アロエの育て方解説!9つの栽培のコツとステップとは

アロエの栽培

昔から怪我や健康に良いとされている「アロエ」。 美容にも効果があると注目されていることはご存知ですか。ヨーグルトに使われているイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

今回はそんなアロエの育て方・栽培のコツ・ステップ・注意点をご紹介します。






目次

アロエの育て方解説!9つの栽培のコツとステップとは


1)アロエの紹介 

(1)アロエとは 

アロエとは、ツルボラン亜科アロエ属の多肉植物の総称です。 日本へは、生薬として鎌倉時代にはすでに伝来されていたようです。 

アロエは、食べても塗っても効果があり、自然界の万能薬と言われています。

(2)科目・原産地 

アロエはユリ科の多肉植物です。 原産地はアフリカやアラビア、地中海地方であるとされています。

(3)草丈・開花期 

草丈は、種類にもよりますが15㎝~2mに育ちます。 12月~4月頃(冬から春)にかけて花を咲かせます。

(4)名前の由来 

アロエの由来は、アラビア語の「アロッホ(苦い)」からきています。 葉から出る汁が苦いことからその名が付きました。

(5)耐寒性・耐影性・難易度 

耐寒性はやや弱く、反対に耐暑性は強いです。 日向でないと生育不良を起こすため、耐影性は弱いと言えます。 ある程度放っておいても育つため、初心者でも育てられます。

(6) 期待できる効果・効能 

胃の調子を整える ・腸の調子を整える ・美肌・美白 ・火傷や切り傷の治りを早くする などの効果・効能があります。

2)アロエの3つの種類と特徴 

アロエは生命力が強く、様々な環境に適応するために、 形態を変えながら生きてきました。 

そのため、現在までに500種類以上の品種が知られています。 その中でも日本で有名な3種類のアロエをご紹介します。

(1)キダチアロエ 

葉の部分が細く、ゼリー質の部分が少ないことが特徴です。 木の幹から枝が伸びているような見た目をしていることから、 「木立(キダチ)アロエ」と呼ばれるようになりました。 

便秘や心臓病に効果があり、主に食用として利用されています。 ただし、胃が悪い人や妊婦さんは副作用があるため、食べない方が良いようです。 

寒さに比較的強い品種で、日本では観賞用としても人気があります。

(2)アロエベラ 

葉のゼリー質の部分が多いことが特徴です。 主にヨーグルトなどの健康食品に利用されています。 便秘、高血圧に効果がある他、 美容にも効果があり、最近では化粧品などにも利用されています。 

海外ではアロエ=アロエベラというのが一般的です。

(3)ケープアロエ 

葉が肉厚で、立ち姿が美しいのが特徴です。 日本では規定があり、医薬品としてのみ使用が許可されています。 下剤としての効果があります。

3)アロエを育てるのに用意する5つのグッズ 

(1)アロエの種または苗

(2)土 

自分で土づくりをする場合は、赤玉土(小粒)、腐葉土、川砂を用意しましょう。 市販のサボテン・多肉植物用培養土が簡単でお勧めです。

(3)鉢・鉢底石 

苗から育てる場合、アロエの胴回りより少し大きい鉢を用意しましょう。

(4)シャベル

(5)土袋 

土づくりの際に使用します。 大きめのレジャーシートやバケツなどでも代用できます。ホームセンターやインターネットで入手できます。 

栽培キットも販売されているので、自信のない方にはオススメです。 インターネット価格で、1500円前後で販売されています。 

最近では100円ショップの園芸グッズも充実しています。 費用を抑えたい方はぜひ利用してみてください。

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4)アロエの6つの栽培ステップ 

アロエを苗から鉢植えで育てる場合のステップをご紹介します。 

(1)ステップ1:土作り 

自分で土を配合する場合は、赤玉土(小粒)7:腐葉土2:川砂1の割合で土を作ります。

(2)ステップ2:苗植え 

4~5月または9~10月の、春か秋に行うのがオススメです。 アロエは苗植えの時期を選びませんが、真夏・真冬は避けた方が管理しやすいです。 

鉢に鉢底石を1/4程度入れたら、土を少し入れます。 苗の根を広げて置いたら、倒れないようにしっかりと土を入れましょう。 

鉢のふちよりも2㎝ほど下まで土を入れて植え付けは完了です。

(3)ステップ3:水やり 

アロエは乾燥に強く、過湿状態に弱い植物です。 表面から1/4の深さまで土が乾いた時が水やりの目安です。 水をあげるときは、鉢全体に良く回るようたっぷり与えましょう。

(4)ステップ4:肥料 

液体肥料または緩効性肥料を与えましょう。

(5)ステップ5:植え替え 

1~2年に1回、植え替えをしてあげましょう。 春に植え替えるのがオススメの時期です。

(6)ステップ6:収穫 

アロエは一年を通して、収穫することができますが、 夏から秋の葉は活き活きとしているので、この時期の収穫がオススメです。

5)アロエを効果的に育てる9つのコツ 

(1)土植え・鉢植えのコツ 

・土植え 

土植えをする場合、植え付け時期は、春または秋がオススメです。 アロエが根を広くしっかりと張ることができるため、大きく成長することができます。 

土が水分を調節してくれるので、水やりなどのお手入れも楽です。 乾いた環境を好みますので、できるだけ日当たりがよく、 

北風(寒風)にさらされない場所を選びましょう。 水はけの悪い土壌は、根腐れの原因となります。 梅雨の時期を乗り切るためにも深く耕し、通気性、排水性のある土壌にしましょう。 

地面よりも10㎝ほど高く盛り土をして、その上にアロエを植えると良いです。 また、アロエが苦手な冬を越すためには、十分な注意が必要です。

・鉢植え 

鉢植えをする場合、地植えに比べて手がかかることが多いです。 しかし、アロエを育てるうえで最も注意しなければならない冬や梅雨の時期に、 適した環境へ移動させることができるというメリットがあります。 

春から秋の暖かい時期は、風通しがよく、日当たりの良い場所に置きましょう。 屋外で育てる場合は、梅雨の時期は屋根のあるところへ避難させ、 

冬になったら、春までは室内に避難させましょう。

(2)種の巻き方 

アロエは種から育てることもできます。 土の用意ができたら、鉢に鉢底石を1/4程度入れ、土を入れましょう。 その後、水をかけ湿らせておきます。 

種を重ならないようにバラまき、種が隠れるように土をかぶせます。 そっと水やりをし、土と種を密着させたら発芽するまで明るい日陰に置きましょう。 

発芽するまでは、土が乾燥しないように管理をしましょう。 本葉が4~5枚になったら、元気の良い苗を1,2本選び、残りは間引きしましょう。

(3)剪定・日常の手入れのコツ 

アロエは特にこれと言った手入れをする必要のない植物です。 背丈が伸び、バランスが悪くなってきたら剪定を行いましょう。 脇芽が伸びてたくさん葉を出します。

(4)肥料・水やりのコツ 

・肥料 

液体肥料の場合は、4~10月の生育期に10日に1回の割合で与えましょう。 緩効性肥料を置き肥する場合は、1カ月に1回与えましょう。

・水やり 

アロエは、乾燥に強く、水が多少不足したくらいでは枯れません。 むしろ、注意しなければいけないのは水のあげすぎです。 

土の渇き具合は、土に竹串などを挿しておいて、 時々抜いてみると乾燥の具合がわかりやすいのでオススメです。 

アロエの根は、過湿状態では活動ができません。 水やり後の過湿状態が長くなると、根腐れの原因となります。

(5)日当たり・置き場所のコツ 

アロエは太陽の光が大好きです。 日照不足だと茎が細くなり、下の方から葉が枯れてしまいます。 半日陰の場所でも育ちますが、日当たりが良い場所で育てた方が、株が丈夫になります。 

また、アロエは寒さに弱い方ですが、 暖かい地方なら冬場も外で育てることができます。 葉のふちが茶褐色に変色してしまったら、アロエが寒さで弱っているサインです。 

気温が0度を切るような環境の場合は室内に入れてあげましょう。

(6)増やし方のコツ 

アロエは株分け・挿し芽・挿し木で増やすことができます 。どちらの方法も、春または秋に行うのがオススメです。 

・株分け 

株分けは鉢の植え替えの際に行いましょう。 株を鉢から抜いたら、株親株の周りにできた子株をナイフなどで根分けします。 

日陰で切り口を乾かし、土に植えましょう。 水やりは、ある程度根が張ってからあげましょう。

・挿し芽 

アロエは収穫のために切った所から新芽が出てきます。 その新芽がある程度大きくなったら切り離し、1週間ほど日陰で乾かします。 

乾いたら土に植えましょう。 水やりは土植えから1週間後に週に1回程度あげましょう。 発根したら植え替えましょう。

・挿し木 

挿し木は剪定の際に行いましょう。 剪定して切り取った茎を利用します。 茎を2~3日、日陰で乾かし、乾いたら土にしっかりと挿します。 

その後、支柱で倒れないように支えてあげましょう。

上記の、どの増やし方においても、切り口を乾かしているのは、切り口を十分に乾かさないと、そこから雑菌が入り腐ってしまうことがあるためです。 

必ず行いましょう。

(7)季節ごとの対策 

・春・秋 

水やりは、土の表面が乾いてからたっぷり与えるようにしましょう。 植え付け剪定、肥料などもこの時期に行いましょう。

・夏 

夏はアロエが最も元気な時期です。 水やりは、土の乾燥具合にもよりますが、毎日行うことが増えることでしょう。 

昼間の水やりは、土の温度を上げて根を痛めたり、葉焼けの原因になります。 日差しが弱くなってから行いましょう。 

アロエは太陽の光を好み、暑さに強い植物ですが、 真夏の直射日光と熱には弱いので注意が必要です。 特に、鉢植えの場合いは、土の温度変化が大きくなってしまうので、 

熱によって根を痛めないように管理しましょう。 

強い日差しで地面が熱くなってしまう場所は避ける ・床に直置きしない(台やスノコを利用しましょう) などの対策をしてあげましょう。

・冬 

アロエは、冬場は休眠状態になります。 そのため、水やりはほとんどやらなくても大丈夫です。 多少乾いていても、簡単には枯れません。 

むしろ、水の与えすぎは根腐れやカビの原因になりますので気を付けましょう。 また、寒さはアロエの大敵です。 

特に、昼夜の温度差はアロエを弱らせてしまうので注意しましょう。 室内に避難させた場合、オススメの置き場所は、やはり日当たりの良い窓辺ですが、 

窓辺に置き場所がない場合は、冬の寒さに直接晒されない場所に置きましょう。

(8) 虫対策・健康的に育てるコツ 

1:害虫 

・カイガラムシ 

春から秋にかけて、葉に白っぽい虫がへばりつくように付いていたら、 それはカイガラムシです。 栄養を吸って株を弱らせてしまうので、 見つけ次第、使い古しの歯ブラシでこすり落としましょう。 

・アブラムシ 

春から秋にかけて、新芽や蕾などに付きます。 アブラムシも栄養を吸って株を弱らせてしまうので、早急に駆除しましょう。 

・ハダニ 

ハダニは葉の裏に発生しやすいので、頻繁に葉裏を確認し、 見つけたら勢いよく水をかけて洗い流すことで駆除ができます。

どの害虫に対しても、うまく駆除できない場合は、 薬剤を使用することが1番効果的です。 しかし、アロエを食用にすることを目的で育てている場合は、 人体に害がないかよく確認してから薬剤を使用しましょう。 

最も大切なのは、予防することです。 害虫が好む環境を作らないようにし、 牛乳を薄めたものをスプレーして保護膜を張ってあげるなどの対策をしましょう。

2:病気 

アロエはほとんど病気の心配はありませんが、可能性は0ではありません。 かかりやすい病気は「紫斑病」です。 

葉の表面に紅紫色の斑点ができるのが特徴です。 進行はゆっくりですが、斑点が徐々に大きく広がっていき、 葉の表面にひびが入って割れることもあります。 

この程度で枯れる心配はありませんが、 感染を防ぐためにも見つけ次第、切り取ってしまいましょう。 病気も予防が大切です。 

1~2年の植え替えをしてあげましょう。 使い続けた土は、養分が減少し、水はけや通気性が悪くなっています。 

新しく清潔な土へ植え替えてあげることで、アロエも元気に育ってくれます。

(9)収穫のコツ 

アロエの鉢数を、株分けや挿し木などである程度増やしてから、収穫することをオススメします。 収穫する際は、株の下の方から切り取りましょう。 最低でも上部の葉を4枚程度残すようにしましょう。

※アロエの花を見てみたいという方は、草丈が50㎝以上ある大きな株に育てましょう。 苗では花を咲かせる力はありませんが、大きな株に育てば開花させることが可能です。

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6)アロエを栽培する上で特に注意すべきこと 

繰り返しになりますが、アロエは暖かく乾燥気味の環境を好みます。 

アロエを育てるうえで特に注意すべき点をおさらいしましょう。 

(1)土 

水はけと通気性のがよい環境を作ってあげましょう。

(2)水やり 

土が1/4程度の深さまで乾燥したら、たっぷりと水をあげましょう。 冬場はほとんど水やりの心配はしなくて大丈夫です。

(3)冬 

アロエは寒さが苦手です。 冬場は室内や、直接冬の寒さにさらされない場所で育ててあげましょう。

7)アロエを保存する場合の3つのポイント 

(1)生葉のまま保存する 

アロエの生葉をそのまま保存する場合は、新聞紙に包んで冷蔵庫で保存しましょう。 冷暗所や常温でも保存はできますが、温度が上がると変質しやすいため気を付けましょう。 

保存期限は10日~2週間ほどです。

(2)冷凍保存する 

アロエを冷凍保存する場合は、液状冷凍かスライス冷凍にするのがオススメです。 液状冷凍するときは、すりおろしてから冷凍しましょう。 

そうすると酸化を防ぐことができます。スライス冷凍する場合は、皮ごとスライスして冷凍しましょう。 液状冷凍なら解凍してから使用することも、葉のまま冷凍すると、解凍するときにドロドロになることがあるので注意しましょう。 

冷凍すると葉の苦みが消えます。はちみつなどをかけてそのまま食べるのもオススメです。

(3)乾燥させて保存する 

アロエの葉のトゲを落とし、スライスしてから天日で乾燥させます。 薄くスライスした場合なら、晴天が続けば1~2日で出来上がります。 

その後、乾燥材と一緒に缶に入れて保存すれば、長期保存ができます。 ただし、この方法は葉肉しか使用できないアロエベラには不向きです。

8)アロエを育てる魅力とは 

(1)育てやすい 

ある程度放っておいても成長し、病気の心配もあまりないため、初心者でも安心して挑戦できる育てやすさは魅力です。

(2)増やせる 

株分けや挿し木で、好みの数に増やすことができるのは楽しみの一つです。

(3)インテリアになる 

お部屋に置いておけば、立派なインテリアの飾りになってくれます。

(4)収穫 

自分で育てたアロエを収穫して利用できるのは、嬉しく、また楽しいものですね。






今回のまとめ

1)アロエの紹介 

2)アロエの3つの種類と特徴 

3)アロエを育てるのに用意する4つのグッズ 

4)アロエの6つの栽培ステップ 

5)アロエを効果的に育てる9つののコツ 

6)アロエを栽培する上で特に注意すべきこと 

7)アロエを保存する場合の3つのポイント 

8)アロエを育てる魅力とは

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