花の少ない季節にこそ、美しくカラフルな色合いの花びらが目立つプリムラジュリアン。一年を通して色鮮やかな庭を楽しみたい人にとっては、ぜひ育てておきたい品種の一つですよね。今回は、プリムラジュリアンの育て方についてご紹介します。
プリムラジュリアンの育て方を解説!4つの栽培ステップとコツ
1)プリムラジュリアンの紹介
(1)プリムラジュリアンとは
プリムラ・ポリアンサと、様々なプリムラの原種を交配させた園芸品種で、冬から春にかけての花が少ない時期に、赤や白、ピンクや紫などのカラフルな色合いの花を咲かせます。科名の通りに、浅く切れ込みの入った花びらはサクラのように可愛らしい姿をしています。
(2)科目・原産地
科目:サクラソウ科サクラソウ属
原産地:ヨーロッパ、中国
(3)草丈・開花期
草丈:8~15cm
開花期:11月~5月
(4)名前の由来
ヨーロッパ原産で、背丈の低い「プリムラ・ジュリエ」と、大きな花を咲かせる「プリムラ・ポリアンサ」の掛け合わせから作られているため、両者の名前の一部ずつをとり、プリムラ・ジュリエと名づけられました。
(5)期待できる効果・効能
可愛らしい花を観賞することによる癒しや気分の向上
(6)栽培の難易度・耐寒性
難易度:中級者向け
耐寒性:やや強い
2)種類の違いはあるの?プリムラジュリアンの4つの種類と特徴
(1)一重咲き
プリムラ・ジュリアンの中でも一重咲きの品種です。
(2)八重咲き
プリムラ・ジュリアンの八重咲きの品種です。
(3)フリル咲き
プリムラ・ジュリアンのフリル咲きの品種で、名前の通りフリルのような花びらの形をしています。
(4)バラ咲き
プリムラ・ジュリアンのバラ咲きの品種です。バラの花びらのような形が特徴的です。
3)グッズを準備しよう!育てるのに用意する5つのグッズ
(1)グッズの名称
用土・肥料・鉢・シャベル・ジョウロなど
(2)選ぶ基準
種からまく場合には種を、苗植えから育てていく場合には苗を購入します。
(3)初期費用
2、000円前後
※個人差があります
(4)入手方法
インターネットやホームセンター、園芸店などで入手可能です。
4)正しい手順で栽培を!4つの栽培ステップとは
(1)ステップ1:種まき時期
種まきは5月~6月に行います。育苗ポットに用土を入れたら、種をまきます。発芽した後は、苗を一度ビニールポットに植えて管理しましょう。その後9月下旬頃に大きくなった苗を鉢や庭に植え付けます。
(2)ステップ2:肥料
肥料は植え付けの際に緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。また、追肥は開花中に液体肥料を10日に1回与えましょう。基本は夏越しは行いませんが、もし夏越しに成功した場合には、秋に涼しくなってきたら株に同じように液体肥料を与えます。
(3)ステップ3:増やし方
種まきか、株分けで増やすことが出来ます。種まきの場合には、開花後に落ちた種を回収して、新しく用意した用土にまきます。株分けの場合は、夏越しに成功した株を用います。9月~10月の期間に株を鉢から抜いて、まわりの土を落としたら株元をしっかりと持ち手で引き分けます。その後は新しく用意した鉢に用土を入れて育てます。
(4)ステップ4:植え替え
プリムラジュリアンは多年草ですが、夏越しが難しいため基本的に植え替えは行いません。もし夏越しに成功した場合は、暑さが落ち着いた秋ごろに植え替えを行います。鉢から株を抜いたら、そのまま一回り大きな鉢へと植え替えましょう。
5)ここが重要!プリムラジュリアンを効果的に育てる8つのコツ
(1)土の種類・鉢植え
プリムラジュリアンは水持ちの良い土を好みます。赤玉土(小粒)5:ピートモス3:バーミキュライト2の割合で混ぜた土を使用するのがおすすめです。
(2)種の巻き方
種が発芽した後は、夏場はできるだけ涼しい場所で管理をしましょう。
(3)花がら摘み・日常の手入れ
プリムラジュリアはどんどん新しいツボミが出てきます。咲き終わった花をそのまま残しておくと病気の原因になってしまうため、小まめに花がら摘みを行いましょう。
(4)肥料・水やり
肥料は夏場は生育が弱るため与えないようにします。水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えますが、表面が湿っている場合はさらに水やりをすると根腐れの原因になるので注意しましょう。
(5)季節ごとの手入れ
夏越しをさせる場合には、30度以上になったら風通しのよい日陰で管理します。地域によりますが、きちんと管理すれば夏越し可能です。
(6)日当たり・置き場所
日が当たらないと花が咲かないため、十分に日の当たる場所で育てましょう。
(7)増やし方
株分けを行う際には、あまり細かく分けすぎるとその後の生育が良くないため、株の大きさを見てから芽がちゃんと付いているかを確認して行いましょう。
(8)虫対策・健康的に育てるコツ
アブラムシやハダニが付くことがあり、特にアブラムシは春先から出やすいため、見つけ次第駆除しましょう。
6)要注意・・育てる時に特に注意すべき2つのこと
(1)こまめに花がら摘みをする
プリムラジュリアンはどんどん新しくツボミが出てくる植物です。傷んだ葉っぱや花をそのままにしておくと、灰色カビ病が発生してしまいますので、小まめに花がら摘みを行いましょう。
(2)基本は夏越ししない
プリムラジュリアンは多年草ですが、暑さに弱いため夏越しをさせるのが難しく、基本は夏越しさせずに一年草として扱います。ですがもちろん夏越しをさせることも可能です。
7)成長後の楽しみ!プリムラジュリアンの効果的な用途とは
(1)冬の庭を彩る
プリムラジュリアンは、他の品種と比べて冬に花を咲かせます。花が少なく寂しくなりがちな冬の庭をカラフルに彩ってくれるため、おすすめです。
(2)カラフルな寄せ植えを楽しむ
プリムラジュリアンは、一つの品種で様々な咲き方や色合いが楽しめます。それを一つのプランターや庭で寄せ植えをすると、色鮮やかで綺麗な姿を楽しめます。
今回のまとめ
1)プリムラジュリアンの紹介
2)種類の違いはあるの?プリムラジュリアンの4つの種類と特徴
3)グッズを準備しよう!育てるのに用意する5つのグッズ
4)正しい手順で栽培を!4つの栽培ステップとは
5)ここが重要!プリムラジュリアンを効果的に育てる8つのコツ
6)要注意・・育てる時に特に注意すべき2つのこと
7)成長後の楽しみ!プリムラジュリアンの効果的な用途とは