カーネーションの育て方解説!7つの栽培のコツ

カーネーション

カーネーションと言えば、母の日の定番ですね。様々な色と、様々な形が魅力的です。カーネーションの可愛らしい姿には、思わず笑顔になります。

自分で育てたものをプレゼントしてみるのはどうでしょう。今回はカーネーションの育て方・栽培のコツ・注意点などをご紹介します。






目次

カーネーションの育て方解説!7つの栽培のコツ 


1)カーネーションの紹介 

 (1)カーネーションとは

母の日のシンボルとなったカーネーション。花色や花びらの形が豊富で、古くから世界中で愛されているお花です。花の色によってそれぞれ別々の花言葉を持ちます。

(2)科目・原産地

カーネーションは、ナデシコ科に属し、毎年花を咲かせる多年草です。南ヨーロッパ・西アジアが原産地です。また、母の日との結びつきは米国が発祥と言われています。

 (3)草丈・開花期

草丈は高さ20~90㎝程に成長します。開花期は、一季咲きは3~5月頃。品種改良によって生まれた四季咲きは2~7月、9~11月頃の2回。夏と冬以外なら、ほぼ一年中楽しめるお花です。 

 (4)名前の由来

カーネーションの名前の由来は諸説ありますが、

・ラテン語の肉(carn・カーン)の色の花だから

・シェイクスピアの時代に冠飾り(coronation flowe/コロネーション フラワー)

として使われていたから。この2つの説が有名です。また、別名には麝香撫子(ジャコウナデシコ)などがあります。

 (5)期待できる効能

カーネーションを精油(アロマオイル)にして使用します。

・心への効能

甘く濃厚でややスパイシーな香りが、「イライラ、心配、緊張」の症状を緩和させます。また、不眠症の改善にもなります。

・身体への効能

消化を促進させる効果があります。消化不良やお腹にたまったガスの排出を手助けします。また、殺菌作用があり、肌を清潔にし、ニキビを予防する効果もあります。

蚊などの虫が嫌う匂いなので、虫除けとしても効果があります。

(6)育てる難易度

カーネーションは育てるのがやや難しい植物です。なので、中級者向けと言えます。耐寒性はやや弱いです。

2)カーネーションの3つの種類と特徴

カーネーションの色は赤・ピンク・白・黄・複色などがあり、品種は3,000以上あります。それらは主に3種類のタイプに分けられます。

(1)スタンダードカーネーション

スタンダードカーネーションは、八重咲きの品種のみで、1茎に1つの花をつけます。3つのタイプのカーネーションの中で一番大きい花を咲かせます。

(2)スプレーカーネーション

ほとんどが八重咲き品種で、まれに一重咲きの品種があります。枝分かれをして1茎に3~10輪の花が咲きます。

現在、このタイプのカーネーションが日本で一番多く栽培されています。3つのタイプの中では二番目に大きい花を咲かせます。

(3)ダイアンサス

ほとんどが一重咲きの品種でまれに八重咲きの品種があります。ひとつの茎から何本かに枝分かれして花を咲かせます。つぼみの付きが多く、花もたくさん咲きます。

3つのタイプの中で一番小さな花を咲かせます。

3)カーネーションを育てるのに用意する6つのグッズ

カーネーションを種から鉢で育てる場合に用意するグッズをご紹介します。

(1)カーネーションの種

(2)鉢・鉢底石

カーネーションより2回りほど大きなものを選びましょう。

(3)

赤玉土(小~中粒)、ピートモス、腐葉土またはバーミキュライトを用意しましょう。また、カーネーション用の土も売っています。土作りに自信のない方はこちらを使いましょう。

(4)肥料

化成肥料または液体肥料を用意しましょう。

(5)シャベル

(6)剪定ハサミ

ホームセンターで2000円前後で手に入れることができます。100円ショップの園芸コーナーやインターネット通販も上手に活用しましょう。

ガーデニンググッズ

4)カーネーションの6つの栽培ステップ

(1)ステップ1:土作り・種まき

赤玉土(小粒)5:腐葉土またはパーミキュライト3:ピートモス2

上記の割合で混ぜ合わせ土を作ります。鉢底石を入れた鉢へ土を入れたら種を蒔きます。カーネーションは、9月中旬~10月中旬の種まきが適しています。

 (2)ステップ2:水やり・肥料

土の表面が白っぽく乾いていたら水やりしましょう。肥料は、化成肥料なら月に1回、液体肥料なら2週間に1回ほど与えましょう。

 (3)ステップ3:摘芯

育てたい姿になるように、摘芯をしましょう。摘芯をすると新芽が出やすくなります。

 (4)ステップ4:剪定

枯れた花(花がら)や茎をまめに切り取りましょう。一通り花が咲き終えたら、茎を半分くらいで切り戻しましょう。

(5)ステップ5:植え替え

根が混み合ってきたら、植え替えのサイン。一回り大きな鉢へ植え替えましょう。

(6)ステップ6:挿し芽

カーネーションを増やしたい方は挿し芽をして増やしましょう。

5)カーネーションを効果的に育てる7つのコツ

(1)土・鉢植えのコツ

水はけと通気性の良い土が適しています。プレゼントでもらった鉢植えのカーネーションは、ラッピングや籠などはから取り出し、一回り大きな鉢に植え替えましょう。

(2)種の巻き方のコツ

鉢に直接巻くことも可能ですが、プラグトレイなどに一粒ずつ巻く方法もおすすめです。種を蒔いたら、種が隠れる程度に土をかぶせ、土の表面が乾かない程度に水をあげましょう。

(3)日常の手入れのコツ

・摘芯

茎が長くなってきたら、株元から5~6節の場所で先端の芽を摘みましょう。そうすることで、わきから新芽が出やすくなり、枝数が多くなるため、花付きが良くなります。

・剪定

花がらや枯れた茎を、こまめに取り除きましょう。そうすることで、蕾へ栄養がいきやすくなり、花が咲いている期間を伸ばすことができます。また、花がらをそのままにしておくと、カビの原因となりますので注意が必要です。

枝数が増え、混み合った部分は、根元から切り落として風通しをよくしましょう。切り戻しは梅雨前と秋に行うのが適しています。

(4)肥料・水やりのコツ

カーネーションは肥料が重要です。適切な間隔で肥料を切らさないようにあげましょう。特に開花期を迎えたら、花付きをよくするために、カリウムやリン酸の多く含んだ肥料をあげましょう。

ただし、真夏と冬は生育が弱る期間は与えません。水やりは、多湿にすると根腐れしやすいので、土の表面が乾いてからたっぷりと与えるようにしましょう。

蕾や花に水をかけると、カビの原因となってしまうので、水がかからないようにジョウロを使って株元へそっと水やりをしましょう。

(5)日当たり・置き場所のコツ

風通しが良く、直射日光の当たらない、日当たりの良いところに置きましょう。日照不足は発育不良の原因となります。

ただし、蕾や花は水に弱いので、雨に当たらないよう注意が必要です。寒さに少し弱いので、冬は室内の日当たりのよいところや、寒風の避けられるベランダに置くのがおすすめです。

(6)増やし方のコツ

挿し芽で増やすことができます。挿し芽は4~6月頃または9~10月頃に行います。茎の節からでてくるわき芽を使いましょう。

5~6㎝程度の長さに育ったわき芽を付け根から切り取り、下の方に着いた葉を取り除きます。1時間ほど水につけ、土に植えます。

土は、鹿沼土、赤玉土、パーライトとバーミキュライト、川砂などがあります。市販の挿し木用土を使うのも良いでしょう。

注意すべき点は、肥料成分が入っていない土を選ぶことです。脇芽には根がなく、葉も少ないです。そのため、乾燥しないように、水やりには注意し、半日陰の場所で管理しましょう。

発根したら、培養土に鉢上げして大丈夫です。

(7)虫対策・健康的に育てるコツ

カーネーションに付きやすい虫や病気をご紹介します。実は、カーネーションが育てにくいと言われているのは、虫対策が大変だという理由が大きいのです。

1:害虫

・アブラムシ

体長2~4ミリの小さな虫が、新芽や茎に群がって汁を吸い、植物を弱らせます。その他、病気を運んできて感染させる可能性もあります。要注意な害虫です。

・ハダニ

体長0.3~0.5mmの虫が、葉の汁を吸います。葉が細かい傷がついたように黄色または白っぽくなりますので

葉の異変で気づくことができます。また、花弁の汁も吸うので、開花期間が短くなってしまいます。

・ヨトウムシ

夜になると葉を食害します。害虫を駆除するには、それぞれに適した殺虫剤を使用するのがオススメです。ホームセンターで手軽に手に入れることができます。

2:病気

・うどんこ病

うどん粉をまぶしたようなカビが若い葉や茎の表面に生えます。光合成がうまくできず、発育不良の原因となります。

・斑点病

葉や茎の表面に小さな斑点ができ、しだいに大きくなります。生育不良や落葉の原因となります。

・さび病

小さなイボ状の斑紋が葉にでき、中から胞子が放出されます。葉が枯れてしまう原因となります。病気の対策として、殺菌剤を使用することができます。

殺菌剤もホームセンターで手に入れることができます。しかし、病気は何よりも予防が大切です。水のやり過ぎには注意し、風通しの良い場所に置いたり、

花がらや枯れ葉をこまめに取り除くなど、こまめに手入れをしてあげることが健康に育ててあげるポイントとなります。

girl sitting on the window

6)カーネーションの成長後の効果的な6つの用途・楽しみ方とは

(1)お部屋に飾る

手塩にかけて育てたお花が咲いたのです。お部屋に飾って楽しみましょう。

(2)贈り物にする

母の日の贈り物はもちろん、ホームパーティの手土産など、贈り物としても使えます。

(3)ドライフラワーにする

お花を長く楽しみたいなら、ドライフラワーにしましょう。

(4)エディブルフラワーとして食べる

カーネーションは色が豊富で渋みも少ないため、サラダや料理の盛り付けに加えたり、ジャムに混ぜたりと様々な使い方ができます。目でも舌でも香りでも楽しめます。

(5)お酒に漬ける

ホワイトリカーに漬けてカーネーション酒にするという楽しみ方もあります。

(6)お風呂に浮かべる

バラ風呂ならぬカーネーション風呂で心も体もリラックスしましょう。

7)カーネーションを育てる3つの魅力とは

(1)品種が豊富

カーネーションは豊富な色、様々な花びらの形を楽しめるお花です。好みのカーネーションを探して育てられるのは魅力ですね。

(2)プレゼントから始めるカーネーション栽培

母の日などの贈り物としてもらったカーネーションを植え替えて、カーネーション栽培を始めることができるのも魅力です。

もらっただけで終わりにせず、育てる楽しみも味わってみてください。

(3)育てる難しさ

カーネーションは育てるのがやや難しい植物ですが、その難しさこそが、カーネーションの魅力と言えるでしょう。

お世話に苦労した分、開花した時の喜びは大きいものです。まさに、「手がかかる子ほどかわいい」とはカーネーションのことですね。






今回のまとめ

・カーネーションの紹介

・カーネーションの3つの種類と特徴

・カーネーションを育てる難易度・耐寒性とは

・カーネーションを育てるのに用意する6つのグッズ

・カーネーションの6つの栽培ステップ

・カーネーションを効果的に育てる7つのコツ

・カーネーションの成長後の効果的な6つの用途・楽しみ方とは

・カーネーションを育てる3つの魅力とは

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