まるで雪のよう?ユキヤナギの効果的な育て方8選

雪柳の白い花

柳のように枝がしだれ、白い花が雪のように見えるユキヤナギ。春先にはたくさんの花をつけ、2~3週間も庭を美しく演出してくれます。育てるのにあまり手がかからず、庭木の栽培が初めての人にもおすすめです。今回はユキヤナギを育てるコツをご紹介します。






目次

まるで雪のよう?ユキヤナギの効果的な育て方8選

1)ユキヤナギの紹介

(1)ユキヤナギとは

日本と中国が原産のユキヤナギは、バラ科シモツケ属の落葉低木で、公園などでよく見かけます。株の根元からたくさんの枝が伸び、柳のようにしだれます。葉は小さく、上半分の縁がギザギザしています。小さな白い花には5枚の花弁があり直径は1cm程です。花びらが散った時に、地面に米をまいたように見えることから「コゴメバナ」や「コゴメヤナギ」とも呼ばれています。

(2)科目・原産地 

科目:バラ目バラ科

原産地:日本、中国

(3)草丈・開花期 

樹高:1~2m 

開花期:3~5月

(4)名前の由来 

枝が弓のようにしなやかに曲がることから柳に例えられ、枝にそって咲くたくさんの小さな白い花が、まるで雪のように見えるため「ユキヤナギ」と名付けられました。

(5)期待できる効果・効能

ユキヤナギの花言葉は「愛らしさ」や「愛嬌」です。花言葉を添えて女性にプレゼントすると喜ばれるでしょう。また、ユキヤナギの切り花はお部屋を華やかに演出してくれるので、お祝いの贈り物としても喜ばれるでしょう。純白の白い花は人の気持ちを明るくさせてくれます。

(6)栽培の難易度・耐寒性・耐暑性

難易度:簡単

耐寒性:強い

耐暑性:強い

2)種類の違いはあるの?ユキヤナギの3つの種類と特徴 

(1)フジノ・ピンク

花びらが縁から内側に向かってうっすらとピンクに色づくユキヤナギの一種です。つぼみは濃いピンク色ですが、開くと花の内側は白いので、全体的に薄桃色に見えます。「フジノ・ピンキー」や「桃色ユキヤナギ」などとも呼ばれます。

(2)黄金ユキヤナギ

葉の色が黄色いため、「黄金ユキヤナギ」と呼ばれています。黄色の新葉が次第に緑色に変わります。秋には紅葉し、枝の先から赤みを帯びるので、黄金葉と赤みのグラデーションが楽しめます。

(3)シジミバナ

八重咲きの白い花をつけ、ユキヤナギよりも遅く咲きます。樹高はユキヤナギよりも少し低く、1~1.5m程になります。

3)グッズを準備しよう!育てるのに用意するグッズ

(1)グッズの名称

用土・肥料・シャベル・ジョウロ・剪定ばさみなど

(2)グッズを選ぶ基準

ユキヤナギを植えるために腐葉土や赤玉土が必要です。肥料は、緩効性肥料や油粕、骨粉を準備してください。元気に育てるためには剪定が必要なので、剪定ばさみは必須です。

(3)初期費用

ユキヤナギの苗は400~800円程で購入できます。各種園芸グッズを購入すると、2,000~3,000円前後かかります。

(4)入手方法

園芸店、ホームセンターなどで入手できます。

満開の雪柳

4)正しい手順で栽培を!4つの栽培ステップとは

(1)ステップ1: 植え付け

2月中旬~3月下旬と、10~11月が植え付け時期です。苗よりひとまわり大きな穴を掘り、腐葉土や堆肥などを混ぜ合わせます。根元を棒などでつつき、根と土をなじませながら植え付けます。秋に植え付ける場合は、地際から伸びる枝を切っても構いません。ユキヤナギはすぐに大きくなるので鉢植えにせず、苗は地面に植えてください。

(2)ステップ2: 剪定

剪定は、開花後から5月の間と、開花前の1~2月の間の2回に分けて行います。枝先を切るとしだれた枝の形が悪くなるので、枯れ枝など、取り除きたい枝を根元から剪定すると美しい形が保てます。2~3年に1回、地際からの刈り込むと株が若返ります。

(3)ステップ3: 肥料

肥料は、1~2月と花が終わった5月に1回与えます。緩効性肥料、または油粕と骨粉を7:3に混ぜた有機肥料を根元に与えます。

(4)ステップ4: 増やし方

さし木と株分けで増やすことができます。さし木の場合は、開花前の3月に行います。伸びた枝の先端を10cm程の位置で斜めに切り取り、切り口を半日~丸一日水につけます。その後、挿し木専用土か赤玉土に枝を挿します。土が乾かないように水を与えながら半日陰で管理します。そうすると、4~5月に根が出てきます。その後、新芽が出たら地面に植え替えます。株分けは、2月中旬~3月下旬、または10月上旬~11月下旬に行います。株を掘り上げ、ひと株に枝が4~5本残るように、スコップやハサミで分割します。根が乾く前に植え込んでください。

5)要チェック!ユキヤナギを効果的に育てる8つのコツ 

(1)土の種類・鉢植え 

有機質の多い、水はけの良い土が適しています。ユキヤナギを植えるために地面に掘った穴から出た土に、腐葉土や堆肥を2~3割混ぜると、植え付けに適した土となります。水はけが悪いようであれば、川砂を混ぜても良いです。成長が早く、すぐ大きくなるため鉢植えには向いていません。苗は最初から地面に植えてください。

(2)種の巻き方 

苗の植え付けから始めるのが一般的で、種まきから始めることはほとんどありません。

(3)剪定・日常の手入れ 

剪定は、開花前の1~2月の間と開花後の5月の、2回に分けて行います。毎年、古い枝は弱っていき、代わりに新しい枝が伸びます。枝が密集すると風通しが悪くなり、害虫がつきやすくなるので剪定は必ず行ってください。秋に翌年の花芽が作られるので、花が咲いた後の4~5月が剪定の時期です。細い枝、古い枝、枯れた枝を根元から切り落とします。地際から刈り込んでも、翌年の夏までには枝が伸び、花が咲きます。

(4)肥料・水やり 

水をやるのは、苗を植え付けた時と、夏の暑さで土が乾燥しやすい時期だけです。植え付けの後は根が良く付くようにたっぷりと水を与える必要がありますが、それ以降は自然の雨だけで大丈夫です。肥料は、1~2月の間と、開花後の5月に、緩効性肥料または油粕7に骨粉3を混ぜた有機肥料を用意して、根元に与えてください。

(5)季節ごとの手入れ

春に花が終わったらすぐに枝を剪定しましょう。夏の間は土が乾燥しやすいので、水をたっぷり与えてください。夏以外の季節は水をやる必要はありません。冬の間は枯れ木のような姿になります。落葉した後に、緩効性肥料を寒肥として与えると良いです。

(6)日当たり・置き場所 

花を美しく開花させるためには、日当たりの良い場所に植える必要があります。また、枝が密集すると害虫がつきやすくなるので、風通しの良い場所に植えてください。

(7)増やし方 

ユキヤナギは、さし木と株分けで増やすことができます。開花前の3月にさし木を行います。前年に伸びた枝を、先端から10cm程の位置で切り取り、切り口を半日~丸一日水につけます。赤玉土を箱などに入れ、そこに枝を挿します。土が乾かないようにたっぷりと水を与え、風の当たらない半日陰で管理します。4~5月に根が出てきます。その後新芽が出たら地面に植え替えます。株分けは、2月中旬~3月下旬、または10月上旬~11月下旬に行います。株を掘り上げ、ひと株に枝が4~5本残るように、スコップやハサミで分割します。

(8)虫対策・健康的に育てるコツ 

枝が密集してしまうと風通しが悪くなりカビが発生します。そのカビが原因となって「うどんこ病」にかかることがあります。うどんこ病は、主に葉が粉をかぶったように白くなる病気です。うどんこ病にかからないように、日当たりのよい場所に植えて、枝の風通しを良くしましょう。もしうどんこ病が発症したら、病気になったところを切り取るか、殺菌剤を使って治療してください。風通しが悪いと害虫も発生しやすく、アブラムシやカイガラムシがついてしまいます。アブラムシは市販の駆除剤を使って駆除することができますが、カイガラムシは薬剤が効きにくいので、見つけたら歯ブラシなどでそぎ落しましょう。

6)ここに注意!育てる時に特に注意すべきこと

花をきれいに咲かせるために、日当たりの良い場所に植えましょう。風通しが悪いと害虫がついたり病気になったりします。枝が密集しないように剪定してください。通常は水やりをする必要はありませんが、土が乾燥する時期はこまめに水を与えましょう。1~2月と5月に1回、緩効性肥料か有機肥料を根元に与えます。また、12~1月上旬に寒肥を与えましょう。

7)成長後の楽しみって?ユキヤナギの効果的な用途 

ユキヤナギは春の少し前に花が咲くので、ユキヤナギの花を見ることによって春の訪れを感じることができます。秋に紅葉する姿も美しいので、自宅の庭で手軽に季節の変化を楽しむことができる植物です。ユキヤナギの白い花は、フラワーアレンジメントによく利用されています。切り花にして、ユキヤナギだけを活けても豪華ですし、他の春の花とアレンジしてもきれいです。スイートピー、バラやチューリップなどと合わせて、しなる枝を四方に広げれば、アレンジメントが華やかになります。






まとめ

1)白い花が美しいユキヤナギはフラワーアレンジメントにも利用できる

2)夏場以外は水やりなしでも自然の雨で育つ

3)日当たりの良い場所を好む植物である

4)枝が密集すると害虫がつくので剪定が必要である

5)さし木と株分けで増やすことができる

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次