独特な香りとシャキシャキの食感でスープやサラダの味を引き立ててくれるセロリ。香りが強いことから好みは様々ですが、セロリには美容や健康に効果がある栄養がたくさん含まれています。今回はそんなセロリの効能や栄養素についてご紹介します。
セロリの嬉しい5大効能!毎日摂取したい5大栄養素とは
1)セロリの紹介
(1)セロリとは
セロリはセリ科の1年草で和名は「オランダ三葉」。サラダなどの生食のほかスープや炒め物などに用いられます。また乾燥したセロリは「セロリシード」という名前で香辛料としても使われます。現在主に流通しているのは香りの強い
「中間種」と呼ばれる品種です。古代ギリシャ時代にはリラックス効果のある野菜として用いられていました。
(2)科目・原産地
科目はセリ科で、原産地はヨーロッパ、西南アジア、インドです。
(3)草丈・開花期
草丈は30~40cm、開花期は春です。
(4)名前の由来
セロリは英語「celery」からの外来語です。学名の「apium」はセロリを意味するラテン語ですが、ケルト語の「水」に由来する言葉です。
2)セロリに含まれる代表的な5つの栄養素とは
(1)ビタミンK
セロリには様々なビタミンが豊富に含まれています。ビタミンの中でも特に豊富に含まれているのがビタミンKです。ビタミンKは出血した時に血液を止めて止血する働きを活性させます。
(2)カリウム
カリウムは心臓機能や筋肉機能を調整する働きをしています。セロリは100グラムあたり410mgのカリウムを含みます。カリウムは成人男性で1日2000mg、女性で1600mgが理想とされているのでセロリを100g食べれば5分の1のカリウムが摂取できます。
(3)鉄
血液の赤い色素であり、体内の酸素を運ぶヘモグロビンの材料ともなっています。不足すると貧血を引き起こします。セロリには鉄分も多く含まれるので貧血の改善や予防に効果があると言われています。
(4)食物繊維
セロリに多く含まれる食物繊維は、血糖値の上昇とコレステロールの吸収を抑制し、生活習慣病の予防に効果があります。
(5)βカロテン
よく使われるのは茎の部分ですが、実は葉には茎の2倍のβカロテンが含まれるといわれています。緑黄色野菜に多く含まれるβカロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換されます。夜間の視野の維持、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
3)セロリに期待できる5大効能
(1)心を落ち着かせる!リラックス効果
セロリには多くの香り成分が含まれます。セロリの香りの中のセネリンやアイピンといった精神を落ち着ける成分も多く含まれる為、リラックス効果があると言われています。イライラしているときは積極的にセロリを摂取しましょう。
(2)血行を促進して冷え性改善
捨ててしまいがちなセロリの葉にも、実は多くの効能が含まれています。セロリの葉に多く含まれる香り成分「ピラジン」には血行を促進する効果があるんです。
全身の血行を促進することで身体に様々な良い効果が表れます。その一つに冷え性の改善があります。季節に関係なく手足が冷えて悩んでいる女性には特におススメです。また、免疫力も高める効果があると言われています。
(3)新陳代謝を高める・免疫力の向上
セロリにはビタミンやミネラルがバランスよく含まれています。その中でもビタミンB2には新陳代謝を高める効果があります。新陳代謝が良くなることで、免疫力が高まり風邪をひきにくくなると言われています。サラダや漬物にして日常的に摂取することで風邪の予防にもなります。
(4)女性に嬉しい様々な効果
セロリには抗酸化ビタミンであるビタミンC、ビタミンEが含まれるので、活性酸素の発生や酸化力を抑える効果があると言われています。皮膚や血管の老化を防ぎ、肌のハリや潤いを保つ効果や、メラニンの生成を制御してシミを予防する効果があります。
またセロリに含まれるマグネシウムは酵素の働きを活発にしてくれるので、ダイエットにも効果があると言われています。セロリは100gあたり15キロカロリーとカロリーも低いので、ダイエット中の方は食事にセロリを取り入れれば健康的に痩せられます。食物繊維も豊富で、シャキシャキとした食感のセロリは満腹感も得やすいのでダイエットをしたい方にはおススメです。
(5)貧血の予防に
セロリには鉄分も多く含まれます。鉄は全身の細胞や組織に酸素を運ぶ働きをしています。鉄は、貧血の予防に重要な栄養素なので、貧血気味の方は積極的にセロリを食べることで貧血の予防や改善に役立ちます。
4)セロリの3つの種類と特徴
(1)セロリ(中間種)
一般的に流通しているの「コーネル619」という「中間種」の品種がほとんどです。長さは40cm位で薄緑色の茎は厚みがありスジが柔らかめで香りがソフトで、サラダやスープなどに適しています。
(2)グリーンセロリ(緑色種)
茎の部分が緑色のセロリです。セロリの消費量は多いアメリカではこのタイプが好まれています。肉厚でスジは少な目ですが香りが強いのが特徴です。
(3)ホワイトセロリ(白色種)
見た目が三つ葉のように茎が白くて細いセロリです。流通しているものの多くは「ミニホワイト」という品種を水耕栽培したもので柔らかくてスジが少ないのが特徴です。また独特の香りも比較的少ないため食べやすく、サラダやスープなどによくあいます。
5)セロリと一緒に摂取したい2つの食材とは
(1)ショウガや味噌
セロリは身体を冷やす食べ物とされています。血行促進による冷え性改善を狙って生のまま大量に食べてしまうと逆効果になってしまう事があります。その為加熱をして食べるか、ショウガや味噌など身体を温めるものと一緒に食べるようにしましょう。
(2)はちみつ
セロリをすり下ろして、はちみつとお湯を加えたものを飲むと不眠やめまい、高血圧に効果があるといわれています。さらにショウガを入れれば身体も温まるのでおすすめです。
6)セロリの効果的な摂取方法とは
(1)セロリの葉は炒め物やてんぷらで
セロリの葉には独特な風味や苦みがあるので捨ててしまう方が多いですが実は茎よりも葉の部分の方が栄養が豊富に含まれているんです。セロリの葉は細かくきざんで炒め物にしたり、天ぷらやスープに入れるのがお勧めです。火を通すことで苦みや独特な風味が軽減されます。
(2)サラダやピクルスで
セロリは生で食べることでより高い栄養を摂取することができます。セロリを生で食べる時は洗いすぎには注意しましょう。洗いすぎると栄養が水と一緒に流れてしまう可能性があります。生で食べる場合は、食感を良くするために、茎のスジはピーラーか包丁でそぎましょう。
(3)ブーケガルニとして
セロリはブーケガルニ(香味野菜の束)の一つなので、スープやシチューなどの煮込み料理では肉の臭み消しや風味つけとして活躍します。茎に近い部分の方が香りが強いので煮込み料理には適しています。
(4)ジュースにして
フルーツなどと一緒にミキサーで混ぜれば簡単に生のセロリを摂取することができます。冷凍バナナやりんごなどフルーツやハチミツを一緒に入れると飲みやすくなります。
7)セロリを保存する2つのポイントとは
(1)葉と茎に分けて保存する
葉と茎を切り分け、それぞれをラップで包むかポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。あまり日持ちはしないので2、3日で使いきるようにします。茎は立てておくようにしましょう。
(2)冷凍保存で
茎の部分をスープや煮込み料理につかう場合は、薄切りにして冷凍すれば2週間程度は保存が可能です。また、葉の部分も刻んでから冷凍しておくと場所をとらずに長持ちします。
8)セロリを食べるうえで知っておくべきこと・注意点
(1)葉の部分は捨てないように
セロリの葉の部分は、使わずに捨ててしまっていませんか?セロリは茎よりも葉の方が栄養が豊富なので捨てないようにしましょう。火を通すことで、食べやすくなるので炒めものや天ぷらにして食べてみてください。
(2)茎が太いセロリを選ぼう
セロリを買うときは、セロリの茎が太いものを選ぶようにしましょう。茎は太ければ太いほど、栄養がたくさん詰まっています。また茎が丸くなっているものが新鮮な証拠です。買うときは茎が太くて丸いセロリを買いましょう。
今回のまとめ
1)セロリの紹介
2)セロリに含まれる5つの栄養素とは
3)セロリに期待できる5大効能
4)セロリの3つの種類と特徴
5)セロリと一緒に摂取したい2つの食材とは
6)セロリの効果的な4つの摂取方法とは
7)セロリを保存する2つのポイントとは
8)セロリを食べるうえでの知っておくべきこと・注意点とは