丈夫で露地植えでもよく育つセダムは、観葉植物として人気の高い種類です。肉厚で個性的なその形は品種によって多種多様で、寄せ植えをすれば賑やかに映えるセダムを、家庭でも育ててみたいと思う人のために、今回はセダムの育て方についてご紹介します。
目次
セダムの育て方って?効果的な6つの栽培ステップとコツとは
1)セダムの紹介
(1)セダムとは
ベンケイソウ科セダム属(またはマンネングサ属)に分類される植物の総称をいいます。オセアニアを除く世界中に約400種以上が分布しており、種類によって形態が実に様々です。主に乾燥地帯や高山などに分布しており、その多くは何年もの間枯れずに成長し続ける多年草です。
(2)科目・原産地
科目:ユキノシタ目ベンケイソウ科
原産地:北半球の温帯~熱帯
(3)草丈・開花期
草丈:5cm~1m
開花期:品種によって異なる
(4)名前の由来
岩などに張り付いているその姿から、ラテン語で「座る」を意味する「セデス」という名前が由来とされています。
(5)期待できる効果・効能
観葉植物としての癒しの効果の他、風水などでは気を高めて厄を祓ってくれるとされています。また、都市などの屋上緑化にもよく利用され、目に優しい効果をもたらすとされています。
(6)栽培の難易度・耐寒性
難易度:初心者~中級者向け
耐寒性:品種により、耐寒性の強いものからやや弱いものまで
2)種類の違いは?セダムの5つの種類と特徴
(1)乙女心
小さなバナナのような、愛らしく肉厚な葉をつけるのが特徴です。葉は薄い緑色をしており、表面は微かに白粉をはたいたようで、また先端はほんのりと紅色をしています。春先には花を咲かせ、また秋になり気温が下がってくると、葉全体が紅葉して赤みがさします。
(2)玉葉
葉は短くて厚みがあり、球に近い形をしているのが特徴です。葉の色はブドウにも似た暗赤色をしていますが、栽培環境によって緑色やピンク色のようにもなります。初夏~夏にかけて黄色い星型の花を咲かせます。
(3)玉つづり
名の通りに玉つづりのような姿で成長するのが特徴です。葉は上に伸びますが、長くなると重みで下に垂れていきます。初夏~秋にかけてピンク色の花を咲かせます。長く下に伸びていくタイプのため、吊り鉢仕立てで育てられることも多いです。
(4)黄麗(おうれい)
別名を「月の王子」とも言います。上に葉が伸びて成長するタイプで、一見薔薇の花弁のような姿が特徴です。葉は肉厚で、全体的に緑色をしており、葉の先は薄紅色をしています。春になると白く大きめの花を咲かせます。
(5)セダム・アクレ
緑色のマット状に群生するのが特徴です。鉢植えや石付けで育てるのが一般的とされています。秋~冬、また春にかけて斑入りになります。
3)グッズを整えよう!育てるのに用意する5つのグッズ
(1)グッズの種類
植木鉢、じょうろ、シャベル、剪定ばさみ、用土など
(2)選ぶ基準
植木鉢は下垂タイプのセダムの場合は吊り鉢にするなど、セダムの種類によって選ぶグッズが多少変わってきますので、育てたいセダムによってグッズを選びましょう。
(3)初期費用
2、000円前後
※個人差があります
(4)入手方法
インターネットや園芸店、ホームセンターなどで入手可能です。
4)正しい手順を!6つの栽培ステップ
(1)ステップ1: 苗植え時期・鉢植え
セダムは基本的に苗植えから育てます。鉢植えの場合には、まず鉢底にネットを敷いて、その上に軽石を敷いて排水性を確保します。次に用土を容器の2/3程度入れたら、中心に苗を据えて土を足します。その後、4日~1週間程度は根を落ち着かせるため水やりは行わずに、鉢を日陰に置いて休ませましょう。根が定着したら日陰に出して育てます。
(2)ステップ2: 苗植え時期・地植え
地植えを行う場合には、10cm程度の深さに庭土を掘り起こしたら、苗の根をほぐしながら植え付けます。その後は鉢植え同様に、4日~1週間程度は根を落ち着かせるために水やりは控えましょう。
(3)ステップ3:肥料
セダムや葉や茎の部分に水分や栄養分を蓄えるため、基本的に肥料は必要としない種類です。そのため、植え付けや植え替えの際に腐葉土を混ぜる程度で十分です。
(4)ステップ4:剪定
セダムは放っておくとどんどん伸びてしまうため、通気性を確保するために伸びすぎた枝の切り戻しを行う必要があります。剪定を行う時期は3月もしくは9月頃です。
(5)ステップ5:増やし方
セダムの増やし方には挿し木・葉挿し・株分けの3通りがあり、どの増やし方も非常に根付きやすいです。挿し木と葉挿しを行う適期は3~4月か、または9~10月です。株分けの場合は植え替えの時期に合わせて行うと良いでしょう。
(6)ステップ6:植え替え
植え替えの適期は3~5月の生育期です。植え替えの直前は少し乾かし気味の状態にして、鉢から抜きやすくしておきましょう。植え替えを行った後は4~5日程度空けてから水を与えるようにしましょう。
5)ここがポイント!セダムを効果的に育てる6つのコツ
(1)土の種類・鉢植え
用土は水はけの良いものを選びましょう。多肉植物用土や、サボテンの用土などがお勧めです。鉢植えは底に穴の開いているものを選ぶようにしましょう。
(2)剪定・日常の手入れ
剪定は通気性の確保のほか、生育を促すためにも一年に一度は行うようにしましょう。
(3)肥料・水やり
セダムは他の植物とは異なり、肥料を与えすぎてしまうと肥料焼けを起こして枯れてしまう場合があるため注意が必要です。
(4)季節ごとの手入れ
セダムは湿気を嫌いますので、夏場の高温多湿の時期などには管理に注意しましょう。
(5)日当たり・置き場所
日当たりの良い環境を好みますので、太陽の光がしっかりと当たる場所で育てましょう。
(6)虫対策・健康的に育てるコツ
ナメクジやアブラムシ、ヨトウムシなどの病害虫は見つけ次第駆除するようにしましょう。また、アブラムシの場合には薬剤を散布して駆除します。
6)要注意・・育てる時に特に注意すべきこととは?
(1)冬と夏は水やりを控える
セダムは高温多湿を嫌い、また水の与えすぎると弱ってしまいやすい植物です。そのため、夏場は暑いからといって水を与えすぎないように注意しましょう。また、冬場も乾燥気味の状態のままで管理しましょう。
(2)冬場は枯れやすいため注意
セダムは冬になると、葉の色が変わるなど枯れやすくなります。その原因として、水や肥料の与えすぎや日光不足、風通しが悪かったり気温が寒すぎたりと様々ですので、冬場には夏以上に注意して管理を行うようにしましょう。
7)成長後の楽しみ!セダムの効果的な用途とは?
(1)個性的な姿を楽しめる!
セダムは品種によって実に様々で個性的な姿をしています。室内に観葉植物として飾ることで、いつでもそのユニークな姿を楽しむことが出来ます。
(2)運気がアップ!
セダムはもちろん、常緑の観葉植物には気を高め、厄払いの効果があるとされています。そのため、良い運気が舞い込む玄関先や運気を貯め込むとされる寝室に置くと運気アップに繋がりお勧めです。
今回のまとめ
1)セダムの紹介
2)種類の違いは?セダムの5つの種類と特徴
3)グッズを整えよう!育てるのに用意する5つのグッズ
4)正しい手順を!6つの栽培ステップ
5)ここがポイント!セダムを効果的に育てる6つのコツ
6)要注意・・育てる時に特に注意すべきこと
7)成長後の楽しみ!セダムの効果的な用途とは
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