サンパチェンスは空気浄化能力を持つため、室内で育てれば清浄な空気を保ってくれます。またベランダや玄関など、自分の家の環境に合った品種を選んで育てることが出来るのも魅力の一つです。
初心者でもおすすめなサンパチェンスの育て方についてご紹介していきます。
サンパチェンスの育て方とは?栽培の4つのステップを解説
1)サンパチェンスの紹介
(1)サンパチェンスとは
サンパチェンスは、インパチェンスの品種の一つで、「サカタのタネ社」が10年ほど前に作出した比較的新しい花の品種です。
夏から秋にかけて赤やオレンジ色の鮮やかな花を咲かせるのが特徴で、夏場には花壇を華やかに彩ってくれます。
また、サンパチェンスには空気を浄化する性質があるため、室内に飾っておくと空気中の二酸化炭素や有害な成分を吸収してくれます。
(2)科目・原産地
科目:ツリフネソウ科ツリフネソウ属
原産地:日本
(3)草丈・開花期
草丈:60cm~100cm
開花期:6月~10月
(4)名前の由来
サンパチェンスの名前は、太陽を意味する「sun(サン)」と忍耐を意味する「Patience(パチェンス)」から来ているとされます。夏の強い日差しにも負けずに咲く、という意味のようです。
(5)期待できる効果・効能
環境浄化能力
(6)栽培の難易度・耐寒性・耐影性
難易度:初心者向け
耐寒性:弱い
耐影性:やや弱い
2)種類の違いはあるの?サンパチェンスの3つの種類と特徴
(1)さくさく
ホワイトやパッションオレンジなどのさまざまな色合いがあり、切り戻しの必要がないのが最大の特徴です。そのためベランダなどの限られた空間でも快適に育てることが出来ます。
(2)グングン
ラベンダーやマジェンタなどのさまざまな色合いがあり、名前の通りサンパチェンスの中でも生育が早いのが特徴です。そのため花壇などに植えるのがおすすめです。
(3)こんもり
サーモンピンクなどのさまざまな色合いがあり、名前の通り株がこんもりと茂るのが特徴です。庭やベランダなどにいくつも並べれば、華やかで見応えがあります。
3)グッズを準備しよう!育てるのに用意するグッズ
(1)グッズの名称
用土・肥料・シャベル・ジョウロなど
(2)選ぶ基準
品種によって、地植えのタイプと鉢植えのタイプに分かれますので、鉢植えのタイプの場合は鉢植えも用意しましょう。また、「さくさく」以外は剪定バサミも用意しましょう。
(3)初期費用
3、000円前後
※個人差があります
(4)入手方法
インターネットや園芸店などで入手出来ます。
4)正しい手順で栽培を!4つの栽培ステップとは
(1)ステップ1:苗植え時期
4月中旬~7月にかけてが苗植えの適期です。鉢植えの場合は市販の草花用培養土か、サンパチェンス用を用意したら5~6号鉢に土を入れて、1株を目安に植え付けます。
地植えの場合は、植え付け前に土をよく耕して、そこに腐葉土や堆肥をたっぷりと混ぜておくと水はけが良くなります。植え付けの際は株同士の間隔を60cm以上空けて植えていきましょう。
(2)ステップ2:肥料
1ヶ月に1回、株元に緩効性化成肥料を置くか、または7~10日に1回、液体肥料を水やり代わりに与えましょう。サンパチェンスは生育旺盛で肥料がたくさん必要となるため、春~秋にかけては肥料を切らさないように注意します。
(3)ステップ3:増やし方
サンパチェンスは挿し木で増やすことが出来ますが、「PVP(植物品種保護)品種登録」されている品種のため、個人で楽しむためでも増やすと種苗法違反になる可能性があります。
そのため、増やさず毎回苗を購入した方が良いでしょう。
(4)ステップ4:植え替え
サンパチェンスは生育が旺盛なため、直ぐに鉢が根詰まりをおこしてしまいます。様子を見ながら何回か植え替えを行っていくと、最終的には10号鉢に1株程度の大きさまで育ちます。
植え替えの際には一回り大きな鉢と、新しい用土を用意しましょう。
5)要チェック!サンパチェンスを効果的に育てる7つのコツ
(1)土の種類・鉢植え
鉢植えで自分で土を用意する場合には、赤玉土(小粒)5:腐葉土3:堆肥2の割合で混ぜ合わせた土がおすすめです。
(2)苗の植え方
苗を植え付ける前には、ポットから取り出した苗の根をあらかじめよくほぐしておきましょう。そうすることで、根がよく張って育ちます。
(3)剪定・日常の手入れ
サンパチェンスは生育が早いため、どんどん伸びて草姿が乱れていってしまいます。そのため、7月中旬頃に全体を3分の1~2分の1程度の高さに切り戻しを行います。
そうすることで、秋には再び花を咲かせてくれます。
(4)肥料・水やり
生育期には水をたくさん必要としますので、鉢植えで育てる場合には、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。夏場には朝と夕方の1日に2回水をやるのが良いでしょう。
地植えの場合は、植え付けてから2週間は根付かせるため、土の表面が乾いたら水を与えましょう。それ以降は雨水だけでも十分に育ちます。
(5)季節ごとの手入れ
サンパチェンスは暑さには強いですが、寒さにはとても弱い品種です。そのため、基本的には一年草として育てます。
(6)日当たり・置き場所
サンパチェンスは日光を好みますが、明るい日陰でも元気に育ちます。また、暑さに強いとはいえ、直射日光に当て過ぎると弱ってしまいますので、夏場の直射日光は避けた場所に置きましょう。
(7)虫対策・健康的に育てるコツ
アブラムシやハダニ、アリなどの害虫がつくおそれがありますので、見つけ次第専用の殺虫剤を散布して駆除しましょう。
6)ここに注意!育てる時に特に注意すべき2つのこと
(1)PVP登録された品種
サンパチェンスは、「PVP(植物品種保護)品種登録」されている品種です。PVP品種登録がされていると、個人で勝手に増やして仮に販売すれば種苗法違反になります。
また、個人で楽しむためだけに増やしたとしても、やはり違反に引っかかるおそれがありますので、増やすのは控えた方が良いでしょう。
(2)日当たりと風通しに気をつける
サンパチェンスは日当たりが少なく、風通しが悪い場所で育てると弱ってしまいやすく、また害虫も付きやすくなります。そのため、日当たりと風通しの良い場所で育てましょう。
7)成長後の楽しみって?サンパチェンスの効果的な用途とは
サンパチェンスの魅力は、なんといっても品種ごとに適した育て方があるということです。ベランダのような狭い場所で育てるのに適した品種や、庭に並べて華やかに育つ品種など、自分の家の環境に合った品種を育てることが出来ます。
また、サンパチェンスには空気浄化能力がありますので、室内で育てれば二酸化炭素などの有害な成分を吸収してくれて、清浄な空気の中で生活することが出来ます。
今回のまとめ
1)サンパチェンスの紹介
2)種類の違いはあるの?サンパチェンスの3つの種類と特徴
3)グッズを準備しよう!育てるのに用意するグッズ
4)正しい手順で栽培を!4つの栽培ステップとは
5)要チェック!サンパチェンスを効果的に育てる7つのコツ
6)ここに注意!育てる時に特に注意すべき2つのこと
7)成長後の楽しみって?サンパチェンスの効果的な用途とは