ターメリックと言えば、一番にカレーを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。カレーや、たくあん漬けなどの食品着色料として用いられる他、染料、薬剤、化粧品など、様々な用途に使用されています。今回はターメリックの持つ効能についてご紹介します。
ターメリックの7大効能!健康増進に欠かせないワケとは
1)ターメリックの紹介
(1)ターメリックとは
ターメリックとは、植物ウコンの成熟した地下茎を煮沸させ、カラカラに乾燥させたものです。多くの場合、粉末にしてから利用されます。ショウガの仲間で、独特のやや土臭さのある香りを持っています。少し辛みがありますが、スパイスの役割よりも着色剤としての役割を担うことが多いです。高価なサフランの代わりに用いられることもあるため、「インドのサフラン」と呼ばれることもあります。
(2)科目・原産地
ショウガ目ショウガ科ウコン属の植物です。原産地はインドと東南アジアとされています。
(3)草丈・開花期
草丈は60~100㎝程に生長します。開花期は8~11月で、白や淡いピンク色の花を咲かせます。
(4)名前の由来
ターメリック(turmeric)は英名です。ラテン語の「terra merita(テラ・メェリタ)」が由来だと言われています。terra meritaとは「素晴らしい大地」という意味です。
2)ここに注目!ターメリックに含まれる代表的な7つの栄養素
(1)クルクミン
クルクミンの正式名はクルクミノイドといいます。ターメリックは1000種類以上の成分を持ちますが、その中でもクルクミンは最も多く含まれている成分です。ポリフェノールの一種で、ターメリックの特徴である黄色い色素成分も、このクルクミンの持つ成分です。
(2)ビサクロン
二日酔いの低減効果を調べている最中に、新たに発見された成分です。
(3)精油成分
ターメロンやシネオール、クルクメンやエレメン、パラメチトルイルカピノールなどの精油成分が豊富です。
(4)フラボノイド
脆くなった血管を修復し、丈夫にするフラボノイドも含まれています
(5)ミネラル
鉄分やカルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラルも豊富です。
(6)ビタミン
ビタミンBとビタミンCも含まれています。
(7)食物繊維
食物繊維も豊富に含まれています。
3)ターメリックに期待できる7大効能とは
(1)生活習慣病の改善
・糖尿病の予防・改善
ブドウ糖の代謝機能を盛んにし、血糖値を安定させる効果があります。
・高脂血症の予防・改善
有効成分の1つ、クルクミンには、強い抗酸化作用があります。酸化を防ぐことでコレステロールの働きを抑制してくれ、高脂血症の予防・改善につながります。
・高血圧の予防・改善
血液をサラサラになることは、血圧の上昇を抑える効果があり、高血圧の予防・改善につながります。
・動脈硬化の予防
酸化を防ぐことは、血液をサラサラにする効果があり、動脈硬化予防になります。また、動脈硬化を予防するは、狭心症・心筋梗塞・脳梗塞などの予防にもつながります。
・血管の修復・強化
有効成分の1つ、フラボノイドには血管の修復や強化の効果があります。それにより、血管の傷が原因となる脳出血や脳卒中などの病を防ぐことができます。
(2)肝機能の回復・強化
有効成分クルクミンとビサクロンは、肝機能を回復・強化する効能も持ちます。そのため、肝炎や肝硬変、脂肪肝の予防・改善につながります。また、悪酔いや二日酔い予防にも効果があります。
(3)消化機能促進
ターメリックの精油成分には、胆汁や胃液の分泌を助け、胃腸を強化し、消化機能を促進してくれる効果があります。そのため、胃炎や胃潰瘍の予防・改善につながります。また、食物繊維も豊富に含まれている為、腸を刺激し便秘改善にも効果があります。
(4)美肌効果
有効成分クルクミンには、美容効果もあります。活性酸素を除去し、肌の老化を防ぎ、肌トラブルの改善、口元のたるみ防止などにも期待ができます。インドでは、ターメリックを美容パックやスキンクリームに使っているそうですよ。
(5)ダイエット効果
有効成分クルクミンには新陳代謝を高め、摂取したカロリーを消費する効果があります。また、脂肪細胞の増加を抑えてくれる効果もあります。そのため、ダイエットにも期待ができます。
(6)抗ガン作用
有効成分エレメンが、腫瘍の増殖を抑える効果があることが認められました。そのため、抗がん作用が期待できます。
(7)アルツハイマー予防
ターメリックにはアルツハイマーの原因部分を除去する効果があります。ターメリックを毎日のように摂取しているインドでは、アルツハイマーの患者数が少ないそうですよ。
4)種類の解説!ターメリックの3つの種類と特徴
(1)秋ウコン
日本で一般的に「鬱金(ウコン)」と呼ばれているのが「秋ウコン」です。オレンジ色に近い鮮やかな黄色をしており、クルクミンが豊富で、食用はもちろん、薬用や染料として使われています。独特の香りがありますが、苦みはあまりありません。温暖な気候を好むため、日本では主に沖縄で栽培されています。
(2)春ウコン
「姜黄(キョウオウ)」と呼ばれる漢方薬名を持つこの種類は、春にきれいなピンク色の花を咲かせるため春ウコンとも呼ばれています。秋ウコンよりも黄色味が強く、苦みも強いです。クルクミンはそれほど多くはなく、その代り、精油成分が豊富です。そのため、食用よりも、健康食品やサプリメントとして用いられることが多いようです。また、観賞用としても親しまれています。日本では主に屋久島や沖縄で栽培されています。
(3)紫ウコン
「莪朮(ガジュツ)」と呼ばれる漢方薬名を持つこの種類は、花・葉・根茎の断面が紫色をしていることから「紫ウコン」と呼ばれています。また、開花期が初夏であることから夏ウコンとも呼ばれることがあります。他の種類と大きく異なる点は、紫ウコンはクルクミンをほとんど含んでいないということです。その代り、ミネラルや精油成分が豊富で、良い香りがします。日本では主に沖縄で栽培されています。
5)ターメリックと一緒に摂取したい2つの食材とは
ターメリックは、1.5~3.0g(小さじ1~1.5杯相当)が1日の摂取目安量です。体への効果が高いため、健康食品やサプリメントを長期間服用する場合、大量摂取は消化器官や肝機能に不調が出る可能性があるため注意しましょう。また、妊娠中の方や、持病や健康に不安がある場合には、医師に相談してからの服用するようにしましょう。
(1)パン
イースト菌と共にターメリックを摂取することで、クルクミンの効果が高まると言われています。
(2)乳酸菌飲料
イースト菌と同様、乳酸菌と共にターメリックを摂取することで、クルクミンの効果が高まると言われています。
6)食事のアイディア!効果的な摂取方法とは
先ほどご紹介したターメリックと共に摂取したい食材と、その効果を踏まえたうえで、
効果的な摂取方法をご紹介します。
(1)カレー+ナン(パン)
ターメリックを使用しているカレーと共にナンを食べることは、イースト菌がクルクミンの効果を高めてくれます。
(2)カレー+ヨーグルト
カレーと共にヨーグルトを摂取ことで、乳酸菌がクルクミンの効果を高めてくれるためオススメです。デザートにヨーグルトを食べるのも良し。サラダのドレッシングにヨーグルトを使うも良し。1番のオススメはラッシーにすることです。オススメのフルーツとヨーグルトをミキサーにかけるだけですが、とてもサッパリしていて美味しいです。
7)保存方法に注意!保存するポイントとは
生のターメリックを入手した場合は、「冷凍保存」がオススメです。使いやすく、ターメリックが持つ有効成分の効果を落とさずに保存できます。綺麗に洗ったターメリックを擦りおろし、冷凍するだけなので簡単。完全に固まる前に、定規などで線を付けておくと、折りやすくなり、使う時に便利です。
密閉できる袋に入れ、しっかり空気を抜いてから冷凍することがポイントです。また、異なる種類のターメリックを同時に入手した場合は、ぜひ、一緒に混ぜてから保存しましょう。そうすることで、それぞれに不足している栄養素を補い合い、更に高い効果を得ることができるでしょう。
今回のまとめ
1)ターメリックの紹介
2)ここに注目!ターメリックに含まれる代表的な7つの栄養素
3)ターメリックに期待できる7大効能とは
4)種類の解説!ターメリックの3つの種類と特徴
5)ターメリックと一緒に摂取したい2つの食材とは
6)食事のアイディア!効果的な摂取方法とは
7)保存方法に注意!ターメリックを保存するポイントとは