とても強い香りを持ち、肉料理の臭み消しとして重宝されるセージは、古代から薬草の一種に数えられる程、薬としての効能が大変豊富です。風邪や口内炎の予防をしたり、免疫力全般を高める事も期待できます。
今回はそんなセージの効能・使い方のコツをご紹介します。
セージの6大効能!風邪予防・免疫力向上・美肌効果とは
1)セージの紹介
(1)セージとは
セージは他のハーブ・スパイスと比べても飛び抜けて強力な抗酸化作用を持っています。その為保存期間の長いソーセージの作製時にもよく利用されて来ました。ソー「セージ」という名前からも分かりますね。また抗酸化作用は何と老化も抑制する為、不老長寿のハーブとしても世界的に有名です。
(2)科目・原産地
シソ科のアキギリ属です。地中海が原産です。
(3)草丈・開花期
草丈は40センチから90センチ程です。5月から7月頃に、紫色または白色の花を咲かせます。鑑賞に適した美しい園芸用品種もあります。
(4)名前の由来
セージは学名をサルビアといい、この名前はラテン語で「治療」を意味するサルバーレから来ています。その名の通り古代より人々の様々な治療に用いられて来ました。
2)セージに含まれる代表的な4つの栄養素とは
セージには様々な栄養素が豊富に含まれています。(下記含有量は粉100グラムにつきとなっています)
(1)カリウム(1600ミリグラム)
カリウムの1日の摂取目安量は成人男性で2500ミリグラム、成人女性で2000ミリグラムです。
(2)カルシウム(1500ミリグラム)
カルシウムの1日の摂取目安量は成人男女で650ミリグラムです。
(3)マグネシウム(270ミリグラム)
マグネシウムの1日の摂取目安量は成人男性で340ミリグラム、成人女性で270ミリグラムです。
(4)鉄分(50ミリグラム)
鉄分の1日の摂取目安量は成人男性で7ミリグラム、成人女性で10.5ミリグラムです。
3)幅広い効果が!セージに期待できる6大効能
(1)風邪・感染症予防、口内トラブル緩和
強い抗菌・抗ウイルス作用を持っている為、セージティーでうがいをすると風邪や感染症の予防になり、また歯肉炎や口内炎などの辛い症状を和らげてくれます。
(2)強壮効果・免疫力強化効果
セージのハーブティーを飲むと全身の血液の循環が促進される為、強壮の効果があります。日頃から過労で疲れ気味の方にお勧めです。また血行が良くなると、免疫力も高くなります。
(3)お肌の引き締め
収れん作用や発汗を抑える作用がある為、お肌を引き締める効果があります。
(4)生理不順改善・更年期症状の緩和
血流を良くする為、生理不順の改善が期待できます。また、内分泌調整にも一役買う為、更年期症状の緩和にも役立ちます。
(5)胃腸症状の緩和
腹痛やおならの腹部膨満感・胃荒れなどにも、セージティーはよく効きます。
(6)不老長寿の妙薬
強い抗酸化作用を持っている為、身体の老化を抑え、いつまでも若々しく保ってくれます。効果が強力な為注意事項として、妊娠中の女性や高血圧・てんかんのある方、また発熱時の子供は使用を避けて下さい。また長期間連用は控えて、休止しながら少しずつ使用するのが良いでしょう。
4)セージの4つの種類と特徴
セージはとても種類の多い植物です。(ちなみに一般的なセージは「コモンセージ」と呼び分けられています)以下には代表的なものをご紹介します。
(1)クラリーセージ
コモンセージよりはるかに大きく、1メートル程に育ち、葉も花も大型です。花色は淡い紫と白があります。葉と花に強い芳香を持っており、精油を採るのに使われます。精油には気分を高揚させ幸福感をもたらす効果や、女性特有の不調を和らげる効果があります。
(2)ペインテッドセージ
花穂の先端に苞葉という葉が付く珍しい品種です。苞葉の色はピンクや紫、白などがあり、花よりもこちらの方が存在感があります。ドライフラワーによく使用されます。
(3)グリークセージ
見た目はコモンセージに似ていますが、葉の裏が白い毛で覆われるのが特徴です。葉に甘い芳香があり、料理によく向きます。花色は淡いピンクや紫です。
(4)スパニッシュセージ
スペインからフランスにかけて分布している品種です。高さは30センチ程と小さめで、初夏に美しい青い花を咲かせます。葉に芳香があり、料理やハーブティーに使用されます。
5)おすすめ!セージと一緒に摂取したい食材
(1)タイム
タイムはセージととても相性がよく、合わせてハーブティーにすると血行を大変促進してくれます。ただし効果がかなり強い為、飲み過ぎには注意してください。
(2)豚肉
豚肉にセージを挟んで焼くと、臭み消しの他にセージ自体の薬効もより強力になります。
6)セージの効果的な3つの摂取方法
(1)ハーブティー
セージのハーブティーは生葉でも乾燥した葉でも楽しめます。乾燥した葉の場合香りがかなり強く出る為、カップ1杯に小さじ1つ程度使うのが丁度良いです。他のハーブや紅茶とブレンドするのもお勧めです。
(2)肉料理
臭み消しの他に、セージには胃腸に優しい効果もある為、脂っこい料理でも消化をよく助けてくれます。
(3)その他
セージは乳製品とも相性が良いです。クリームソースやバターソースなどに混ぜると、豊かな風味を添えてくれます。イギリスにはセージを用いたチーズも存在しています。また生葉はそのまま使うだけでなく、オイルやビネガーに漬け込んで香りを移すなどして、様々に香りを楽しむ工夫がされています。
基本的にセージの効果は強力な為、使用は少量ずつとしましょう。長寿効果以外の効果はすぐに現れます。長寿効果に関しては、休止期間を設けながら少しずつ使用するようにしてください。また妊娠中の女性や高血圧・てんかんのある方、発熱時の子供には禁忌となりますのでくれぐれも注意してください。
7)要チェック!セージを保存するポイントとは
(1)生葉
生の葉を保存する際には、キッチン用ペーパータオルを使用します。ペーパータオルを軽く湿らせてからセージを包み、それをビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に入れます。そのまま3日から4日の間保存できます。
(2)生葉(長期保存)
凍らせると生葉も長期間の保存が可能です。洗った後によく水気をふき取ってから、ジッパーの付いた袋等に入れて密封し、冷凍保存してください。
(3)乾燥させる
乾燥させて保存する場合は、洗ってよく水気をふき取ってから、ザル等の上にペーパータオルを敷いた上に薄く平らに広げ、室内の風通しの良い所で乾燥させます。カリカリになるまで乾燥させてください。乾燥後はガラス瓶等に密封し、冷暗所で保存します。
8)セージの豆知識・格言
セージは古代から大変よく利用され、またその効能の強さと身近さから、幾つもの名言を生み出して来ました。
(1)「庭にセージを植えているものが、どうして死ぬことができようか」
古いアラビアの諺です。セージの強い不老長寿効果を称えて言われるようになりました。
(2)「長生きしたければ5月にセージを食べなさい」
イギリスの格言です。やはり不老長寿効果の強さから来ています。ヨーロッパではセージは健康や家庭の幸せの象徴として見られて来たのです。
そんなセージの歩みに感謝を思って、日々の生活に取り入れていきたいものですね。
今回のまとめ
1)セージの紹介
2)セージに含まれる代表的な4つの栄養素とは
3)セージに期待できる6大効能とは
4)セージの4つの種類と特徴
5)セージと一緒に摂取したい2つの食材とは
6)セージの効果的な3つの摂取方法とは
7)セージを保存するポイントとは
8)セージの豆知識・格言