ネモフィラの育て方解説!8つの栽培のコツと注意点とは

ネモフィラ

暖かい陽光の中で青空色の可憐な花びらが広がるネモフィラ。かわいらしいその姿から英語では「Baby blue eyes(赤ちゃんの青い瞳)」と呼ばれています。花言葉は「可憐」「どこでも成功」「あなたを許す」などがあります。

今回は初心者にもやさしいネモフィラの育て方と栽培のコツをご紹介します。






目次

ネモフィラの育て方解説!8つの栽培のコツと注意点とは


1)ネモフィラの紹介 

(1)ネモフィラとは 

北アメリカ原産の一年草で、和名を瑠璃唐草(るりからくさ)といいます。葉には細かい切れ込みがあり、茎は匍匐性(ほふくせい)で横に広がり、春になると青空のようなブルー、白、紫などの愛らしい花をたくさん咲かせます。北アメリカには10数種類が分布しています。、

(2)科目・原産地

科目はハゼリソウ(ムラサキ)科、属性はネモフィラ属です。和名では瑠璃唐草(ルリカラクサ)とも言います。原産地は北アメリカ西部です。

(3)草丈・開花期 

草丈は10cmから30cm程、開花期は3月から5月です。

(4)名前の由来 

属名のネモフィラはギリシア語の「nemos(小さな森)」と「phileo(愛する)」の2語からなり、原種が森林の周辺の明るい日だまりに自生することにちなみます。英語ではその青くかわいらしい花姿から「Baby blue eyes(赤ちゃんの青い瞳)」と呼ばれています。日本では瑠璃色に近い花の色と唐草模様に似た葉の形から「瑠璃唐草」と呼ばれるようになりました。

(5)栽培の難易度・耐寒性 など

植え付けの際、根を崩さないようにすれば、初心者でも容易に育てることができます。また耐寒性は比較的あり、霜や凍結がひどくなければ戸外で大丈夫です。

2)ネモフィラの4つの種類と特徴 

 (1)ネモフィラ・メンジーシー

インシグニスブルーとも呼ばれる代表的な種類です。花径2cm前後で、青い花びらの中心が白くなっています。公園に咲き広がっている様は青い絨毯のようです。 

(2)ネモフィラ・ペニーブラック

黒に近い紫色の周りに白い縁取りが入り、シックな雰囲気をかもしだします。メンジーシーよりも草丈が低く、花も少し小さめです。

(3)ネモフィラ・スノーストーム

白い花びらに細かい斑点が散らばるように入っています。

(4)ネモフィラ・マクラータ

カリフォルニアの森林周辺に多く自生します。 草丈は30cm程になり、花径も3cm程度とネモフィラの中では少し大きめです。白い花びらの先端に紫色の斑点が均等に5つ入ります。その姿からファイブ・スポットとも言われます。

ガーデニンググッズ

3)グッズを整えよう!育てるのに用意する4つのグッズ 

(1)種または苗 

苗は2,3月頃に、園芸店に行くと出ています。

(2)

安い培養土でかまいません。肥料があまり入っていないものが適しています。地植えの場合は川砂やバーミキュラを混ぜましょう。

(3)液体肥料

薄めて使うものとそのまま使うものが市販されています。商品に書かれている規定の量を守りましょう。

(4)移植ごて

根を傷つけないよう、先があまりとがっていない方が向いています。 

4)ネモフィラの4つの栽培ステップ 

(1)ステップ1: 種まき

9月下旬から10月に種まきをします。ネモフィラは、直根性で移植を嫌うので、庭やプランターに直接まきます。発芽して株が密集している時は間引きしましょう。

(2)ステップ2: 苗植え

苗は2、3月に出回ります。植え付けるときは、深めに穴を掘り、根鉢を崩さないようにそっと植えてください。但し、あまりにも根が回っていたら下の方を少しだけ崩します。株間を10~20cm程開けて植え付けてください。

(3)ステップ3: 水やり・肥料

乾燥気味の土壌を好みますので、水は土の表面が乾いてから与えましょう。肥料もやりすぎないよう、春と秋に月1回程度液体肥料を与えます。

(4)ステップ4: 花がら摘み

枯れた花や葉はこまめにつみましょう。

土を触る手 

5)正しい栽培方法を!ネモフィラを効果的に育てる8つのコツ 

(1)土の種類・鉢植え 

水はけのよい土であれば何でも大丈夫です。鉢植えの場合は市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)6と腐葉土4を混ぜ合わせたものでいいです。地植えの場合は、川砂やバーミキュライトを混ぜて水はけをよくしてから植えつけましょう。

(2)種のまき方 

寒くなる前の9月下旬から10月にまきます。ネモフィラは、直根性で移植を嫌うので、庭やプランターに直接パラパラとまきます。軽く覆土し、水をかけておくと10日ほどで発芽します。発芽適温は20度くらいです。横に広がって育つので、発芽したら株間が10cm以上になるように間引きをしてください。

(3)日常の手入れ 

枯れた花や葉っぱはこまめに取り除きましょう。また、葉が茂りすぎて混み合うようなら、間引きして風通しをよくしましょう。狭い花壇や他の花と一緒に植えておくと茎がひょろひょろと伸び、花が外側だけになることがあります。そういう時は切り戻しをして、内側に花を咲かせるようにしましょう。

(4)肥料・水やり 

ネモフィラは丈夫な植物なので、庭植えの場合は肥料は必要はありません。肥料を与えすぎると、茎が伸びすぎ、花姿が乱れてしまいます。鉢植えの場合は、生育の様子を見ながら、液体肥料を春と秋に月1回程度与えれば十分です。また、乾燥気味の土壌を好むので、水は土の表面が乾いてから与えるようにしましょう。

(5)季節ごとの手入れ

寒くなる前に種をまき、様子を見ながら間引きをします。寒さに強く、霜に当たっても枯れることはありませんが、霜柱ができる地域では腐葉土で根本をカバーして防寒してください。 春になると株が大きくなってきますので、混み合ってきたら再び間引きをしましょう。

一年草なので、花が終わったら枯れてしまいます。種が取れたら冷蔵庫で保管し、秋にまきましょう。枯れた株を抜いたとき、土の上で振っておくと、こぼれ種で発芽する可能性が大きくなりますよ。

(6)日当たり・置き場所 

日当たりの良いところを好みます。鉢の場合は日当たりの良い場所に置きましょう。但し、少々日陰でも育ってくれます。

(7)増やし方 

ネモフィラは移植を嫌うので、庭やプランターに直接まいて間引きしながら育てます。間引きした株をビニールポットに仮植し、大きくなった株を春に植え付けることもできますが、根を切らないように用心して植え付けをしましょう。また、翌年、こぼれ種が芽を出すこともあります。その時も少し大きくなるのを待って、そっと堀り上げ、移植をしましょう。

(8)虫対策・健康的に育てるコツ 

ネモフィラは病害虫に強い植物ですが、春先に葉や茎にアブラムシが発生することがあります。そのままにしておくと養分が吸い取られ枯れてしまうので、見つけたらすぐに殺虫剤で防除してください。 また、葉の表面が白い粉のようなカビで覆われるウドンコ病や葉や茎が溶けるように腐る灰色カビ病を防ぐためには日当たりと風通しの良い環境で育てることが大切です。過湿、過肥にも注意しましょう。

6)育てる時に特に注意すべき5つのこと 

(1)根を崩さないように植えつける

ネモフィラは直根草なので、根を切ると枯れることがあります。慎重に植えつけましょう。

(2)水のやりすぎに注意する

ネモフィラは水をやり過ぎると株が腐ることもありますので、土が乾いてから水をやりましょう。

(3)肥料をやりすぎない

肥料が多すぎると茎も長くなり姿が乱れます。放置気味に育てたほうが、大株に育ってくれます。

(4)冬も戸外で管理する

ネモフィラは寒さに強く、温度が高いと徒長します。

(5)間引きで風通しをよくする

ネモフィラは横に広がる性質があるので、間引きをして間隔を開けましょう。

girl sitting on the window

7)ネモフィラの成長後の効果的な用途とは 

(1)寄せ植えとして

春の花壇を明るいブルーや白、濃い紫色に彩ってくれるネモフィラは、寄せ植えに最適です。チューリップの足下やパンジー、ビオラの間に植えても素敵です。

(2)単植で

玄関前など鉢にネモフィラだけを植えるととても明るい雰囲気になり、アクセントにもなります。また青、紫、白などいろいろな種類のネモフィラを混植するのもいい方法です。

(3)グランドカバーとして

横に広がって育つ習性があるので、広いところに植えるとすばらしい光景になります。日本では茨城県の「国営ひたち海浜公園」の「みはらしの丘」が有名で、青空が広がっているような様はまさに絶景です。

8)ネモフィラを育てる魅力とは 

(1)手がかからず、育てやすい

水やりや追肥を気にすることなく、どんどんと育ち、たくさんの花を咲かせてくれます。

(2)春の喜びを感じさせてくれる

ひらひらと風にそよぐ青い花びらの群れが庭や玄関前にあることで、また暖かい季節がやってきたことを実感でき、心が明るくなりますよ。

(3)翌年につながる楽しみ

翌年、花壇の中にこぼれ種から育った芽を見つけるのは、まるで宝石を見つけるように楽しいものです。






今回のまとめ

1)ネモフィラの紹介 

2)ネモフィラの4つの種類と特徴 

3)ネモフィラを育てるのに用意する4つのグッズ 

4)ネモフィラの4つの栽培ステップ 

5)ネモフィラを効果的に育てる8つのコツ 

6)ネモフィラを育てる時に特に注意すべき5つのこと

7)ネモフィラの成長後の効果的な用途とは 

8)ネモフィラを育てる魅力とは 

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