明日葉(アシタバ)の栽培にオススメな4手順とは?

明日葉の若葉

青汁でお馴染みの明日葉。見た目はごく普通の緑の野菜ですが、栄養分が豊富なので広く栽培されています。温度管理にはコツが要りますが、育ててしまえば一々購入することなく自分の家でいつでも栄養を摂れますので、この機会にぜひ栽培してみましょう。






目次

明日葉(アシタバ)の栽培にオススメな手順とは?

1)アシタバの紹介

(1)アシタバとは

アシタバはセリ科の多年草で、栄養素を多く含んでいることから主に食用として栽培されています。元々は暖かい地域で自生していましたが、その栄養分の高さから栽培が盛んにされるようになりました。

葉は年中緑色で、根生して大きく鋸歯があるのが特徴です。また、茎を切ると淡い黄色の汁が出てきます。生育が旺盛で、爽やかな香りをしていますが、味はほろ苦いため、食用にする際には青汁などに加工されることが多いです。

(2)科目・原産地

科目:セリ科シシウド属

原産地:日本・中国

(3)草丈・開花期

草丈:1m前後

開花期:夏頃

(4)名前の由来

アシタバの由来は、その日に収穫しても翌日にはまた新しい若葉が生えてくることから、その旺盛な生育を指して名前が付けられたとされています。

(5)育てる難易度・耐寒性

難易度:中級者向け

耐寒性:弱い

2)種類の違いはある?アシタバの2つの種類と特徴

(1)青茎系

日本に自生するアシタバの内、八丈島のように伊豆諸島の南部に生息するアシタバは青茎系をしています。市場における味覚や色合いの評価は赤茎系よりも高いですが、赤茎系よりも栄養素が優れているかどうかは分かっていません。その名の通りに、茎が青色をしているのが大きな特徴です。

(2)赤茎系

伊豆諸島に生息するアシタバの内、大島~三宅島における北部のアシタバは茎が赤いのが大きな特徴です。青茎系よりも寒さに強いですが、若干の苦みがあります。

3)グッズを整えよう!栽培するのに必要なグッズ5選

(1)グッズの名称

用土・肥料・プランター・シャベル・ジョウロなど

(2)選ぶ基準

花壇や畑といったスペースがあれば地植えが出来ますが、なければプランター栽培がおすすめです。

(3)初期費用

2、000円~4、000円

※個人差があります

(4)入手方法

インターネットや園芸店、ホームセンターなどで入手可能です。

収穫した明日葉

4)正しいな栽培方法を!アシタバの4つの栽培STEP

(1)STEP1:種まき時期

種まきは、暖地であれば10月~11月の秋まき、寒冷地であれば4月~5月の春まきが適期です。根が育ちやすいように、深めの鉢や育苗ポット、プランターなどに土を入れます。次に種を土にばらまいたら、うっすらと土を被せましょう。その後は発芽するまで土が乾かないように、水やりをして管理します。発芽したら、葉が触れ合わないよう間引きを行い、本葉が4枚~5枚になったところで鉢や地面に植え替えをします。

(2)STEP2:苗植え時期

苗植えの適期は、4月~5月か、10月~11月です。アシタバは根を深く伸ばすため、鉢植えであれば8号鉢に1株、プランターであれば深型の65cmのプランターに2株が植え付ける目安です。地植えの場合には、予め土作りをすませた畑や花壇に、株同士の間隔を40cm~45cm程度空けて植え付けをしていきます。。

(3)STEP3:肥料

アシタバは化学肥料に弱い性質をしています。そのため植え付けから1~2ヶ月に1回、鶏糞や油粕などの有機肥料を少量のみ施すようにしましょう。

(4)STEP4:収穫時期

アシタバは植え付けてから2年目以降に収穫出来るようになります。草丈が30cmほどに生長したら、古い茎葉を2~3本程度残し、若い葉を茎ごと摘みましょう。また、株を長生きさせるためにも、花が咲いたら摘み取ります。 

5)アシタバを効果的に栽培するコツ8選

(1)土の種類・鉢植え

土は鉢やプランターで育てる場合には、赤玉土(小粒)7:腐葉土1:川砂2の割合で混ぜたものがおすすめです。または、市販の花と野菜用培養土でも大丈夫です。地植えの場合には、植え付ける2週間ほど前に、深さ30cmほど土を耕しておき、そこに苦土石灰を混ぜておきます。 

(2)種の巻き方 

種を巻く前に、予め一晩種を水に浸しておくと、発芽しやすくなります。

(3)剪定・日常の手入れ 

特別な手入れは必要ありませんが、アシタバは暑さと寒さ、湿気にも弱いため、温湿管理を怠らないようにしましょう。

(4)肥料・水やり 

水を与える過ぎると根腐れを起こしますので、与えすぎには注意しましょう。地植えの場合には水やりは必要なく、鉢やプランター栽培の場合には土の表面が乾いたら、底から水が溢れる程度にしっかりと水を与えます。

(5)季節ごとの手入れ

それなりに暖かい地域であれば越冬出来ますが、あまり寒いと枯れてしまいます。そのため、寒さの厳しい地域で育てる場合には、冬場は室内に移動させるなりしましょう。

(6)日当たり・置き場所

アシタバは半日陰で元気に育つ種類ですので、日当たりの良すぎる場所には置かない、地植えをしないように気をつけます。

(7)増やし方 

アシタバは種まきと株分けで増やすことが出来ます。種まきの場合は種を採取したら翌春まで保存しておき、次の春には植え付け時と同様に植え付けをします。

株分けは生育が旺盛になる前の、3月~4月頃が適期です。まずシャベルで株の周囲を大きく掘ったら、根を傷つけないよう注意して掘り上げます。次になるべく芽が均等に分かれるように、根をナイフなどで切り分けましょう。次に、株同士の間隔を40cm~50cm程度空けて植穴を掘ったら、そこに堆肥と油粕を少量入れます。その後で切り分けた株を植え付けて、通常の植え付け時と同様に管理します。

(8)虫対策・健康的に育てるコツ 

アシタバにはアブラムシ・ヨウトウムシ・アオムシなどがつきます。そのため、販の木酢液を薄めて散布して予防しましょう。また万一発見したら直ぐに駆除しましょう。

 グリーンスムージー

6)アシタバの収穫後の効果的な2つの用途とは

(1)料理

アシタバはさまざまな調理方法が可能です。油と相性が良いので炒め物にしても良いですし、和え物やお浸しなどにして食べても美味しいですよ。

(2)スムージーなどの飲み物に

料理として食べるだけでなく、アシタバをミキサーにかけてスムージーや野菜ジュースとして飲むと、栄養を余すことなく摂取出来ます。とはいえ、そのままミキサーにかけると苦味が強い場合がありますので、野菜ジュースにする際には他に果物や蜂蜜などと混ぜて苦味を取るように工夫しましょう。

7)アシタバにはどんな効果が期待できる?5大効能とは?

(1)高血圧予防

アシタバには、他の野菜には見られない「カルコン」というポリフェノールの一種が含まれています。このカルコンは胃酸の分泌を抑えて胃の調子を整えてくれる効果を持ちますが、その他にも抗菌作用によるアレルギーの抑制、そして血圧を下げる効果があるとされています。そのため、アシタバの摂取により高血圧予防の効果が期待されています。

(2)ダイエット効果

カルコンには(1)の効果以外にも、肥満を抑制し、セルライトを除去する効果があるとされています。そのため、ダイエットの効果も期待されています。

(3)アルツハイマー型認知症の予防

アシタバには、「クマリン」という成分が含まれています。このクマリンには抗菌作用や抗酸化作用があり、これらの働きによってアルツハイマー型認知症の予防に効果があるとされています。

(4)むくみの改善

アシタバにはカリウムが豊富に含まれています。カリウムには、体内の水分代謝を良くして、老廃物や摂り過ぎた塩分を体外へと排出してくれる働きがあります。この働きによって、デトックス効果やむくみの改善効果が期待されています。

(5)便秘の解消

アシタバには豊富な食物繊維が含まれているため、腸内環境を整えて便秘の解消に効果があるとされています。

8)注意!保存する場合の2つのポイント

(1)冷蔵保存

アシタバは、濡れた新聞紙などでくるんでビニールやポリ袋に入れて野菜室で冷蔵保存します。乾燥を防ぐようにするのがポイントです。

(2)立てて保存する

アシタバを寝かせて保存すると、茎が曲がりやすく、また傷みやすくなってしまいます。そのため、出来るだけ立てて保存するようにしましょう。






まとめ

1)暑さや寒さ、湿気などに弱いため温湿管理には気をつける

2)半日陰で元気に育つため、あまり日に当て過ぎない

3)アシタバに水や肥料を与えすぎると根腐れを起こすので、控えめにする

4)収穫は植え付けてから2年目以降に出来る

5)摂取することで高血圧やダイエット効果などが期待される

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