世界中で300種類以上の品種があると言われるジャスミン。ジャスミンティーはカフェに行けば、気軽に飲めるほど生活に身近になっています。
今回はジャスミン茶に期待できる効果・効能・栄養素・おすすめの飲み方などをお伝えします。
ジャスミン茶の8大効能!女性に嬉しい美容効果
1)ジャスミンとはどんな植物か
ジャスミンとはモクセイ科ソケイ属の植物の総称で、世界中で300種ほどが知られています。花は白あるいは黄色で、強い芳香を持つ種がいくつかあり、それらが香水やジャスミン茶の原料になります。
ジャスミンのほとんどの種が観賞用として栽培されていますが、「ソケイ」と「マツリカ」の2種類は、香料の原料となるため大きな規模で栽培されています。このうちジャスミン茶の原料として使われるのは「マツリカ」で、中国南部・台湾・インドネシアなどで栽培されています。
ジャスミンの代表的な種類
ジャスミンは、オレンジのような芳香を持つ美しい花を咲かせる植物の一種です。ジャスミンはオレンジ科のジャスミン属(Jasminum)に属しており、世界各地で観賞用や香料として栽培されています。一般的には、以下の2つの主要なジャスミンの種類がよく知られています。
(1)ダイアナジャスミン(Jasminum officinale)
ダイアナジャスミンは、中国やインドをはじめとするアジア地域を原産とする種類です。白い花を咲かせ、非常に強い甘い香りを持ちます。この種類のジャスミンは、ティーの風味付けや香水の原料として広く使用されています。
(2)アラビアンジャスミン(Jasminum sambac)
アラビアンジャスミンは、主に東南アジア地域を原産とする種類です。小さな白い花を咲かせ、強い甘い香りを放ちます。アラビアンジャスミンは、伝統的な儀式や儀式用の花として広く使われており、また香水や精油の製造にも使用されます。
ジャスミンの花は、その美しさと香りから多くの人に愛されています。
2)ジャスミン茶に含まれる代表的な3つの栄養素
ジャスミン茶には、ビタミンC、ビタミンE、ミネラルが豊富に含まれています。
(1)ビタミンC
ジャスミン茶3杯でリンゴ1個分のビタミンCが摂取できます。
ビタミンCはリンゴ1個(300g)あたり約12mg含まれているので、ジャスミン茶を3杯飲むことで、ビタミンCの1日の必要摂取量(100mg)の約1/8を摂取できることになります。
(2)ビタミンE
ジャスミン茶には、強力な抗酸化作用をもつビタミンEも多く含まれています。
ビタミンEの1日の摂取目安量は、成人男性で7mg、成人女性で6.5mgと言われていますが、健康効果を得るためにはこれでは足りないとも言われています。
従って、ジャスミン茶を継続して飲むことは、ビタミンEの補給にも効果的なのです。
(3)ミネラル
ミネラルは5大栄養素の一つであり、人間の体には必要不可欠なものですが、体内で合成することができないため食べ物から摂取するしかありません。
ジャスミン茶にはミネラルも豊富に含まれているので、日常的に飲むことで身体に必要なミネラル類を効率よく摂取することができます。
3)ジャスミン茶に期待できる8大効能とは
ジャスミン茶とは、ジャスミンの花や葉から作られるハーブティーだと思われがちですが、実はベースとなる緑茶や烏龍茶、紅茶などにマツリカの花の香りをつけたフレーバーティーです。
独特の華やかな香りで人気ですが、最近では様々な健康効果や美容効果を持つことで注目を集めています。以下に、ジャスミン茶の主な効能をご紹介します。
(1)美容効果
ジャスミン茶に含まれているビタミンCやビタミンEには、高い美肌効果があります。ビタミンCとビタミンEは一緒に摂ることにより相乗効果が得られるといわれていますので、ジャスミン茶を飲むことでこれらの美容にいい栄養素を効率的に摂取することができるのです。
(2)ホルモンバランスの改善
ジャスミン茶には、女性のホルモンバランスを調整する効果があります。ホルモンバランスの乱れからくるニキビや肌荒れ、PMS、更年期障害に悩む人にはおすすめの飲み物です。
(3)ダイエット効果
ジャスミン茶に含まれるカフェインには、リパーゼという酵素の働きを活性化させる作用があります。リパーゼは脂肪を分解する働きを持つ酵素なので、活発に働くことによって脂肪がどんどん分解されていきます。
更に、渋み成分として含まれるポリフェノールの一種であるタンニンにも、摂取した脂肪の吸収を抑えたり脂肪を燃焼させやすくしたりという効果があるので、非常にダイエット向きのお茶であるといえます。
(4)口臭の改善効果
ジャスミン茶には抗菌効果と消臭効果があるので、口臭や体臭を予防してくれる効果があります。また、ジャスミンの香りは非常に強力なので、ニンニク料理を食べた後などに飲むと臭いをかなり抑えてくれます。
(5)二日酔い対策
二日酔いは、アルコールの代謝の過程で発生するアセトアルデヒドが体内に残っていることが原因で起こります。ジャスミン茶に含まれているビタミンCには、アセトアルデヒドを分解する働きがあるので、二日酔いのつらい症状を緩和してくれるのです。
(6)胃腸を整える効果
ジャスミン茶には胃腸の機能を整える効果もあります。食欲不振や食べ過ぎなど、胃腸機能全般に効くといわれています。
(7)抗酸化作用
ジャスミン茶には抗酸化物質が含まれており、活性酸素の除去や細胞のダメージを軽減する効果があるとされています。抗酸化作用は、老化や慢性疾患の予防に役立つ可能性があります。
(8)リラックス効果
ジャスミンの花に含まれるベンデルアセテートとリナロールという香り成分は、自律神経の緊張を緩和させる効果があります。ストレスも緩和し、脳をリラックスさせてくれるので、不眠などにも効果を発揮するのです。
4)ジャスミン茶の4つの種類と特徴
ジャスミン茶は茉莉花茶とも呼ばれます。ベースとなるお茶の種類や香りづけに使われるジャスミンの花の種類などにより数多くの種類がありますが、ここでは代表的な4種類の茉莉花茶をご紹介します。
(1)香片(こうへん)
烏龍茶の中でも発酵度の低い包種茶をベースとしたジャスミン茶。ほどよい花の香りと烏龍茶特有のすっきりとした味わいが特徴です。
一般的な香片の種類には、ジャスミン茶(茉莉花香片)やオスマンサス茶(桂花香片)などがありますが、さまざまな香りや花と組み合わせたバリエーションも存在します。
(2)茉莉銀毫(モーリージンハオ)
茉莉銀毫(モーリージンハオ)は、中国茶の一種であり、特にジャスミンの花と組み合わせた緑茶のことを指します。茉莉(モーリー)はジャスミンの中国語の読みであり、「銀毫(ジンハオ)」は茶葉の品種名です。
「銀毫」とは、繊細な緑茶の新芽のことで、良質な茶葉であることを示す等級です。北京の若者の間で最も人気のあるお茶といわれています。
(3)茉莉繍球(モーリーシューチィウ)
茉莉繍球(モーリーシューチィウ)は、中国茶の一種であり、主にジャスミンの花と組み合わせた白茶のことを指します。茉莉(モーリー)はジャスミンの中国語の読みであり、「繍球(シューチィウ)」は茶葉の品種名です。
緑茶ベースの茶葉を球状に糸でくくって丸めてあり、お湯の中で花のように広がります。味や香りだけでなく、見た目でも楽しめるお茶です。
(4)真珠花茶(しんじゅかちゃ)
真珠花茶(しんじゅかちゃ)は、台湾の伝統的な茶の一種であり、美しい見た目と特徴的な風味が特徴です。真珠花茶は、茶葉を小さな花のつぼみに包み込んで乾燥させることによって製造されます。
真珠花茶は、花のつぼみが開くと香りと風味が一層広がり、花の香りと烏龍茶の香りが絶妙に調和します。花のつぼみが解けた後は、烏龍茶としての風味を楽しむことができます。
芳醇な香りと複雑な風味を持ち、口当たりが滑らかで花の香りが楽しめることで知られています。特に香りと見た目の美しさから、贈り物やおもてなしの場で人気があります。
5)ジャスミン茶と一緒に摂取したい3つの食材とは
ジャスミン茶には脂肪の燃焼を助ける効果があるので、焼き肉やステーキなどの脂っこい食事にぴったりです。また、以下の食材との組み合わせもおすすめです。
(1)鶏肉
鶏肉には、穏やかに体を温める効果と内臓の働きを良くする効果があり、ジャスミン茶がこの働きをうまくサポートしてくれます。
(2)乳製品
ジャスミン茶には豊富なビタミンCが含まれていますが、ビタミンCを効率よく吸収するにはカルシウムが必要です。なので、ジャスミン茶を飲むときには、一緒にチーズやヨーグルトを食べるのがおすすめです。
(3)ナッツ
健康のために毎日食べたいナッツ類ですが、脂肪分が多いのが気になります。そこで、一緒に摂りたいのが脂肪燃焼効果のあるジャスミン茶。
更に、ナッツ類に豊富に含まれるマグネシウムは、ジャスミン茶に含まれるビタミンCの吸収を助けてくれます。但し、いくらいい組み合わせといっても食事にはバランスが大切。ナッツ類を食べるときは、アーモンドなら一日25粒というように適量を守りましょう。
6)ジャスミン茶の効果的なの3つの飲み方とは
ダイエットをサポートする働きを持つジャスミン茶。どうせ飲むなら最大限に効果を発揮してくれるような飲み方をしたいもの。ここでは、ダイエットに効果的な飲み方をご紹介します。
(1)継続して飲む
一時的に飲んだだけでは効果は期待できません。毎日継続して、適量を摂取することが大切です。
(2)温めて飲む
ジャスミン茶はホットで飲むとより効果が高まるといわれています。身体の冷えはダイエットの大敵ですが、ホットのジャスミン茶には体を温める効果もあるので、できるだけ温めて飲むようにしましょう。
(3)運動の30分前に飲む
ジャスミン茶に含まれているカフェインが脂肪を燃焼させる効果を発揮するのは、お茶を飲んでから約30分後になります。
運動の効果を最大限に得るためには、運動を始める30分前にジャスミン茶を飲むのがおすすめです。
7)こんな人にオススメ!ジャスミン茶を飲んで欲しい方とは
ジャスミン茶にはダイエットサポート効果のほかにリラックス効果など様々な効能があります。特に、以下のような症状に悩んでいる人は、ぜひジャスミン茶を試してみてください。
(1)イライラする
ジャスミン茶の香りには、不安や緊張を緩和させる効果があります。特に、ベンゼルアセテートという精油成分には自律神経を鎮静させる効果があるので、
ストレスの解消にも効果的。最近イライラすることが多いとか、常に緊張している状態にある人におすすめの飲み物です。
(2)口臭・体臭が気になる
ジャスミン茶には殺菌作用があり、口臭や体臭に効果を発揮します。また、臭いの強い食事の後に飲むことで、臭いを抑えてくれる働きがあります。
(3)胃腸の調子が悪い
ジャスミン茶には胃腸の調子を整える効果があるので、何となく胃腸の調子が良くない…という時におすすめです。また、二日酔いで胃の調子が悪い時にも効果を発揮してくれます。
(4)女性ホルモンのバランスが崩れている
女性のホルモンバランスを整える効果があるので、生理前に体調を崩しやすい人や、更年期障害に悩んでいる人におすすめです。
(5)質のいい睡眠がとれない
ジャスミン茶にはカフェインが含まれるため、覚醒作用があります。なので、朝にジャスミン茶を飲むことで脳がすっきりと覚醒し、夜はぐっすりと眠れるようになるのです。
また、リラックス効果によってストレスを緩和してくれるため、不眠の解消にもつながります。但し、寝る前に飲むとカフェインの効果で却って眠れなくなる恐れがあるので、朝に飲むことが大切です。
8)ジャスミン茶の注意点・飲料以外の活用法
(1)ジャスミン茶のカフェインについて
ジャスミン茶にはカフェインが含まれるので、特に妊娠中や授乳中の人は注意が必要です。また、それ以外の人でも、体にいいからと言ってあまり飲みすぎるとカフェインの摂りすぎで逆効果になってしまうので適量を摂取するように心がけてください。
1日のカフェインの適量は、300~400mgであり、緑茶をベースとしたジャスミン茶の場合、成人なら1.5リットル程度が適量と考えられます。
(2)飲用以外の利用について
ジャスミン茶に含まれているカテキンには消毒・殺菌作用があり、ジャスミンの香りはリラックス効果があるので、フットケアの足浴への利用に最適です。特に、糖尿病などで日常的なフットケアが必要な方にはおすすめです。
今回のまとめ
1)ジャスミンとはどんな植物か
2)ジャスミン茶に含まれる代表的な3つの栄養素
3)ジャスミン茶に期待できる7大効能とは
4)ジャスミン茶の4つの種類と特徴
5)ジャスミン茶と一緒に摂取したい3つの食材とは
6)ジャスミン茶の効果的なの3つの飲み方とは
7)こんな人にオススメ!ジャスミン茶を飲んで欲しい方とは
8)ジャスミン茶の注意点・飲料以外の活用法