ハッカ油はミントの精油に似ているのですが、大変効能が多く便利な物で、特に夏の暑さに弱い方にはとても重宝するオイルです。虫よけ効果もあるので尚更夏に嬉しいですし、リラックス効果や美容・医療面の効果まであります。今回はそんなハッカ油の効能・注意点等をご紹介します。
ハッカ油の9大効能が魅力的!虫除けに美容効果まで期待大
1)ハッカ油の紹介
(1)ハッカ油とは
ハッカとはいわゆる「ミント」の事です。日本古来の呼び名としてミントの事をハッカと呼んでいます。ミントを乾燥させて抽出した植物油が、ここで言うハッカ油です。ミント特有の清涼感を持ち、実に様々な分野で活躍してくれるオイルです。
(2)科目・原産地
ミントはシソ科ハッカ属です。ユーラシア大陸が原産地です。
(3)草丈・開花期
ミントの草丈は20センチから1メートルです。開花期は6月から9月です。
(4)名前の由来
ミントは学名を「メンタ」と言い、ギリシャ神話に登場するニンフの「メンテー」に由来しています。
2)ハッカ油に含まれる代表的な3つの成分とは
(1)L-メントール
ハッカ油の70%から90%を占める代表的な成分です。いわゆるスーッとした感覚を呼び起こす成分ですが、実際に温度を低下させている訳ではなく、身体の冷感を引き起こすスイッチを刺激する、という仕組みになっています。毒性は低く、普通に使用する分には1日の使用目安量を越えることはまずありません。
(2)メントン
ハッカ油の21%ほどを占めている成分です。同じく清涼感を誘発します。こちらも普通に使用する分には量の心配をする必要はありません。
(3)リモネン
柑橘類の芳香を出す成分で、ハッカ油にはごく少量含まれています。やはり通常利用の範囲では量の心配は要りません。
3)要チェック!ハッカ油に期待できる9大効能
(1)清涼感
とにかくあの「スーッ」とする感覚。暑い時期や気持ちをスッキリさせたい時に使用すると、病みつきになる程の効果をハッカ油は持っています。手作りのスプレーを作ったり、お風呂に数滴入れたり等、様々な方法で効果を実感する事ができます。
(2)リラックス効果
気持ちをスッキリさせると同時に、高いリラックス効果も期待できます。悩み事等から頭が解放される感覚も、これまた病みつきになりそうです。
(3)防虫効果
ハッカ油には高い防虫効果があります。手作りスプレーを身体にスプレーすれば手軽な蚊などの虫よけに、また台所のゴミ箱にスプレーしておけば、コバエなどもよせつけません。
(4)消臭効果
ハッカ油の爽やかな香りは、嫌な臭いも消してくれます。特にお勧めなのが一日履いてたっぷり汗を吸った靴の消臭。翌朝には嘘のようにさっぱりとした靴を履いてお出かけ出来ますよ。
(5)殺菌効果
ハッカ油はカビも予防してくれます。梅雨時期の布団や枕等に使用すれば、カビの心配は要りません。いつでも心地よい眠りを保障してくれるでしょう。
(6)毛穴引き締め効果
ハッカ油は美容面でも役に立ちます。ハッカ油を化粧水等にほんの1滴で良いので混ぜると、暑い時期にも嬉しい冷たくて爽やかな化粧水に早変わりします。しかもただ冷たいだけではなく、毛穴を引き締めてくれると言うのが嬉しい効果です。更に毛穴が引き締まった事により、汗も抑えてくれます。肌を美しく見せてくれるだけでなく、汗っかきの方にも大変嬉しい効果です。
(7)鼻づまりに
風邪、アレルギーに花粉症と、鼻のつまる原因は多いもの。そんな辛さもハッカ油で解消出来ます。鼻の横にほんの少し塗るだけで、鼻がスーッと通るのが実感できます。マスクに少量付けるのも良い方法です。
(8)炎症鎮静効果
ハッカ油を使って湿布薬も作れます。腰の痛みやちょっとした打ち身などに効果は抜群です。お腹に貼れば便秘にも効果があるそうですよ。
(9)料理の風味付け
ミントチョコレートやハーブティー等にもハッカ油はお勧めです。食品添加物として認められているので、安心して使用できます。(ただし1、2滴ほどのごく少量の使用に留めてください)爽やかな風味が心まで癒してくれるでしょう。
4)種類はあるの?ハッカ油の2つの種類と特徴
売られているハッカ油はミントの一種、ニホンハッカから主に抽出されています。ミントには他にもとても沢山の種類があります。ここではニホンハッカ以外の代表的なミントの精油を紹介します。
(1)ペパーミント
誰でも聞いた事がある代表的なミントではないでしょうか。フレッシュで爽やかな香りですが、少々辛みがあります。気分を引き締めてくれる為、集中力を高め、やる気をアップさせる効果があります。勉強の前等に嗅ぐと効率が上がる事でしょう。
(2)スペアミント
こちらはペパーミントよりもかなりマイルドで優しい香りがするミントです。その為ペパーミントと反対に頭をクリアにして心を落ち着かせる効果があります。夜寝る前に瞑想をして落ち着きたい時等に向いています。
5)ここがポイント!一緒に試したい5つの植物・オイルとは
(1)エタノール
アロマオイルではありませんが、基本中の基本です。ハッカ油は他のアロマオイルの例にもれずとても濃く抽出されているので、使用にはまず薄める必要があります。しかし油ですから、水で薄めようとしても分離してしまい上手く混ざってくれません。ですがエタノールを使うと、油と水を結びつける働きをしてくれますので、ハッカ油と水が綺麗に混ざってくれます。他のアロマオイルと混ぜる際にも必需品です。
(2)ペパーミント
ハッカ油と同じミントですが、相乗効果で様々な効能が強化されます。特に虫除けスプレーの効果を強靭にしてくれます。
(3)ラベンダー
ラベンダーの優しい香りは、ハッカ油と混ぜるとリラックス効果を更に強めてくれる事になるでしょう。
(4)ユーカリ
とにかく清涼感を強めたい場合には、ユーカリの精油とのブレンドがお勧めです。市販の制汗スプレー等でもよく見る組み合わせです。
(5)レモンバーム
こちらも清涼感向けです。ハッカ油にレモンの爽やかな芳香が加われば、いっそう気持ちをスッキリさせてフレッシュにしてくれるでしょう。
6)ハッカ油の効果的な8つの活用方法とは
(1)手作りひんやりスプレー
暑い夏のお供に、ひんやりスプレーを手作りするのはいかがでしょう。水90ミリリットル、ハッカ油5滴、無水エタノール10ミリリットル、で簡単に作る事ができます。このスプレーはとにかく万能。制汗スプレーにもなりますし、既にかいてしまった汗への対処にも使えます。服や帽子にスプレーすればお出かけ時も涼しく快適に過ごせますし、リラックスしたい時にもお勧めです。
(2)お風呂に入れる
ほんの2滴ほどお風呂に垂らすだけで、お風呂上がりまで涼しさの続くハッカ油風呂の出来上がりです。これまた暑い夏を乗り切るのに大変重宝します。ただし入れ過ぎには注意してください。ブルブル震える程の寒気が来てしまいます。
(3)シャンプー・ボディソープに混ぜる
ハッカ油が体質的に合わない方もいます。お風呂に入れると他の家族の方が嫌がる、という場合にはこちらの方法を取りましょう。1滴で十分です。これなら自分だけのクールなバスタイムが満喫できますよ。
(4)手作り虫よけスプレー
水90ミリリットル、ハッカ油20滴、無水エタノール10ミリリットルの配合で、万能虫よけスプレーも作れます。蚊はもちろん、コバエや、何とゴキブリにまで効果があるのが驚きです。ゴキブリとの直接対決が憂鬱だった方には朗報ですね。
(5)消臭・殺菌スプレー
上記ひんやりスプレーと同じ配合で、これまた万能の消臭・殺菌スプレーが出来ます。脱いだ靴にも布団のカビにも、生ゴミの嫌~な臭いにもとにかくよく効きます。
(6)化粧水・ボディクリームに混ぜる
上記効能の項で書いた通り、ほんの1滴混ぜるだけで心地よい冷たさと毛穴引き締め、制汗効果を一度に実現してくれる化粧水・ボディクリームが出来ます。スキンケアの時間に、心も同時にリラックス出来て一石二鳥です。
(7)マスクに付ける
これも効能の項で書いた通り、花粉症やアレルギーの方の辛い鼻づまりを簡単に解消してくれます。
(8)湿布を作る
同じく効能の項の、炎症鎮静効果が生きる使い方です。湿布の中では温湿布に入ります。作り方は、洗面器一杯に熱めのお湯を入れ、ハッカ油を2滴ほど垂らし、タオルを入れて絞れば出来上がり。熱い内は他のタオル越しに当てると良いでしょう。冷めて来たら他のタオルは外してよいです。
(9)胃腸薬として
ミントはれっきとした漢方薬としても使われていますので、ハッカ油にも様々な効果があります。上記温湿布の他には胃腸薬として使えます。コップ1杯の水に1滴だけ垂らしましょう。胃腸がスッキリし、食欲がみるみる復活します。
7)飲んでもよし?ハッカ油を食用で活用する3つの方法と注意点
(1)ハーブティー
紅茶に入れるだけでも手軽に味わえますが、ローズヒップやカモミールティーなどとブレンドすると更に美味しく飲む事が出来ます。しかも美容にも良いというおまけ付き。ただし、やはり入れ過ぎには注意しましょう。カップ一杯に1滴で十分です。
(2)ミント系の味付け
上記効能の項で書いたミントチョコレートの他にも、ミントの爽やかな風味を活かしたい料理に積極的に組み込んでみましょう。クッキー、焼き菓子やアイスクリーム、肉料理の臭み消しにも重宝します。くれぐれも入れ過ぎにはご注意を。
(3)ワイン
ワイン、またはワインと果物を使って作るサングリアともハッカ油は大変相性が良いです。ワイン一本につき2滴ほど加えてみましょう。ワインが苦手な方でもさっぱりとして飲み易いものになりますし、また胃腸薬効果もありますから食事のお供としても最適です。
8)要注意!ハッカ油を使用する上での注意ポイント
(1)ペットを飼っている方は注意を
ペット、特に猫を飼っている方は、ハッカ油の使用に注意してください。犬なら大丈夫な上にダニ除け等の効果もあり重宝するのですが、猫はハッカのようなキツい香りがとても苦手なのです。飼い主さんがずっとハッカの香りに包まれていると、飼い主さんを嫌いになってしまうでしょうし、アレルギー反応を起こす子までいるようですので、猫を飼われている家庭では残念ながら、ハッカ油の使用は諦めた方が賢明です。なお、フェレットや小鳥等もハッカ油の香りが苦手なようです。
(2)使い過ぎない・原液を肌に直接付けない
ハッカ油は薄めて使うものです。重ねて書きますが使い過ぎには注意してください。また混ぜる時にうっかり手に原液を垂らしてしまう、などの事故にも注意してください。涼しい、冷たいどころか痛みさえ感じる程で、しばらく手が凍えている状態になってしまいます。よく覚えておいてください。適量を正しく使って、ハッカ油のある生活を存分に楽しみましょう。
今回のまとめ
1)ハッカ油の紹介
2)ハッカ油に含まれる代表的な3つの成分とは
3)要チェック!ハッカ油に期待できる9大効能とは
4)種類はあるの?ハッカ油の2つの種類と特徴
5)ここがポイント!一緒に試したい5つの植物・オイルとは
6)ハッカ油の効果的な8つの活用方法とは
7)飲んでもよし?ハッカ油を食用で活用する3つの方法と注意点
8)要注意!ハッカ油を使用する上での2つの注意ポイント