ウドの栽培方法とは?8つの育て方のコツと気をつけること

収穫後のウド

独特の風味や食感が魅力のウド。市販で売られているほとんどのものは栽培されたウドで、天然ものは値段がちょっとお高め。そんな天然のウドを、自分のお家で手軽に栽培・収穫したいという人のために、今回はウドの栽培方法についてご紹介します。






目次

ウドの栽培方法とは?8つの育て方のコツと気をつけること


1)ウドの紹介

(1)ウドとは

和名では「独活(うど)」または「山独活(やまうど)」といい、ウコギ科の多年草で、主に山野に自生します。香りが強いのが特徴で、若い芽は山菜や野菜など食用とされます。スーパーなどで見かける食用のウドはほとんどが栽培されたもので、天然のものは旬の時期にのみお店で出回ります。

(2)科目・原産地

科目:セリ目ウコギ科

原産地:日本を含む東北アジア

(3)草丈・開花期

草丈:150cm~200cm

開花期:8月下旬から9月

(4)名前の由来

語源不明を含めて諸説あり。一説ではウドが成長し低木になった際に、その芯が中空なため材として利用ができないことから「ウツロ(虚)」と呼ばれ、それが訛って「ウド」になったと言われています。また、他にも中国から来たとする説や、地域による方言など様々な説がありますが、どの説が正しいかは不明です。

(5)育てる難易度・耐寒性

難易度:中級者向け

耐寒性:弱い(15℃以上。冬場は土中で越冬する)

(6)期待できる効果・効能

疲労回復・風邪・頭痛・偏頭痛・めまい・神経痛・関節炎・リュウマチ 

2)種類はあるの?ウドの2つの種類と特徴

(1)軟白ウド(東京ウド)

主に「ウド」の名前でスーパーなどで販売されている種類です。光を当てずに栽培された(軟化栽培)ため、この名で呼ばれています。山ウドのような緑色とは異なり、真っ白な姿が特徴的です。天然ものに比べると、あくみやえぐみは改善されているため、比較的調理は容易です。

(2)山ウド

山に自生する種類で、芽の先が緑がかっているのが特徴です。味は軟白ウドに比べてあくやえぐみが強く、調理の際には下ごしらえが必須です。天然もの特有の、風味や香りは大変良いといわれています。

3)グッズを整えよう!栽培するのに必要な6つのグッズ

(1)グッズの名称

用土・肥料・鍬(地植えの場合)・鉢・シャベル(鉢植えの場合)・ジョウロなど

(2)選ぶ基準

地植えで育てるか、鉢植えで育てるかによって道具が変わってきます。育てる環境を考慮した上で選びましょう。

(3)初期費用

1、500円~

(4)入手方法

インターネットや園芸店などで入手可能です。

土を触る手

4)正しい栽培手順を!ウドの4つの栽培ステップ

(1)ステップ1:土作り

地植えを行う場合には、植え付け前に畑をよく耕しておき、苦土石灰と元肥をまぜて畝を立てておきます。畝の幅は上面幅が75~90cm程度、高さは10cmくらいにしましょう。

(2)ステップ2:植え付け時期

4月中旬から5月下旬頃に根株を植え付けます。畝の中央に植え溝を掘ったら、ノコギリなどで1芽ずつに分割した根株を芽を上にして置き、株間が50~60cm、覆土が5cmで植え付けます。

(3)ステップ3:肥料・追肥

追肥は6月上旬から7月下旬の間に、速効性の化成肥料を1回施し、併せて株元にかるく土寄せをします。その後8月以降は追肥を行わないようにしましょう。

(4)ステップ4: 収穫時期

春頃、萌芽前になったら根株の上に30cm程度の盛土をし、光が若茎に当たらないようにしておきます。若茎が盛土の中から出てきたら、株元から切り取り収穫しましょう。収穫後は盛土を除去して、新しい芽を伸ばし株を養成します。

5)要チェック!効果的に栽培する8つのコツ

(1)土の種類・鉢植え

黒土。ウドは肥沃で、耕土が深く湿った土壌を好みます。また鉢で育てる場合には7号以上の鉢で一株を育てます。

(2)植え付け

植え付けをした1年目は根株を養成し、収穫は2年目の春から行います。

(3)剪定・日常の手入れ

小まめな剪定は必要ありませんが、1株からいくつもの芽が伸びてきた場合には、1本に間引きましょう。

(4)肥料・水やり 

ウドは水を大変好むため、表面が乾いたら十分に水を与えましょ。

(5)季節ごとの手入れ

冬には地表部が枯れて、地下部は越冬します。枯れた部分は刈り取りましょう。

(6)日当たり・置き場所 

日照~半日陰を好みます。直射日光や、完全な日陰は避けましょう。

(7)増やし方

株分けか、挿し木で増やすことが出来ます。株分けの場合には、萌芽前に大きくなった根株を掘り出して、ノコギリなどを使い1つの芽に1本の根をつけて切り分けます。根は20cm程度の長さに切りましょう。

挿し木を行うときは、土を入れたポットを用意して、節ごとに切ったウドの茎33分の2程度土に挿し込みます。このとき茎を逆さにしないように注意しましょう。土が乾燥しないように保温して一ヶ月もすると発根します。その後本葉が3~4枚になったら植え付けます。

(8)虫対策・健康的に育てるコツ 

6月~9月になると、ウドノメイガという害虫の幼虫が、ウドの葉の裏にびっしりとついて葉を食べてしまうことがあります。発見した場合には、すぐさま害虫のついた葉を取り除きましょう。

家族での夕食

6)ウドの収穫後の効果的な食べ方・活用方法とは?

食べる際には、ウドの持つ独特の風味と、シャキシャキした歯触りを残したまま調理すると良いでしょう。アクを抜けば、薄くスライスして生でも食べられますので、サラダや和え物などにすると新鮮なまま食べられます。そのほかにも、炒め物や揚げ物、汁物など調理方法は豊富で楽しめます。

7)注意!保存する場合の3つのポイント

(1)冷暗所で保存

陽にあたらないように湿らせた新聞紙などで包んだら、冷暗所で保存します。とはいえ、なるべく早く消費した方が美味しく食べられます。

(2)長期保存の場合

長期間保存する場合には、予め使う状態に切って下茹でした物を小分けして冷凍しておきます。

(3)塩漬け

冷凍保存よりも長期間保存したい場合には、塩漬けにしておくと長く保存が出来ます。

8)ここがオススメ!ウドを栽培する魅力とは?

(1)食事で楽しめる

栽培したウドを、新鮮なまま料理にして食べられます。ウドの持つ様々な効果を摂り入れることで、体内から健康な生活を送ることが出来ることでしょう。

(2)手軽に山菜採りが楽しめる

自分で庭や鉢で育てることによって、ただスーパーで買うだけでなく、自分で栽培したものを収穫するという充実感が味わえます。また、市販のものはほとんどが軟白ウドですが、自家栽培であれば天然の山ウドを育てることも可能です。






今回のまとめ

1)ウドの紹介

2)種類はあるの?ウドの2つの種類と特徴

3)グッズを整えよう!栽培するのに必要な6つのグッズ

4)正しい栽培手順を!ウドの4つの栽培ステップ

5)要チェック!効果的に栽培する8つのコツ

6)ウドの収穫後の効果的な食べ方・活用方法とは?

7)注意!保存する場合の3つのポイント

8)ここがオススメ!ウドを栽培する魅力とは?

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