バラと聞くと上品なイメージがあり、一度は育ててみたい花です。でも手入れが難しそうだったり、植えるスペースがないなどで、育てるのを諦める方も多いと思います。
そんな方にオススメなのが、鉢植えで育てられるミニバラです。今回はミニバラの育て方・栽培のコツを紹介します。
ミニバラの育て方解説!3つの栽培のコツとステップ
1)ミニバラの紹介
(1)ミニバラとは
ミニチュアバラ、姫バラとも呼ばれています。大きなバラを品種改良したもので、全体的に小さくなっています。
2~5㎝程の大きさの花が咲きます。
(2)科目・原産地
科目:バラ科
原産地:チベットの周辺、中国雲南省、ミャンマーに野生のバラが多く生息している為、中国からヒマラヤ、インドが原産地とされています。
バラは古代からあった植物なので、原産地の特定が難しいと言えるでしょう。
(3)草丈・開花期
草丈は短いものが多いです。種類によって大きさは異なりますが、0.1~1m程です。開花期は、5月上旬~6月上旬の1ヶ月で、特に5月中旬が見頃になっています。
新しい品種の繰り返し咲きのミニバラは、9月下旬~11月にも開花します。
(4)名前の由来
草丈も大きくならず、花や葉も小さい事からミニバラと呼ばれるようになったそうです。
(5)育てる難易度・耐影性・耐寒性
鉢植えのミニバラは初心者向けです。ベランダでも育てられます。バラは日光が大好きな植物ですが、種類よって半日陰でも育つものもあります。
また茎が細いので、大きなバラより寒さには弱いようです。
(6)期待できる効果・効能
花びらからの侵出液は乾燥や荒れた肌に効き、フェイシャルエステと同じ効果があります。またローズオイルは消毒力が強いので鎮静効果があり、肌の発赤や炎症に効きます。
バラの実は現在ローズヒップと呼ばれていますが、ビタミンが豊富で特にビタミンCは、レモンの20倍と言われています。
2)ミニバラの4つの種類と特徴
(1)ななこばら
小さな白やピンクの桜のような花が咲きます。江戸時代から現代まで長く伝わっているミニバラです。四季咲きでたくさん花が咲き実をつけるので、こまめに花ガラを取ると、繰り返し花が咲きます。
価額は980円~1,500円のものが多いようです。
(2)ドリフトローズ
ピンク、アプリコット、ピーチの3つの色があります。2009年にフランスのメイアン社が作出しました。暑さ寒さ、黒点病やうどん粉病に強いので、育てやすい品種です。
1,058円から購入できるようです。
(3)スイートチャリオット
1984年にアメリカで作出されたミニバラで、強い甘い香りが特徴です。「いわゆるバラの香り」と呼ばれるダマスク香という香りです。
少し薬剤の散布が必要になりますが、病気に強い品種です。ポンポン咲きでたくさんの花を咲かせます。お手頃な530円から鉢植えを購入できます。
(4)グリーンアイス
グリーンアイスは、咲き始めから少しずつ色が変わっていきます。白からグリーンになり、最後はピンクになります。
寒さに強い為、屋外で冬を越す事ができます。また病気にも強いので、初心者の方でも育てやすいミニバラです。価額は454円からあります。
3)ミニバラを育てるのに用意する4つのグッズ
(1)薬剤
ベニカマイルドスプレーや、カダンセーフは食品成分が使われています。これらは、毒で害虫を殺すのではなく、薬剤を撒き窒息死させるものです。
ハダニやアブラムシに効果があります。ベニカマイルドスプレーは787円~、カダンセーフは398円~あります。
またうどん粉病の薬剤として、フローラガードALもあります。価額は1,136円~です。内容量によって、価額は違います。
(2)肥料
バラは肥料食いと呼ばれているので、元肥、追肥、液肥の3種類の肥料が必要です。鉢に植える時に元肥をし、芽が出る前と花が咲く前後にも肥料が必要です。
肥料は大きさ、種類がたくさんありますが、お手頃な物だと500円前後で購入できます。
(3)グローブ
トゲがあるバラのお手入れには、合成ゴムで加工してあるガーデニンググローブが必要です。合成ゴムで覆われているので、トゲが手に刺さらず安全に作業できます。
367円からあるので、色々試してみて下さい。
(4)剪定ばさみ
バラは剪定した切り口がキレイでないと、病気になってしまいます。また花がたくさん咲く種類もあるので、軽くて使いやすいものが人気のようです。
価額は1,000円程からのものもあります。
4)ミニバラの5つの栽培ステップ
(1)種まきの時期
3~6月に購入した種をまくか、できた実の種を処理してからまきます。
(2)肥料
芽が出始める3月上旬頃に、効き目速い肥料を与えます。他には生育期の追肥、休眠期の寒肥があります。
(3)剪定
春~秋までの花が咲いている間、こまめに剪定をしましょう。花が咲き終わる前に剪定し、花瓶に差して室内に飾っておくのも良いです。
(4)増やし方
5月中旬~7月中旬が挿し木に向いている時期です。挿し木をしてから、2ヶ月程で花が咲くまでに成長します。
(5)植え替え
冬の葉が落ちる頃、12月~2月に行います。ミニバラは毎年植え替えが必要になります。
5)ミニバラを効果的に育てる3つのコツ
(1)鉢植えのコツ
植木鉢は、根がまっすぐ育つスリット鉢がオススメです。鉢の底で根がぐるぐる巻きにならないように作られています。バラを育てるのに適しています。
一回りほど大きな鉢を選びましょう。またピートモスを多く配合した土もバラには向いているようです。バラ専用に配合された土も市販されています。
(2)日当たり・置き場所のコツ
バラは日の光が大好きなので、なるべく日当たりの良い、風の通る所へ置きましょう。黒点病など、病気になりやすくなるので雨が当たらないように注意して下さい。
夏の暑さや日差しには弱いので、鉢をスタンドや棚の上に置いたり、日中の強い日差しや西日を避けるように置場所を変えましょう。
他に場所がない時は、すだれやシェードをするなど工夫してみて下さい。
(3)冬の対策
バラには休眠期が必要です。気温の下がり始める10月下旬頃~11月になると、剪定を一度ストップします。花がらを摘むくらいにし、葉を残しましょう。
そして1月下旬~2月中旬に強剪定を行います。葉が落ちて休眠がしっかりできたものは、鉢上5~10㎝のところで剪定します。
緑色の葉が残っていて休眠の浅いものは、折り曲げ剪定を行います。どちらも、これから出てくる新芽の為に必要な作業です。
6)ミニバラを育てる時に特に注意すべきこと
(1)水やり
土の表面が乾かないよう、注意が必要です。また、葉に水がかかると病気になりやすくなるので、根元に水をかけるよう気を付けましょう。
(2)年1回の植え替え
バラは病気になりやすい植物です。1年間育ててきた鉢の中には、病気や害虫の元がたくさん潜んでいます。なので12~2月の休眠期の間に、一回り大きな鉢に植え替えをしましょう。
7)ミニバラの成長後の効果的な用途とは
(1)ポプリ
剪定したミニバラの花をポプリにしてみませんか。オーブンや電子レンジで乾燥させるだけで完成です。香りの相性の良いラベンダーと合わせみるのもオススメです。
(2)ローズヒップティー
できたミニバラの実をローズヒップティーにしてみましょう。実を切り中にある種を取り除き、内側の毛をきれいに処理します。
そして乾燥させお湯で戻せば完成です。酸っぱいので蜂蜜をお好みで入れて下さい。
8)ミニバラを育てる2つの魅力とは
(1)鉢植えで育てられる
大きなバラとは違い鉢植えで育てられる所がミニバラの魅力です。庭がなくてもマンションのベランダでも育てられます。
(2)増えていく花
剪定や肥料、植え替えなど手間はかかりますが、愛情をかけた分翌年に葉や花の数も増えていきます。手のかかる子程かわいいものです。
今回のまとめ
1)ミニバラの紹介
2)ミニバラの4つの種類と特徴
3)ミニバラを育てるのに用意する4つのグッズ
4)ミニバラの5つの栽培ステップ
5)ミニバラを効果的に育てる5つのステップ
6)ミニバラを育てる時に特に注意すべき2つのこと
7)ミニバラの成長後の効果的な2つの用途とは
8)ミニバラを育てる2つの魅力とは