タイムの育て方解説!8つの栽培のコツ・注意点とは

タイム

観葉植物として、お茶として、また香りのハーブや食事の香草として、古代ローマやギリシャ時代からさまざまな用途で利用されてきたタイム。この魅力溢れるタイムを、ご家庭で育ててみたいという方のために、今回はタイムの育て方・栽培のコツ・注意点についてご紹介します。






目次

タイムの育て方解説!8つの栽培のコツ・注意点とは


1)タイムの紹介

(1)タイムとは

タイムは日本の山野に自生し、また園芸品種としても多数育成されている品種です。イブキジャコウソウの仲間を含む、ティムス属の総称で、300~400種類あるとされています。

また、タイムには「立ち性」のものと、「ほふく性」のものがあり、「立ち性」は高さが20~40cmまで育ち、枝分かれした茎は木質化していきます。

反対に「ほふく性」のものは、高さが10cm程度で、地面に近い位置で、横に這うような形で広がっていきます。

(2)科目・原産地

科目:シソ科イブキジャコウソウ属

原産地:北半球(特にヨーロッパ南部)

(3)草丈・開花期

草丈(樹高):15cm~30cm

開花期:4~6月

(4)名前の由来

「タイム」の名前の由来は、属名「ティムス(Thymus)」の英名から来ています。

また「ティムス(Thymus)」はギリシア語の「thuo(消毒)」という語源から来ていますが、これはタイムに殺菌や防腐効果などがあることからそのように呼ばれていたとされています。

(5)栽培の難易度とその理由

育てる難易度としては、初心者向きです。多年生植物なので、一年を通してお手入れを細かく変える必要もありませんし、増やし方も育て方も簡単な部類に入ります。

また、発芽率も極めて高いため、初めて植物を育てるという人に特にお勧めの品種です。

(6)期待できる効果・効能

殺菌・抗菌・抗ウイルス・防腐・利尿・強壮・去痰鎮痙・疲労回復・抑うつ状態の改善など

2)タイムの5つの種類と特徴

(1)イブキジャコウソウ

ほふく性。アジアの東部に自生する品種です。主に観賞用として用いられており、効果や効能に関しては、他の品種に比べると少なめです。

(2)コモンタイム

立ち性。タイムの中では代表的な品種で、ハーブとして広く利用されています。コモンタイムはその香りに個体差があるのが特徴的です。

(3)フレンチタイム

立ち性。コモンタイムの選抜品種のため、その香りが特に良いことが特徴です。

(4)ワイルドタイム(クリーピングタイム)

赤花、白花など、いくつか品種があります。ほふく性のタイムとしては代表的な品種です。

(5)カンファータイム

立ち性で、コンパクトな株姿が特徴的です。花が丸く固まって咲くことから、観賞用として人気が高いです。

3)タイムを育てるのに必要な6つのグッズ

(1)グッズの種類

小ポット(発芽用なので、苗を購入する場合には必要なし)・鉢植え(鉢植えで育てる場合)・用土・シャベル・ジョウロ・刈り込みばさみ

(2)グッズを選ぶ基準

鉢植えで育てる場合には、タイムは成長が早くすぐに根が伸びてきますので、少し大きめの鉢を選ぶと良いでしょう。

(3)初期費用

1,500~4,000円程度

(4)入手方法

ホームセンターや園芸店などで入手出来ます。

ガーデニンググッズ

4)タイムの4つの栽培ステップ・スケジュール

(1)ステップ1:種まき時期

種まきは、「春まき(4~5月頃)」「秋まき(9~10月頃)」のどちらかで行います。発芽用の小ポットに土を入れて、種同士が重ならないように注意してまきます。

その際、土は被せずに、霧吹きなどでたっぷり水をあげます(発芽には光が必要)。その後発芽して、本葉が3~4枚程度出てきたら間引きをしましょう。

草丈が5~6cm以上になったところで、家の庭や、新しい鉢に植え替えを行います。

(2)ステップ2:肥料

タイムは、水はけの良い石灰質の土を好み、酸性の土を嫌います。地植えの場合には、なるべく石灰質の土を利用し、また鉢植えの場合には、ハーブ専用の用土を用いると良いでしょう。

(3)ステップ3:剪定

枝や茎が伸びて茂ってしまうと、高温多湿の嫌いなタイムの成長に影響が出てしまいます。特に梅雨の時期の湿気には注意しなければならないため、全体の1/3程度枝を切り落として、風通しを良くしてあげましょう。

梅雨の前と、冬の前に刈り込みを行うのがお勧めです。冬前に刈り込みをしておくと、春にはきれいに芽が出そろいます。

(4)ステップ4:収穫時期 

草丈が大体20cm程度まで育ったら、枝先から切り取って収穫が出来ます。開花時期の収穫であれば、4~6月が収穫時期ですが、それ以外では特に収穫の時期は決まっていません。

5)タイムを効果的に育てる8つのコツ

(1)土・鉢植えのコツ

雨の多い土地や、湿気の多い環境下で育てる場合には、土を選ぶ際に軽石や鹿沼土などの、山野草向けの用土を用いると無難です。

(2)日常の手入れのコツ

特別な手入れは必要ありませんが、成長が早く、密集しやすいので常に剪定などを行い風通しの良い状態を心掛けましょう。

(3)肥料・水やりのコツ

肥料:水はけの良い土の方がお勧めですが、水分管理さえきちんと怠らなければ、一般の草花向け培養土でも十分に生育は可能です。

水やり:乾燥した土を好みますので、しっかりと土の表面が乾いていたら水を与えるようにしましょう。ただし植え付け直後の一か月間だけは、根付くまでは土が乾かないように水を与えます。

(4)日当たり・置き場所のコツ

日当たりの良い場所で育てましょう。乾燥や寒さに強いので、一年を通して外で育てることも可能です。

(5)増やし方のコツ

さし木か、株分けで増やします。真夏と真冬の季節は避けて行いましょう。

(6)虫対策・健康的に育てるコツ

特に虫や病気の心配がない品種です。ただし湿気が多いと株が弱りやすくなってしまうため、そこには注意しましょう。

(7)季節による注意

冬は成長が遅くなるため、水やりも土が乾いてから数日おきに行います。

(8)収穫のコツ

越冬前には株が弱るため、収穫は控えめにします。

植物の香りを嗅いでいる女の子

6)タイムの収穫後の効果的な用途とは

(1)食事

収穫したタイムは、肉料理や魚料理などの香草として利用できます。

(2)香りによる癒し

観賞用として育てる場合には、タイム特有のハーブの香りで心身を癒してくれます。

(3)食材などの保存

タイムの防腐や抗菌、殺菌の効果を用いて食材などの保存が可能です。

(4)薬草

タイムのハーブティでうがいをしたり、タイムをお風呂に入れることで、風邪や感染症などを予防することが出来ます。

7)タイムを保存する場合のポイント

(1)保存用の収穫について

保存用に収穫する際には、開花する直前に株元近くで刈り取り、日陰でしっかり乾燥させ後に、密閉容器などに保存しましょう。

(2)乾燥させて保存する

収穫したタイムを、よく水洗いして水切りをした後で、電子レンジ(600w)で3~5分ほど加熱して水分を飛ばします。完全に乾燥した状態になったら

保存は完了ですが、加熱し過ぎると焦げてしまうため注意をしましょう。

8)タイムを育てる魅力とは

(1)視覚や嗅覚からリラックスできる

タイムは観賞用として育てれば、その香りで心身からリラックスすることが出来ます。疲れた時や辛い時などに、部屋に一鉢置いておくだけで、心を落ち着かせる効果があるため魅力的です。

(2)体内から元気にしてくれる

口から取り入れると、タイムの持つ効果や効能によって、病気の予防が出来たり、ぜんそくや咳などの症状の緩和にも役立ちます。






今回のまとめ

1)タイムの紹介

2)タイムの5つの種類と特徴

3)タイムを育てるのに必要な6つのグッズ

4)タイムの4つの栽培ステップ・スケジュール

5)タイムを効果的に育てる8つのコツ

6)タイムの収穫後の効果的な用途とは

7)タイムを保存する場合のポイント

8)タイムを育てる魅力とは

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