要チェック!黒豆の栽培STEPと注意したい6つのこと

黒豆といえばお正月のおせち料理にかかせませんよね。最近ではご自身で栽培する方が増えています。分からないことばかり・・・と思っている方も楽しみながら黒豆の栽培にチャレンジしてみませんか?






目次

1)黒豆の紹介

(1)黒豆とは

昔から「畑の肉」と言われる大豆の品種の一つです。白(黄)大豆・青大豆・赤大豆もあり、表皮の色が黒色の大豆が黒豆です。秋から冬にかけてサヤがついて中には黒豆がつきます。大豆とちがい黒色をしているのは、皮がうすくアントシアン系の色素を含むためです。。平安時代から栽培されていた黒豆は日本の食文化・古来の食習慣が中心だった京都宮中近隣の丹波国中心で栽培され宮中へ贈られていました。宮中でお正月に食べられていたことから日本の食文化として各地へ広がりました。

(2)お正月に黒豆を食べるようになった由来

・黒い色

邪気を払って災いを防いでくれる

・丸い形

太陽を意味する(鏡餅と同じ)

・まめ(豆)

まめに働き丈夫

このことから、一年間の厄払いをし今年も一年元気に太陽の下で働けますようにと願いをこめ選ばれた黒豆は、現在でもおせち料理に欠かせないものとなっています。

(3)黒豆の優れた効能

身体をつくるために欠かせない良質なたんぱく質が含まれています。その他にも目の血流改善に良いとして眼精疲労の改善や視力回復、疲れ目に効果のあるポリフェノールの一種アントシアンの効果もあります。女性ホルモンのバランスを整えるイソフラボンも豊富にあり、鉄、カリウム、カルシウムといった身体にとって大切なミネラルが含まれているんです。

(4)黒豆の草丈・開花

50~80cmほどまで育ちます。夏にはうすいピンクや薄むらさき、白い花が咲きます。

2)黒豆に種類はあるの?

(1)光黒(ひかりぐろ)

北海道で育てられ表面のきれいな光沢からこの名前で呼ばれています。糖が多く菓子材料としても使用されています。栽培期間は約70日

(2)丹波黒(たんばぐろ)

京都、兵庫で育てられ大粒で甘みの強い丹波黒は高級品種です。独特の甘み、やわらかく粘りがあり煮豆に使用されます。栽培期間が長いため大量生産に向いていません。栽培期間は約100日

(3)雁喰(がんくい)

東北地方で育てられ表面のくぼみが鳥の雁が食べた後のようだというところからユニークな名前で呼ばれています。とても甘く深みがあり祝い事の煮豆に使用されます。

(4)玉大黒(たまだいこく)

長野、北関東、北陸で育てられ丹波黒と交配して育成された品種です。上品な甘さで煮物に使用されます。極大粒に分類されます。

3)黒豆栽培をする前に気をつけることと準備

(1)種まきの時期

種まきが早すぎると茎葉が育ちすぎるので注意です。

(2)種まきの方法

セルトーレ(1区画1粒)育苗ポット(1つの植え穴に2~3粒)で苗を育てます。本葉が見えはじめ開く前にプランターや畑に植え替えましょう。*植え替えはよく晴れた日を選んでください。

(3)畑にそのまま植える場合

・2週間前

1㎡100gの苦土石灰を混ぜよく耕し土を作ります。

・1週間後

1㎡あたり堆肥(たいひ)2kgと、有機質肥料50gを土に加えます。肥料はリン酸・カリウムのよいものの使用がオススメです。水はけをよくするため幅80~100cm高さ10~15cmの畝(うね)を作ります。

4)黒豆の6つの栽培STEP

(1)STEP1

生育初期(6月上旬~中旬)

準備しておいた場所に種まきをします。種まきをして1週間から10日前後で発芽。ここからどんどん成長していきます。

(2)STEP2

生育中期(7月上旬~8月上旬)

種まきから約40日後、株元に土を寄せ(土寄せ)根がよく張り苗の生長途中での倒れを防ぎます。この作業によって成長の勢いが増します。枝・葉の成長で日光が当たらなくなり雑草が生えにくくなります。

1回目:本葉3枚頃 2回目:本葉6枚頃 土寄せは7月中旬頃までに終えましょう。

(3)STEP3

開花期(8月上旬から中旬)

紫色の可憐なで小さな花が咲きます。黒豆の花はとても小さく葉の影にかくれているため遠くからは見えずらいです。

(4)STEP4

最大繁茂期(9月上旬)

開花期を過ぎた頃から葉や茎が最も伸長します。

(5)STEP5

エダマメ期  花が咲き60日ほどでエダマメとして食べれるようになります。

(6)STEP6

収穫期(11月下旬)

葉の8割以上が黄色くなるのが目安。黒豆として完熟までは花が咲いてから約70日間と長いため粒は大きく成長します。

5)黒豆を栽培するときに注意したい6つのこと

(1)地面に植えた種

鳥に食べられることが多いので初めて黒豆を栽培をする方は苗を育ててから畑に植えるのをオススメします。

(2)水やり

栽培し始め:湿気に弱いため乾燥気味に管理

7月~8月:7~10日夜に1度の水やりくらい

開花後:土が乾いたらすぐ(水が少ないとサヤができにくく収穫量が減ります)

(3)肥料

開花後黒豆の窒素吸収量がふえます。花の咲き始めのタイミングで窒素成分の多い化成肥料を施すと生長します(堆肥が十分な土であれば不要)。豆類は肥料が多すぎるとサヤのつきが悪くなります。茎や葉が育ちすぎて花が減ってしまうのが理由です。

(4)気や害虫

ウイルス病:ダイズモザイクウィルスによるモザイク病が発生したらその株はすぐに土から抜き取りアブラムシを薬剤除去してください。アブラムシやカメムシ、シンクイムシなどの害虫が多いとされています。黒豆に害虫が発生した場合、野菜に使用できる農薬駆除していってください。

(5)収穫直後

水分が多く含まれているので豆を取り出す前は十分な乾燥をさせてください。

(6)過去にマメ科を育てた土は使用しない

立ち枯れ病になり枯れてしまいます(豆類は連作障害を起こしやすいです)。5年以上マメ科の植物を育てていない土であれば安心です。黒豆は、栄養価が高いことからいつまでも健康でいたい人、身体を鍛えたい人などにとても好まれている良い食材です。自分で栽培、収穫をし普段の食事にも取り入れたいていきたいですね。手間はかかりますが、収穫の喜びは大きいですよね。

種を植えてから芽がでるまでの日数は1週間から10日ほどですが、種を1日水につけておくことで発芽しやすくなるんですよ。ちゃんと芽がでるか心配な人にオススメです。

7)黒豆の栽培に関するQ&A

【Q1】黒豆(生豆)まわりの白い粉は何ですか?

カビがついていると思ってしまいますよね。実はこの白い粉はロウ質の成分であり豆自身は守るための自らだしているものです。害のあるものではないですのでご安心ください。

【Q2】 栽培している黒豆が黒ずんできたのは病気でしょうか?

朝晩の温度差が出てくると模様として表れます。収穫期の目安のひとつでもあります。スーパーなどで販売しているものは見栄えがきれいなものですが、このような模様がでてきてからの収穫は購入した黒豆よりずっと美味しいんですよ。

【Q3】 黒豆茶をつくって飲んでいるのですがレシピの規定量より濃く煮出すと効果はアップしますか?

残念ですが効果のアップはありません。黒豆の水に溶け出す有効成分には限界があるんです。黒豆をふやしても効果の変化はありません。

【Q4】 身体のため黒豆の煮汁や黒豆茶を飲んでますが食べ合わせの悪いものはありますか?

黒豆には有機鉄が沢山含まれています。非常に質の良い吸収されやすいものです。お茶やコーヒーに含まれているタンニンと一緒になると身体への吸収が悪くなるのです。30分程時間をあければ大丈夫です。






 

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