保存してから出来るだけ早めに食べましょう。
(2)適正温度
0℃~10℃
※出来るだけ0℃に近い方が良い
(3)活用グッズ
ビニールや、ポリ袋
(4)保存環境
パセリは乾燥に弱いため、ビニールやポリ袋に入れて、冷蔵保存します。また、コップなどに水を張って、そこに柄の根元を切って差しておくとより長持ちします。
5)保存方法の解説!冷凍保存の4つのコツとは
(1)目安の保存期間
一ヶ月程度
(2)冷凍方法
パセリを洗い、水気をしっかりと取ったらフリーザーバッグに入れます。凍ったら袋の上から粉々にします(使う際に粉々にしても大丈夫です)。凍っているので、手で簡単に粉々にすることができます。粉々にした後は、袋からタッパーに入れ替えて保存する場合もあります。
(3)解凍方法
解凍する際は、冷蔵庫に入れて自然解凍します。ただし一度解凍してしまうと再冷凍は出来ませんので、解凍する際には必要な量のみを解凍しましょう。
(4)活用グッズ
フリーザーバッグ・タッパー
6)要注意!保存をする上で特に注意すること
(1)乾燥に注意
パセリは乾燥に弱いため、冷蔵保存をする際には必ずビニールやポリ袋などに入れて保存しましょう。
(2)必ず水洗いをしておく
冷凍保存の場合は、解凍後にそのまま使用するため、冷凍する前に必ず下ごしらえとして水洗いをしましょう。
7)ここに期待!パセリに期待できる5大効能とは
(1)口臭予防
パセリに含まれるアピオールなどの精油成分や、パセリの色素である葉緑素には消臭効果があります。
(2)生活習慣予防
パセリに含まれるβカロテンには、生活習慣の原因となる活性酸素を除去する働きがあります。
(3)アンチエイジング
パセリにはβカロテンやビタミンCが豊富に含まれているため、美肌効果や動脈硬化を予防する効能があります。
(4)精神安定
パセリに含まれるカルシウムや鉄分などの成分により、イライラや貧血、立ちくらみなどの予防の効果があります。
(5)むくみの解消
パセリには利尿効果があるため、余分な水分を排出し、むくみを解消してくれます。
今回のまとめ
1)パセリの紹介
2)種類の違いは?パセリの6つの種類と特徴
3)健康チェックを!パセリの良い状態をチェックする項目とは?
4)保存方法の解説!冷蔵保存の4つのコツとは
5)保存方法の解説!冷凍保存の4つのコツとは
6)要注意!保存をする上で特に注意すること
7)ここに期待!パセリに期待できる5大効能とは