「山椒は小粒でもピリリと辛い」というフレーズを聞いたことはありますか。山椒は、日本で古くから親しまれている香辛料です。鰻のお供に山椒を使用する人も多いのではないでしょうか。そんな山椒には、様々な効能があります。今回は山椒について詳しくご紹介します。
山椒の嬉しい6大効能!デトックス効果・腸内改善に期待
1)山椒の紹介
(1)山椒とは
山椒の実は香辛料のほか、薬に使われています。樹木部分は、固くて丈夫なことから、すりこ木に使われたりしています。花言葉は「健康」「誘惑」「好意」です。
(2)科目・原産地
ミカン科の植物です。日本・朝鮮半島南部が原産地とされています。
(3)草丈・開花期
樹高は2~5mに成長します。開花期は3月下旬~4月で、枝先に緑黄色の小さな花を咲かせます。
(4)名前の由来 など
山椒の「椒」の字には、芳しいという意味があります。もともとは、「ハジカミ(椒)」と呼ばれていましたが、生姜が伝来されると、生姜の事も「ハジカミ(薑)」と呼ぶようになりました。そのため、山で香り高い実をつけるハジカミ(椒)の方を山椒と呼ぶようになりました。
2)山椒に含まれる代表的な4つの栄養素とは
(1)サンショール
山椒のピリリとする辛みの素となる成分です。肩こりや神経痛、保温に効果があります。
(2)シトロネラール
山椒の独特な香りの素となる成分です。食欲増進や消化促進、消炎作用があります。また、食中毒予防の効果もあります。
(3)カリウム
山椒はカリウムを多く含みます。血圧を正常に保ち、老廃物の排出に効果があります。
(4)ビタミンA
山椒は、ビタミンAも豊富です。ビタミンAは疲れ目や免疫力アップに効果があります。
3)山椒に期待できる6大効能
(1)デトックス
山椒は新陳代謝を高め、体に溜まった老廃物や毒素を排出させる手助けをしてくれます。このデトックス効果には、糖尿病や尿路などからの感染病を防ぐ効果があります。
(2)冷え性改善
山椒は血流を良くする効果もあるため、冷え性改善に効果があります。
(3)胃腸の機能向上
山椒には胃もたれや消化不良、下痢や腹痛を改善し、胃腸の機能を向上させる効果があります。
(4)食欲増進
山椒の香りや辛さには、食欲を増進させる効果があります。
(5) 減塩・減糖
山椒の辛み成分が舌を刺激することで、味覚が敏感になります。すると、少量の塩や砂糖でも味がわかるようになるため、減塩・減糖しても、食事がおいしく感じられます。食事制限のある糖尿病の方にオススメです。
(6)神経痛
山椒の葉には刺激成分があり、これが神経痛に効果があります。
4)山椒の5つの種類と特徴
(1)朝倉山椒
突然変異の品種です。棘がなく、雄株と雌株に分かれていないのが特徴です。一本の木で実を付けることができます。実は大粒で、香りが良く、佃煮によく利用されています。
(2)葡萄山椒
朝倉山椒を親とする品種です。ブドウの房のように大きな実を房なりにつけるため、その名が付きました。小さな棘があり、樹高が低く、山椒特有の香りが強いのが特徴です。鰻などに振りかける香辛料として一般的に使用される品種です。
(3)高原山椒
飛騨地方で生産されている品種です。もともと高原川流域で自生していたことから、その名が付きました。深緑色の実を付け、他の品種よりも小ぶりなことが特徴です。とても香りが良く、長持ちします。
(4)華北山椒
華北山椒とは、中華料理によく使われる「花椒」の事です。実だけでなく皮も香辛料や薬用に利用されています。痺れるような辛さが特徴です。
(5)烏山椒
樹高が平均6~8m、大きいものだと15m以上にまで成長する品種です。実は食用には向きませんが、健胃薬として利用されます。若葉や若芽を天ぷらなどで食されることがあります。
5)山椒と一緒に摂取したい4つの食材とは
(1)うなぎ
山椒には、脂っぽいウナギをさっぱりとした風味にし、泥臭さを消す効果があります。そのため、うなぎとの相性はバッチリなのです。
(2)ナス
山椒は体を温める効果がありますが、ナスには体を冷やす効果があります。そのため、ナスが好きな方は冷え性予防のためにも、山椒を調味料に使うと良いですよ。
(3)キノコ類
キノコ類は食物繊維が豊富で、腸内の有害物質や老廃物を取り除き、血液をきれいにする効果があります。山椒を調味料に使用することで、デットクス効果・ダイエット効果がアップします。また、ガンや糖尿病予防にもオススメの組み合わせです。
(4)タケノコ
タケノコは、利尿作用、排便促進、体内の老廃物や毒素の排出に効果があります。しかし、体を冷やしてしまう作用もあります。山椒と一緒に摂取することで、体を冷やすことを予防し、デトックス効果がアップします。
6)山椒の効果的なの3つの摂取方法とは
(1)粉にする
実を粉末にした山椒は、ウナギなどの薬味に使用して摂取しましょう。
(2)実を食べる
山椒の実を佃煮にして摂取しましょう。人気があるのが「ちりめんじゃこ」と一緒に煮込んで作る佃煮です。その他、山椒の実をお醤油に漬けこみ、砂糖・みりん・白だしなどで調整したものでも美味しく摂取できます。
(3)若葉(木の芽)を食べる
山椒の葉はお料理の飾りつけとしてよく利用されています。食べられるのか疑問に思う方も多いかもしれませんが、ハーブの一種ですので安心して召し上がってください。
7)山椒を保存するポイントとは
山椒は「冷凍保存」をしましょう。沸騰したお湯で20~30秒ほど茹で、ザルにあげてしっかり冷まします。その後、キッチンタオルなどでしっかり水気をとって、ラップで小分けをしてから保存袋(ジップロックなど)に入れて冷凍しましょう。この方法で最長1年間は保存が効きます。解凍する時は水に浸けて溶かしましょう。
8)山椒を食べるうえでの知っておくべきこと・注意点とは
山椒を食べすぎると、目の充血や下痢、嘔吐などの症状が起きることがあります。大量摂取による意識障害や酩酊状態になるなどの副作用が出た例も多くあります。何を食べる時も同じですが、適度な量を美味しく楽しく食べ、くれぐれも食べすぎには注意してくださいね。
今回のまとめ
1)山椒の紹介
2)山椒に含まれる代表的な4つの栄養素とは
3)山椒に期待できる6大効能
4)山椒の5つの種類と特徴
5)山椒と一緒に摂取したい4つの食材とは
6)山椒の効果的なの3つの摂取方法とは
7)山椒を保存するポイントとは
8)山椒を食べるうえでの知っておくべきこと・注意点とは