煮物などの料理でおなじみの里芋。粘り気があって柔らかくてとっても美味しい里芋ですが、その保存方法にはどんなものがあるのでしょうか?常温保存や冷蔵保存、または冷凍保存の方法など、様々な里芋の保存方法についてご紹介していきます。
里芋を上手に保存しよう!5つの保存のコツと注意点とは
1)里芋の紹介
(1)里芋とは
里芋はサトイモ科の多年草で、別名を「タロイモ」と言います。独特のぬめりを持ち、主な成分はでんぷんです。茎はほとんど伸びずに、地中で球茎が肥大して芋になるのが特徴です。
(2)科目・原産地
科目:サトイモ目サトイモ科
原産地:インド東部~インドシナ半島にかけて
(3)草丈・開花期
草丈:80cm
開花期:7月~8月
(4)名前の由来
山で採れる芋を「山芋」というのに対し、里で採れることから「里芋」と名づけられました。
2)種類の違いは?里芋の5つの種類と特徴
(1)石川早生
子芋を収穫するための品種です。芋の形は小ぶりで丸く、収穫量が多いのが特徴です。味は柔らかくて粘り気があって美味しいです。生育が早く育てやすく、また貯蔵性も高いです。
(2)土垂れ(どだれ)
子芋の収穫用の品種です。生育期間は中程度で、育てやすく収穫量も多いです。きめの細かい芋で、味は粘りがあって煮崩れしにくいのが特徴です。煮物によく利用される種類でもあります。
(3)赤目芋(セレベス)
親芋と子芋を収穫するための品種です。芽が赤く形の良い芋が特徴です。他の品種に比べてぬめりが少なく、やや粉質の肉厚で、煮崩れしにくいです。
(4)京芋(タケノコ芋)
親芋のみが大きくなり、子芋はほとんどできないのが特徴です。地上部分に、芋がタケノコのように露出するため、タケノコ芋とも呼ばれます。
(5)八ツ頭
親芋・子芋・茎の収穫用の品種です。子芋がほとんど分球せずに、親芋と子芋が一体化した塊になるのが特徴です。里芋の中では最も美味と言われます。味はまろやかな甘みで、ホクホクとした食感をしています。また、赤がらで茎も食用になります。
3)健康チェック!里芋の良い状態をチェックする項目
(1)健康的な里芋の状態
ふっくらとした丸みがあって、表面に傷が見られません。手にした時には、ずっしりと重みがあるものが良いでしょう。香りも、土の良い香りがしていれば問題ありません。
(2)食べるのを避けたほうが良い状態
表面に傷があるものは避けましょう。また、手にした時に軽くなっているものや、柔らかいものも避けます。古いものはにおいもカビ臭くなっていることがあります。
(3)湿気があるものを選ぶ
里芋は乾燥を嫌い、湿気を好みます。里芋を選ぶ際には湿気があるものを選ぶと良いでしょう。反対に、乾燥しているものは避けましょう。
(4)泥がついている方が良い
里芋は泥がついているものの方が、洗ってあるものよりも日持ちが良く、品質も落ちにくいです。購入する際には、なるべく泥付きの里芋を選びましょう。
(5)表面のシマがはっきりしていると良品
里芋の表面にはシマが出来ています。これがはっきりしていると良品です。選ぶ際には、手にとってよく確認し、シマのはっきりしているものを選びましょう。
4)保存方法の解説!冷蔵保存の5つのコツとは
(1)保存期間
泥付きの里芋の場合は一ヶ月程度。洗ってある里芋の場合は一週間程度が保存目安です。
(2)適正温度
10℃前後
(3)保存に活用するグッズ
新聞紙、ポリ袋。洗ってある里芋を保存する場合には、新聞紙で包んでからポリ袋に入れて保存します。
(4)部位別の保存方法
泥付きの里芋の場合は、パックのままもしくは新聞紙にくるんで保存します。洗ってある里芋の場合は、新聞紙でくるんでポリ袋に入れて保存しましょう。
(5)保存環境
里芋は10℃以下だと低温障害を起こすため、必ず野菜室で保存しましょう。野菜室の温度は、7~10℃程度に保たれています。また、野菜室では湿気を逃さない対策もされています。
5)保存方法の解説!冷凍保存の5つのコツとは
(1)保存期間
1~2か月程度
(2)解凍方法
自然解凍か、もしくは冷凍のままで煮物などに使用します。
(3)保存に活用するグッズ
フリーザーバッグ
(4)保存方法
里芋の皮を剥いたら、お湯で固めに茹でます。目安としては、串が刺さる程度です。冷ましてから水気をとって、フリーザーバッグに入れて冷凍保存します。
(5)冷凍里芋の使い方
煮物などの料理の際には、解凍しないままでも使うことが出来ます。
6)要注意!保存をする上で特に注意する3つのこと
(1)綺麗なものは泥付きで常温保存がおすすめ
表面に傷がなく、泥付きで、皮を剥いていない状態の里芋を保存する場合には、冷蔵や冷凍保存よりも常温保存がおすすめです。保存期間も1~2か月程度と長いため、常温で冷暗所に保存しておくと良いでしょう。
(2)傷があるものは冷蔵保存する
表面に傷があったり、既に皮を剥いてしまってある場合には、早めに使い切る必要があるため冷蔵保存するようにしましょう。
(3)冷凍保存の前には必ず下茹でをする
里芋を冷凍保存した際には、解凍時は自然解凍か冷凍のままで調理します。そのため、冷凍保存をする際には先に必ず皮を剥いて下茹でを行いましょう。
7)ここに期待!里芋に期待できる5大効能とは
(1)脳の活性化
里芋に含まれるガラクタンという成分によって、脳の活性化の効果が期待されます。特にお年寄りの認知症の予防などに効果が期待されています。
(2)コレステロール・血圧を下げる
里芋に含まれるガラクタンの成分により、コレステロールや血圧を下げる効果があると期待されています。これにより、肥満や動脈硬化、心筋梗塞や脳梗塞の予防になるとされています。
(3)筋トレの味方
里芋に含まれるムチンという物質は、たんぱく質を効果的に吸収してくれます。そのため、筋肉作りのサポートになるので、筋トレを行う際などには効果的です。
(4)胃腸の保護
里芋のムチンという成分によって、胃腸の保護に効果があるとされています。お腹が弱い人や、胃腸の健康に気を遣う人には特に効果的とされています。
(5)美容効果
里芋に含まれるリグナンやカリウムなどの成分によって、老化防止やむくみの改善、美肌効果や抜け毛予防などの効果があると期待されています。
今回のまとめ
1)里芋の紹介
2)種類の違いは?里芋の5つの種類と特徴
3)健康チェック!里芋の良い状態をチェックする項目
4)保存方法の解説!冷蔵保存の5つのコツとは
5)保存方法の解説!冷凍保存の5つのコツとは
6)要注意!保存をする上で特に注意すること
7)ここに期待!里芋に期待できる5大効能とは