収穫されたレモングラス

レモンに似た香りと、ススキに似た細長い葉が特徴のレモングラス。爽やかな香りと風味があり、料理にお茶に香料に、と用途も多様で、万能ハーブとして有名です。また、美肌効果にも近年注目されています。そんなレモングラスの育て方を今回はご紹介します。






レモングラスの育て方解説!4つの栽培ステップ・コツとは


1)レモングラスの紹介

(1)レモングラスとは

レモングラスは、タイ料理に欠かせないスパイスとしてよく利用されます。また、ハーブティーや入浴剤、ポプリや虫よけとしても人気です。「爽快」「凛々しさ」「爽やかな性格」などの花言葉を持ちます。

(2)科目・原産地

レモングラスはイネ科の植物です。原産地は東南アジアや南インド、スリランカとされています。

(3)草丈・開花期

草丈は30~150cm程に生長し、根元から細長い葉をたくさん生やします。開花期は7~10月で、白色の花を咲かせます。

(4)名前の由来

レモングラスという名前は、レモンと同じシトラールという香り成分が含まれていることから名付けられたと言われています。

(5)耐寒性・耐影性・難易度

レモングラスは耐寒性が弱く、耐衛生は強い植物です。難易度は中級者向けです。

(6)期待できる効果・効能

・抗菌・殺菌作用

風邪の予防や腹痛、下痢の緩和に効果があります。また、水虫の治療にも効果があります。

・虫除け作用

レモングラスの香りは虫が嫌う匂いで、虫除けの効果があります。虫除けスプレーや、衣類の防虫剤として利用されます。 

・リフレッシュ作用

レモングラスの放つ香りは眠気を覚まし、気持ちをリフレッシュさせる効果があります。また、鬱な気分も和らげる効果もあります。

・消化促進作用

レモングラスは、胃の働きを助け、消化を促進し、脂肪の分解を促す作用があります。そのため、食べ過ぎによる胃もたれや胸やけに効果があります。

・血行促進作用

血行を促進し、貧血を予防効果があります。

※レモングラスには、子宮を収縮させる効果があるとされているため、専門医に確認の上、妊娠中の人は使用を避けましょう。

2)レモングラスの2つの種類と特徴

(1)西インド種

日本で一般的にレモングラスと呼ばれているのが、この西インド種のものです。茎が白く葉が上に伸びるのが特徴です。香り成分のシトラールが多く、レモンの香りがします。主にハーブティーに使われています。

(2)東インド種

茎が茶色で、直近の葉が横に伸びているのが特徴です。東インド種は、寒さに弱く、日本の温暖な地域でも、路地栽培ではほとんどが枯れてしまいます。香り成分はシトラールよりもゲラニオールの方が多いため、レモンの香りよりもバラのような香りの方が強いです。少しきつい香りなので、ハーブティーには不向きです。しかし、精油量が多いので、日本では香水の原料として栽培されています。

土を触る手

3)レモングラスを育てるのに用意する4つのグッズ

苗を五つでも植えると、一家庭では消費しきれない量が収穫できます。

(1)レモングラスの種または苗

(2)

・鉢植え

市販のハーブ用の土でもOKですが、自分で配合する場合は、赤玉土(小粒)、腐葉土、川砂を準備しましょう。

・地植え

苦土石灰

(3)

苗1つに対して7~10号の深鉢を用意しましょう。

(4)シャベル

4)レモングラスの4つの栽培ステップ

(1)ステップ1:土づくり

レモングラスは酸性土壌が苦手ですが、水はけが良ければ特に土壌を選びません。地植えをする場合には、植え付けの1~2週間前に土を掘り上げ、苦土石灰を混ぜて中和しておきましょう。鉢植えで、自分で土を配合する場合は、赤玉土(小粒)7:腐葉土2:川砂1の割合で混ぜ合わせておきましょう。

(2)ステップ2:植え付け

種から育てる場合は、発芽温度が20~25℃なので、4~6月が種まきの適期です。苗から育てる場合は、買って来たら、なるべくスグに植え付けましょう。種まきの方法は後程、詳細にご紹介します。苗植えの場合は、苗よりも一回り大きな植穴を掘り、苗の根に付いた土を崩さないようにしながら植え替えします。

横に広がって育ちますので、株と株の間は50㎝以上空けましょう。日当たり、風通し、水はけのよい場所を選んで、苗よりも一回り大きな植え穴を掘ります。そして根についた土は崩さず、苗を植えてください。横に広がって育つので、株間を50cm以上空けるといいですよ。

(3)ステップ3:水やり・肥料

水やりは、土の表面が乾いてからたっぷりとあげましょう。植え付け直後は特に、根付くまでたっぷりと与えることがポイントです。肥料は、生育期に液体肥料を追肥しましょう。

(4)ステップ4: 収穫

収穫は6~10月が適期です。成長に最も勢いのある7~8月がオススメです。

水やり

5)レモングラスを効果的に育てる8つのコツ

(1)土植え・鉢植えのコツ

水はけの良い環境で育てましょう。レモングラスは寒さにとても弱いので、何年も育てたいという方は、移動可能な鉢植えをするのが良いでしょう。ただし、非常に繁殖力があり大きく育つので、庭植えにすることがオススメです。

(2)種の巻き方

・種まき用土(赤玉土など)に1㎝程のくぼみを指で作ります。

・くぼみへ種を2,3粒蒔き、軽く土をかぶせましょう。

・土が乾かないよう水やりをしながら、明るい日陰で育てます。

・草丈が5~6㎝程になったら元気な芽を1本残して間引きます。

・草丈が10㎝以上になったら、お好みの場所(鉢や庭)に植え替えましょう。

(3)剪定・日常の手入れのコツ

・剪定

レモングラスは霜が当たると枯れてしまいます。10月頃に、葉が黄色くなり、株が茂ってきたら、株元から10㎝程のところでバッサリと刈りとしましょう。その後、ワラや腐葉土で株を覆うと霜対策になります。

・植え替え

鉢植えの場合、根が鉢いっぱいに回ったら、一回り大きな鉢に植え替えをしましょう。4~9月に行うと良いです。庭植えの場合は、特に植え替えの必要はありませんが、冬を越したい場合は、鉢に植え替えをしましょう。

(4)肥料・水やりのコツ

・肥料

植え付けの際に土にあらかじめ堆肥を混ぜ込んでおきましょう。生育期である4~10月の間は、液体肥料を月に1~2回程度与えましょう。肥料が不足していると、葉が黄色く変色したり、細くなったりします。冬は必要ありません。

・水やり

冬でもカラカラに乾かないように注意しましょう。しっかり根付いた後は、庭植えの場合は特に水やりの必要はありません。鉢植えの場合は、土の表面乾いてからたっぷりお水を与えましょう。

(5)日当たり・置き場所のコツ

レモングラスは熱帯性の植物なので日当たりの良い所を選びます。また、葉が良く茂って蒸れやすいので風通しの良いことも重要です。

(6)増やし方のコツ

・株分け

レモングラスは花が咲きにくく、種の収穫が難しいため、株分けで増やすのがオススメです。春または秋に行うのが適しています。株を掘り起こし、葉を根元から1本ずつ切り分けて土に挿します。1つの株に根が3~5本程付くようにしましょう。しっかりと根付くまではたっぷりと水を与えましょう。

(7)虫対策・健康的に育てるコツ

レモングラスは、病害虫の心配がほとんどありません。ただし、湿気の多い環境は苦手なので、水はけの悪い場所に植えたり、水のやり過ぎは根腐れの原因となりますので注意しましょう。

(8)収穫のコツ

葉が15枚以上になったら収穫しましょう。株元から10~15㎝程のところで葉を切り取ります。上手に収穫するコツは、外側から刈り取ることです。

child little girl with glasses reading a books

6)レモングラスを栽培する上で特に注意すべきこと

レモングラスは熱帯性の植物のため、寒さにはとても弱い植物です。確実に冬越しをしたい場合は、室内に取り込みましょう。株が大きくなってしまっている場合は、大きな株が必要になります。植え替えが不可能な場合は、霜が降りる前に株元から10㎝程を残して上部を切り取り、敷きワラや腐葉土などで覆って凍らないようにしてあげましょう。

その他、葉を切り取って水につけておくと、根が生えてきますので、冬の間は水栽培をし、春になったら庭に植え替えるという方法もありますよ。関東以北での屋外での越冬は不可能に近いと考えておきましょう。

7)レモングラスを保存する場合のポイント

(1)生の状態で保存

生のままでは日持ちしませんので、収穫後は冷蔵庫で保存し、早めに使い切りましょう。また、収穫した葉を綺麗に洗い、根元をざく切りにし、水に浸けて沸かせば、ハーブティーとして楽しめますよ。

(2)冷凍保存

茎の部分はジップロックなどの密封できる袋に小分けして冷凍保存ができます。約1年間は香りを残したまま使うことができます。

(3)乾燥させて保存

収穫した葉をさっと洗ったら、しっかりと水気を拭き取り、室内の風通しの良い場所に逆さに吊るし、乾燥させます。乾燥後は密閉できる袋や瓶に乾燥材と共に入れて保存しましょう。高温多湿な環境が苦手なので、涼しくて暗い場所で保管しましょう。






今回のまとめ

1)レモングラスの紹介

2)レモングラスの2つの種類と特徴

3)レモングラスを育てるのに用意する4つのグッズ

4)レモングラスの4つの栽培ステップ

5)レモングラスを効果的に育てる8つのコツ

6)レモングラスを栽培する上で特に注意すべきこと

7)レモングラスを保存する場合のポイント