真冬でも美しく咲くシクラメンの花は、冬のギフトの定番となっています。赤やピンクの綺麗な花をつけたシクラメンの鉢植えがお部屋にあるだけでとても華やかな雰囲気になりますよね。
育て方のコツさえつかめば長い間綺麗に咲いて、私たちを楽しませてくれるシクラメンを室内で効果的に育てるコツをご紹介します。
シクラメンの室内での育て方!室内栽培の7つのコツとは
1)シクラメンの紹介
(1)シクラメンとは
サクラソウ科シクラメン属の多年草で、10月~3月の寒い時期に花を咲かせます。大輪を咲かせるものから小さな花を咲かせるものまであり、「冬の鉢花の女王」と呼ばれています。
(2)科目・原産地
サクラソウ科の植物で、原産地は北アフリカから中近東、ヨーロッパの地中海沿岸地域です。
(3)草丈・開花期
草丈は10~70cmで開花期は10月~3月です。
(4)名前の由来
シクラメンの和名は「篝火花」。篝火が燃えているような花びらの様子を表したものです。
(5)栽培の難易度とその理由
高温多湿に弱く、管理の仕方次第で長く楽しむことができます。栽培適温は5~15度で、涼しい場所ほど長持ちしますが霜に当たると枯れてしまうので注意が必要です。
(6)期待できる効果・効能
最近のシクラメンは品種改良により香りを楽しめるタイプの品種も出回るようになりました。綺麗な花色を楽しむのと同時に、シクラメンの香りもあわせて楽しむことができます。
2)シクラメンの3つの種類と特徴
(1)普通種
普通種は赤、白、ピンク系の花色と花びらの縁がフリル状になるフリンジ咲きなどの系統があります。株のまとまりが良いので、多く出回っている最も一般的な品種です。
(2)パステル種
淡い色と作りやすさからとても人気があります。明るい鮮やかな花色や淡い花色などパステルカラーの花色を持つ品種です。4号鉢から7号鉢まで幅広いサイズが作られています。
(3)ミニチュア種
名前の通り、コンパクトなミニ品種です。小輪系とも呼ばれ暑さ寒さに強くて育てやすく、独特の香りがするのが特徴です。染色体が2倍体なので葉と花が小さくとても可愛らしい姿をしています。ガーデンシクラメンや芳香シクラメンなどがミニチュア種です。
3)シクラメンを室内で育てるのに用意する2つのグッズ
(1)口の細いジョーロ
水やりをする際、花や葉に水が直接かかると傷んでしまう場合があります。直接土にかかるように口の細いジョーロなどで水をあげるようにしましょう。園芸店などで購入できます。
(2)鉢底石
水はけが悪いと根が腐って傷んでしまうので、水はけを良くする為に土をいれる前に鉢底石を入れるようにしましょう。園芸店などで購入できます。
4)シクラメンの室内栽培の3つのステップ・スケジュール
シクラメンは種まきと球根から育てることができます。種から育てると開花までにかなりの時間がかかることから、球根から育てるのが一般的です。
(1)鉢や用土を準備する
球根が入っているポットよりも一回り大きな鉢と、用土(小粒赤玉土5、腐葉土3、ピートモス2)を準備しましょう。用土はシクラメン専用の培養土も売られています。
(2)球根を取り出し、植える
ポットから根を痛めないように球根をとりだしましょう。根を2~3cmほど残して他を切り落としたら穴を掘って、土の表面から球根が半分だけ出るように植えましょう。
(3)たっぷり水をあげる
球根を植えたら、鉢底から水が流れるくらいたっぷりの水をあげましょう。
5)シクラメンを室内で効果的に育てる7つのコツ
(1)土・鉢植えのコツ
底面吸水鉢で育てるの時は、細かく砕いて粉状にしたパーライトを少量混ぜましょう。赤玉土6:腐葉土3:粉状にしたパーライト1の割合で混ぜるか、市販の鉢植え用の土なら全体の1割ほど粉状パーライトを混ぜます。
粉状パーライトを混ぜることによって鉢の底から吸い上げられた水が鉢の上部やすみっこまでまんべんなく行き渡るようになります。
(2)日常の手入れのコツ
花が枯れてきたら花の根元からつみとり常に株を綺麗にしておきましょう。葉も黄色くなったら株元からつみとります。花がらをそのままにしておくと新しい花が咲かなくなってしまうので小まめに取り除くようにしましょう。
(3)肥料・水やりのコツ
肥料は9月~5月に2カ月に1回、土の表面に化学肥料を施しましょう。水やりは、冬は底面給水が便利です。シクラメンの鉢のほとんどが鉢底に水を貯られるようになっていて、そこの水を切らさないようにすれば水が枯れることはありません。
普通の鉢植えの場合には、土の表面が乾いたら底から水が流れ出る位たっぷり水を与えましょう。その際葉っぱや花に直接水がかからないように、手で葉や花をよけながらあげるようにしましょう。
(4)日当たり・置き場所のコツ
日当たりと風通しの良い場所におきましょう。室内でも昼と夜の温度差を少なくしてあげると株の痛みを防ぎ長持ちさせることができます。シクラメンの葉は日光の当たる方向に向く性質があります。ずっと同じ場所においていると株が一方に片寄ってしまい見た目が悪くなってしまいます。
一週間に1回くらいは鉢の向きを180℃回して日光の当たる場所を変えてあげましょう。室内で育てる場合、冷暖房の風は直に当たると乾燥でしおれてしまうので注意が必要です。また、シクラメンが育つのに適した気温は15度以下なので、一般的に人が生活する場所に置いてしまうと暑さでぐったりしてしまいます。玄関などの涼しい場所で管理するようにしましょう。
(5)増やし方のコツ
種から増やすことができますが、芽が出て開花するまでかなりの日数がかかります。
(6)虫対策・健康的に育てるコツ
灰色カビ病は枯れた花や葉をそのままにしておくと発生しやすい病気です。枯れた葉や花をこまめに取り除くようにすることで病気を防止することができます。
(7)季節による注意
シクラメンの育て方には、葉を枯らして球根だけの状態で夏越しさせる「休眠法」と、葉を残して生育させながら夏越しさせる「非休眠法」の2つの方法があります。初心者には非休眠法のほうが簡単なのでおススメです。
非休眠法で休眠にはいらなかった株は半日陰の涼しい場所で夏越しさせます。水やりは通常通り行い、肥料は薄めの液体肥料を月に1回施します。
6)シクラメンの成長後の効果的な用途とは
(1)自分なりのアレンジで楽しもう
綺麗な花色の多いシクラメンは寄せ植えで楽しむ事ができます。シクラメン同士で寄せ植えしても、他の植物と組み合わせても素敵ですね。寄せ植えに適した品種は「ガーデンシクラメン」です。植える間隔には注意して自分なりにアレンジしてみましょう。
(2)シクラメンの香りを楽しもう
品種改良により、香りを楽しめるタイプのシクラメンも出回るようになりました。赤、白、ピンクの綺麗な花色を楽しむのと同時にシクラメンの香りも楽しんでみてはいかがでしょう。
7)シクラメンを育てる2つの魅力とは
(1)寒い時期に綺麗な花を咲かせます
シクラメンは花の少なくなる冬場に、綺麗な花を咲かせて私たちを楽しませてくれます。冬のギフトとしても人気の鉢花ですよね。温度や湿度管理に気を付ければ春先までの長い間、花を楽しむことができますよ。
(2)切り花でも楽しめる
うつむいたように咲く、健気なシクラメンの魅力は切り花でも楽しめます。しっかりと水切りをして、お気に入りの花瓶などに生けてみましょう。百均などでも可愛い花瓶やアンティークのビンなどが手に入るので、お庭の草花などと合わせて可愛くアレンジしてみてはいかがでしょう。
今回のまとめ
1)シクラメンの紹介
2)シクラメンの3つの種類と特徴
3)シクラメンを室内で育てるのに用意する2つのグッズ
4)シクラメンの室内栽培の3つのステップ
5)シクラメンを室内で効果的に育てる7つのコツ
6)シクラメンの成長後の効果的な2つの用途とは
7)シクラメンを育てる2つの魅力とは