初夏から秋にかけて、たくさんの可愛らしい花を咲かせる日々草。名前の通り花の時期には毎日咲いて花壇や鉢植えを彩ってくれますが、一年草の扱いなので実は初心者でもとっても簡単に育てることが出来るんです。可憐な日々草の育て方についてご紹介します。
日々草の育て方を知ろう!5つの栽培ステップとコツとは
1)日々草の紹介
(1)日々草とは
別名を「ビンカ」といい、夏から秋に花壇や鉢植えなどで栽培される、夏の草花として定番の種類です。大気汚染や排気ガスにも強いため、道路沿いの花壇で咲いている姿も良く見かけられます。毎年花を咲かせると、霜が降りるほどの寒さを迎える頃に枯れるため、一年草として扱われています。日本には江戸時代中期頃に入ってきたとされ、薬用植物としても知られています。
(2)科目・原産地
科目:リンドウ目キョウチクトウ科
原産地:マダガスカル~インド
(3)草丈・開花期
草丈:20cm~60cm
開花期:6月~10月
(4)名前の由来
花は3~5日程度と短命ですが、盛りの時期には毎日新しい花が絶え間なく咲くことから日々草と名づけられたとされています。
(5)期待できる効果・効能
ガンの予防・高血圧改善・糖尿病改善・リウマチ改善・アトピー性皮膚炎改善・白血病予防・精神安定作用・殺菌作用など
(6)栽培の難易度・耐寒性
難易度:初心者向き
耐寒性:弱い
2)種類の違いはあるの?日々草の4つの種類と特徴
(1)ヒミコ
濃いピンク色の花が特徴的な品種で、主に寄せ植えや花壇のアクセントなどに用いられます。
(2)みさき
花の中心部分が白色で、ベージュがかった淡いピンク色の花が特徴的な品種です。
(3)ブラックベリー
中心が白色で、全体は紫色の花色をした日々草の中では珍しい品種です。他の品種に比べて苗1つで中々なインパクトがあります。
(4)ニルバーナカスケード
中心に向かってピンク色が濃くなる花弁が特徴的な品種です。疫病耐性ビンカと呼ばれる種類で、病気に強く丈夫とされています。
3)グッズを準備しよう!育てるのに用意するグッズ
(1)グッズの名称
用土・肥料・ビニールポット・鉢植えもしくはプランター・シャベル・ジョウロなど
(2)選ぶ基準
苗から育てる場合にはビニールポットは必要ありません。また、プランターや鉢植えも地植えの場合には不要です。
(3)初期費用
2、000円前後
(4)入手方法
園芸店やホームセンター、インターネットなどで入手可能です。
4)正しい手順で栽培を!5つの栽培ステップとは
(1)ステップ1:種まき時期
種まきは4月下旬以降が適期です。ビニールポットに種を巻いたら軽く土を被せて、日陰で乾かさないように管理しましょう。10日~14日程度で発芽しますので、ある程度発芽したら鉢植えや地面に植え替えましょう。
(2)ステップ2:苗植え時期
日々草は直根性のため、太い根が折れたり傷んだりすると、新しい根が出にくくその後の生育にも悪影響が出ます。そのため苗植えは、根を崩さないように気をつけながら行いましょう。
(3)ステップ3:肥料
肥料は植え付けの際に、あらかじめゆっくりと効くタイプの粒状の肥料を混ぜ込んでおきます。苗の時期は一週間に1回液体肥料を与え、特に生育中は肥料を切らさないようにしましょう。その後つぼみが開きはじめた頃には、株元に化成肥料をばらまき、同時に液体肥料を1週間に1回程度与えましょう。
(4)ステップ4:増やし方
種まきで増やします。春先になると、日々草の種があちこちで出回りますので、入手は比較的容易です。種まきの方法は、先に挙げた種まき方法と同じです。ビニールポットにタネをまいたら、間引きながら育てて、大きくなったら土をくずさないように植え付けましょう。
(5)ステップ5:植え替え
一年草扱いなので、基本的に枯れるまで植え替えは行いません。ただし冬越しをした場合には、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
5)ここが重要!日々草を効果的に育てる8つのコツ
(1)土の種類・鉢植え
水はけの良い土を好みます。市販の草花の培養土を用いるか、鉢やプランター植えの場合は赤玉土(小粒)6:腐葉土4の割合で混ぜた土がおすすめです。
(2)種の巻き方
種はあまり早く巻き過ぎても発芽に時間がかかってしまいますので、22℃前後の環境が整ってから巻きましょう。適期に巻くのが最も良いです。
(3)剪定・日常の手入れ
咲き終わった花はぽろぽろと落ちますので、どんどん回収していきましょう。落ちた花をそのままにしておくと、湿気がこもってカビの原因になったりします。また、花が咲いた後にさやが出来ますが、放っておくと栄養を取られてしまうためさやも摘みとるようにしましょう。
(4)肥料・水やり
7月などの生育期には特に肥料を切らさないようにします。また、水やりは日々草の乾燥に強く、湿気に弱い性質から土の表面が乾いてから与えるようにしましょう。
(5)季節ごとの手入れ
一年草の扱いになるので、よほど冬越しをさせない限りは枯れるまで特別な手入れは必要ありません。
(6)日当たり・置き場所
日当たりの良い場所を好みます。夏場の直射日光のみ避けて、基本は良く日の当たる場所で育てましょう。
(7)増やし方
新しく種を巻いて増やしますので、その都度新しい用土を用いましょう。
(8)虫対策・健康的に育てるコツ
アブラムシが新芽や茎や葉につくことがありますので、早い内から薬剤を散布して駆除に努めましょう。
6)要注意・・育てる時に特に注意すべき3つのこと
(1)肥料は切らさないこと
日々草は植え付け時や生育期などに、頻繁に肥料を与えなければなりませんので、肥料のやり忘れには注意しましょう。いつ肥料をやったか、次はいつかなどをメモしておくと良いでしょう。
(2)植え付けはあまり根が育ちすぎない内に行う
日々草は直根性のため、あまり大きくなってからの植え付けは根を傷めるリスクが高く、また根付きにくい場合があります。そのためある程度根が育った時点で植え付けを行いましょう。
(3)加湿に注意して、日当たりの良い場所で育てる
日々草は湿気に弱い植物ですので、日当たりの良い場所で育てます。また、梅雨の時期の湿気などには注意を払いましょう。
7)成長後の楽しみ!日々草の効果的な用途とは
(1)薬草
日々草は薬草としての効果が高いため、一から薬草づくりにチャレンジしてみるのもおすすめです。
(2)寄せ植え
品種にもよりますが、日々草は単体で育てるよりも、寄せ植えなどで育てた方が見栄えも鮮やかで綺麗です。プランターはもちろん、花壇で育てると一気に場が華やぎますのでおすすめです。
今回のまとめ
1)日々草の紹介
2)種類の違いはあるの?日々草の4つの種類と特徴
3)グッズを準備しよう!育てるのに用意するグッズ
4)正しい手順で栽培を!5つの栽培ステップとは
5)ここが重要!日々草を効果的に育てる8つのコツ
6)要注意・・育てる時に特に注意すべき3つのこと
7)成長後の楽しみ!日々草の効果的な用途とは