昔から「医者いらず」と言われているほど、「食べてよし、塗ってよし」のアロエ。健康はもちろん、傷や美容にも効果があり、その効果は自然界の万能薬と呼ばれるほどです。今回はそんなアロエの持つ効果と、効果的なオススメの食べ方をご紹介します。
アロエの美味しい食べ方を紹介!8つの食事方法と効能とは
1)アロエの紹介
(1)アロエとは
アロエは多年生の多肉植物です。肉厚な葉に、棘があるのが特徴です。その葉には約200種類もの有効成分が含まれており、葉の汁を乾燥させ、「蘆薈(ろかい)」という漢方薬にも用いられています。日本には鎌倉時代には伝来していました。昔から自然界の万能薬として私たちの健康をサポートしてくれているのです。そんなアロエの花言葉は「苦痛」「悲嘆」です。
(2)科目・原産地
アロエはユリ科アロエ属の植物です。原産地はアフリカ南部や地中海沿岸とされています。
(3)草丈・開花期
種類によって草丈は異なりますが、小さいものだと5cmほど、大きいものだと2mほどに生長します。開花期も種類によって異なり、だいたいが12~2月頃に開花期を迎え、赤やオレンジ、黄色などの花を咲かせます。
(4)名前の由来
アラビア語で苦いという意味を持つ「alloeh(アロッホ)」という言葉が、アロエの名前の由来です。
2)種類の違いは?アロエの2つの種類と特徴
アロエには世界に300品種以上の種類があります。その中で食用として用いられる代表的な2つの種類をご紹介します。
(1)アロエベラ
最も食用に使われている種類です。アロエベラの「ベラ」にはラテン語で「真実の・本当の」という意味があります。つまり、「本物のアロエ」ということになります。原産地は地中海沿岸で、寒さに弱く、日本では沖縄県で多く育てられています。葉の大きさが80cmほどにまで生長し、葉肉が厚いのが特徴です。味は苦みが少なく、食感も良いので食用に向いているのです。主にヨーグルトに入れたり、ジュースや砂糖漬けにするのがオススメです。
(2)キダチアロエ
日本で最も栽培されている種類です。キダチアロエの名前は茎が伸びて立ち上がっていることが由来です。古くから「医者いらず」として親しまれ、食用はもちろん、観賞用、薬用として用いられてきました。原産地は南アフリカで、日本では伊豆半島南部で主に栽培されています。細い葉が特徴で、味は苦みがあります。皮をむいてヨーグルトに入れて食べるのがオススメです。
3)ここがポイント!含まれる代表的な3つの栄養素
(1)アロイン
アロエを食べた時の苦みは、アロインという成分が原因です。アロインはアロエの葉の表皮部分に多く含まれており、胃腸を活発化させ、便秘改善の効果があります。その効果は強く、過剰に摂取するとお腹がゆるくなることがあります。また、子宮を圧迫してしまう恐れがあるので、妊婦さんが摂取する場合には注意が必要です。アロインは、日本では薬事法により医薬品扱いとなっています。そのため、アロエをヨーグルトなどの加工品とする場合は、表皮部分をカットし、中のゼリー部分のみの状態にしていなければ販売することができません。
(2)アロエチン
アロエチンは高い殺菌・抗菌作用と解毒作用がある成分です。アロエを食すことで風邪や肝臓病に効果が得られ、外用として用いると化膿や吹き出物を抑える効果を得られます。その他、メラニン色素の沈着を鎮め、シミ・そばかすの予防による美白効果も期待できます。
(3)アロエウルシン
アロエウルシンは果肉部分に含まれるヌルヌルとした粘液状の部分に含まれる成分です。ただし、キダチアロエにのみ含まれる成分で、アロエベラには含まれません。細胞の組織を促進する作用があります。果肉を食すことで胃粘膜に作用し、潰瘍などの修復作用が期待できます。また、外用として用いることで水膨れ状態の火傷の治療に効果が得られます。
(4)その他
アロエには、豊富なビタミン類や食物繊維、ミネラルなども含まれています。
4)こんな効果に期待!アロエの5大効能とは
(1)便秘改善
胃腸を活性化する効能があり、便秘改善に効果があります。
(2)胃を健康にする
胃粘膜へ作用する効能があり、胃痛や胃もたれなどの改善に効果があります。
(3)殺菌・抗菌作用
アロエには殺菌・抗菌作用があり、風邪などの菌性の病気を予防したり、火傷や切り傷などの傷口を消毒し、炎症を抑える効果があります。
(4)二日酔いを改善する
アロエには解毒作用があり、二日酔いの改善に効果があります。
(5)美肌効果
アロエには抗酸化作用があり、体内の新陳代謝を良くする効能があります。そのため、ダメージを受けた肌細胞を再生し、シミ・そばかすを防いだり、傷跡を残さない効果が期待できます。また、ニキビや吹き出物にも効果的です。
5)オススメの食べ方とは?美味しいレシピ・お料理の紹介
(1)アロエジュース
アロエの効能を十分に得るためには、なんといっても生が一番!生のアロエを擦りおろし、ガーゼで濾してエキスを抽出します。これだけでアロエジュースの完成です。味が苦手だという方は、ハチミツなどでお好みの味に調整してくださいね。
(2)アロエ酒
果実酒の要領でアロエをお酒に漬けこんでアロエ酒を作りましょう。アルコールの効果によりアロエの栄養成分が体内に吸収されやすくなります。飲み過ぎはお腹を壊す原因となりますので注意が必要です。
(3)アロエのはちみつ漬け
アロエをハチミツに付けることで苦みが和らぎます。そのままはもちろん、ヨーグルトに混ぜるのもおススメです。
(4)アロエのお刺身
冷やしたアロエを醤油やポン酢など、お好みのタレでお刺身として楽しみましょう。簡単なのに栄養満点で、お酒のつまみにもなるのでオススメですよ。
(6)アロエのサラダ
アロエとお好みの野菜でアロエサラダを楽しみましょう。
(7)アロエチャンプルー
アロエは炒めても美味しいです。ゴーヤの代わりにアロエを使ってチャンプルーにしましょう。ご飯のおかずに良く合いますよ。
(8)アロエのブルスケッタ
ワインのお供にアロエのブルスケッタはいかがでしょうか。オススメは、アロエ・アボカド・まぐろの組み合わせです。このタネをバゲットにのせるだけでオシャレな前菜の完成です。ホームパーティなどで活躍してくれそうですよね。
6)1日の摂取量と食べ方の注意点とは
(1)始めは少量から
アロエの適量は人によって異なります。大人の場合、1.5cmほどから始めましょう。
(2)食べすぎに注意
食べすぎるとお腹がゆるくなります。注意しましょう。
(3)妊婦さんや子供は控えめに
アロエは効果が強めに現れますので、お子さんが摂取する場合は気を付けなければなりません。また、子宮を圧迫し充血させる作用がありますので、妊婦さんの摂取も注意が必要です。
7)保存の仕方に注意!保存をする場合の2つのポイントとは
(1)生葉のまま保存
生葉のまま保存する場合は、新聞紙に包んでから冷蔵庫で保存します。この方法だと、保存期限は10日~2週間ほどです。常温でも保存することは可能ですが、温度が上がると変質してしまうので注意が必要です。
(2)冷凍保存
冷凍保存をすると葉の苦みが消え、酸化を防ぐことができます。葉を皮ごと液状またはスライス状にし、冷凍しましょう。何も手を加えずにそのまま冷凍すると、解凍時にドロドロになることがあるので注意してくださいね。アロエを冷凍保存する場合は、液状冷凍かスライス冷凍にするのがオススメです。
今回のまとめ
1)アロエの紹介
2)種類の違いは?アロエの2つの種類と特徴
3)ここがポイント!含まれる代表的な3つの栄養素
4)こんな効果に期待!アロエの5大効能とは
5)オススメの食べ方とは?美味しいレシピ・お料理の紹介
6)1日の摂取量と食べ方の注意点とは
7)保存の仕方に注意!保存をする場合の2つのポイント